マローさんの覚え書き

日記、感想、進化退化の記録。

おうち買いました①条件と出会い

2008年10月13日 | 覚え書き
間取り、好きですか?私は好きです。
子供のころから新聞に挟んである不動産の広告を眺めながら『ここは自分の部屋』だの『この間取りだとお風呂に行くのにキッチンを通らなきゃいけないのがツラいね』とあれこれ想像するのが楽しかった。
しかし長じて家庭を持っても、あまり自分の家を持つということに欲望はありませんでした。まあ、それを言うなら結婚についても同じことで、ものすごくしたくて相手の選定基準に結婚生活の適否を加味したことも、相手に判断を迫ったこともなかったわけですが。
つまり、今回お送りする私(たち)の家購入プロセスは、明確なパトスによって指向された行動というより、タイミングと決定速度の賜物といって差支えない幸運なものであります。
ただし、『どうしても家がほしい』というわけではなかった分、基準と条件を満たさないものには一切欲を出すことはありませんでした。今の家が見つからなければ、特に不満なく前の借家に住んでいたと思います。(本屋敷だったと思うけど)
さて、情報収集~入居までの3か月に私たちが何をしたか、よかったら読んでください。

①前提条件と出会い

思い立ったのは6月のある日のこと。休日になんとなく某ポータルの不動産コーナーを見ていました。条件を絞り込んで写真で間取りをさらって、あるあるorねーよをやるたまの遊びです。現状、新聞をとっていなかったのでチラシのようにパラパラと見ては、チェックもせずにそのまま漫然と暇を潰していました。
でも、まあ、条件が合ってるなら買わんことはないなぁ…と。実家の母なぞは買わんのかと折にふれて私に聞いてきてましたし。
その時の条件は
・自分の乗り降りする駅であること
・戸建であること、敷地に所有権があること
・3DK以上
・駅徒歩10分以内
・築年数不問(築予定~20年以上)
私たちはここに住んで3年、すっかりこの町を気に入っていました。車の通れる表通りはすっきり整備されていて幹線道路も近く、そのほかの道は一通や路地で小さい家や商店が多い場所です。こういうところには猫が多くいて、彼らはおおむね幸せそうにしています。幸せな猫がいるのは、いい町です。また、帰りが遅く夜外食がちな私たちには宵っ張りで安い飲み屋さんがあることも大事なポイントでした。
一方で、古くから住んでいる人が家を手放したところをいくつか束ねてマンションを建てる
という流れがここ最近増えてきていました。2008年10月現在ではすっかり下り坂のマンション景気も6月ごろは都内なら単身用でまだいけるんじゃないか、もし買い手がいなくても賃貸で何とかなるんじゃないか、という勢いでした。よって、投げ込みのチラシはどれもこれもマンションで、全く戸建はありません。私は買うなら戸建、と決めていたのでマンションは妄想の中であれ除外されます。実はこれだけでも選択肢はぎっちり狭まってしまい、検索結果0件なんてことも今までにザラでした。

ではなぜ、私が戸建にこだわったのか、土地は所有権に決めていたのか。
それは、買うのであればリスクを含めた自分の持分をはっきりさせたかったからです。
マンションの場合、建物の老朽化や地震などによる損傷を自分の一存で修理することはできません。管理組合や管理会社に月々のお金を支払って、メンテナンスしていただくのは平時なら確かに楽ですが、なにかあったとき纏まらないのが人というもの。自分のところは耐え難い損傷なのに、軽微な人がお金を出すことを説得できるのか?また逆もありか?
同じことが土地にも言えます。敷地が借地だった場合、抗告権があるとはいえ所有者の権利が優先されます。よってなにかあれば、築年数や耐久度合いに応じて価値の下がった上物のお金二束三文で出ていかざるを得ないよりは、土地まで自分のものにしておきたかった。上物の価値はマンション30年、戸建20年といわれます。ローンを払い終わる頃は就労年齢をすぎており、それから大規模な建て替えで追い出されるよりは自分の家の面倒をこまめに見て、ちょっとづつ家の寿命を延ばしたほうがいいだろう、と思ったのです。

上2つに比べて、残りの3つの理由はシンプルです。
・3DK以上
住んでいた借家が2DKでキッチンはダイニングの機能を果たしておらず、書斎は本があふれ、寝室のちゃぶ台でさえご飯を食べるのによけなければいけないほど本が進出してきていたため〈書庫〉がほしかった。
・駅徒歩10分以内
小さい町だから徒歩10分以上ならもう別の街になってしまうし自転車もないのに毎日の通勤はあまり長く、暗い道を歩きたくない。車持ってないし。
・築年数不問(築予定~20年以上)
これは、戸建のところでも出ましたが、メンテナンスを前提にしているので基礎がしっかりしていて、柱や梁にガタがくるようでなければ多少古くてもOKと思っていました。大丈夫な建物かどうかの見極めは、後にも書きますが専門家に頼むつもりでした。

さて、そんな条件で見つかったのは10数件。そのうち半分は徒歩10分以内と書いているけど明らかに隣町だし、残ったものでも明らかにお屋敷じゃリアリティないし、部屋数クリアしてても全部4畳半とか3畳とかじゃ意味ないし…。と出てきたのが
・今の駅徒歩8分、土地勘あり
・戸建敷地所有権(ただし延べ床30坪未満)
・3階建て3LDK(1F:7畳1間、お風呂とトイレ 2F:LDK11畳とトイレ 3F:2部屋6畳と5畳)
・築10年南西角地(ただし角に電柱あり)
お値段は共働きなら買って買えないことはないくらい。むしろ気をつけてローンを組めば今の家賃より安くすむかも…?なんて思っているうちに、この物件だけスポットライトが当たっているように感じました。

これは、見るだけ見てみてもいいかもしれない。現況空家で中も見れそうだし、残念だったら別に買わなくていいし。仲介は大手でしたので、情報収集ベースなら無理に勧めたりはしないだろう。無理に勧められても断るくらいの肝だってまあ、普通にあるし。
「ね、これ明日見に行ってみようか。」
私はアイカタさんにそう持ちかけて物件のデータを見せました。
と、彼は
「ああ、これ前いいなと思って話したやつじゃない。ステ看あったよ。」
と言いました。
おろ?
たしかに数日、たぶん前週の週末にステ看の物件、値段に手頃だねなんて話した気はします。
でも、私の予断としてはステ看は釣り物件、『実は売れちゃって…』なんて別のものを見せられるのが関の山、と思っていました。うむむ、ステ看恐るべし。
や、でも。
ステ看を出すのは大抵中小です。そもそも無許可の看板なので大手が出せば社内ガバナンスとかコンプライアンス的にまずい。ということはくだんの物件、いくつかの仲介が早い者勝ちで紹介してるってことかな?なんて思ったり。その場合はやはり『実は売れちゃって…』の可能性は高くなります。
「まあ、このあたりの情報収集がてら、相場を見る意味でも見てみようよ。」
というわけで、仲介屋さんにメールを出して内覧を予約しました。

長くなったのでこのへんで。②内覧1回目~建物鑑定に続きます。

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