学校帰り、彼女からの着信。
「もしもーし？」
「・・・まこと？」
「よーレイ、学校終わった？」
「今帰ってるところだけど」
「このあと暇？よかったらカラオケしない？」
「・・・カラオケ？珍しいわね、美奈ならともかくまことが」
「いや、実はもう来てるんだ。美奈と亜美ちゃんと放課後そのまま突撃」
「ふーん」
「だからレイもおいでよ」
「・・・めんどくさ」
「えー？」
「どうせほとんど美奈のワンマンショーじゃない。それに私も歌う方じゃないし」
「まーそうだな」
「私は行かないから、じゃあ」
「そう言うなよー美奈と亜美ちゃんがいちゃいちゃしたらあたしが寂しいよー」
「・・・・・・・・してるの？」
「とりあえず美奈は露骨にアピールしてるよ。亜美ちゃん目線で必死でラブソング歌ってるし。さっきなんて『セーラー服を～脱がさないで～♪』とか歌いつつセーラーめくって肩口とブラ紐ちらちら見せて無駄に挑発してんの」
「・・・亜美ちゃんのリアクションは？」
「参考書にアンダーライン引いてたけど」
「(亜美ちゃん、たくましい・・・流石美奈と付き合うだけあるわ)」
「だからあたしちょっと寂しいんだよな」
「じゃああなたも帰れば？」
「フリータイムドリンクバー料金払うのに30分で退散なんてやだよ」
「(妙なとこ現実的ね・・・)」
「それにさー、もし亜美ちゃんになんかあったらと思うとね。守ってあげなくちゃ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「あたしが亜美ちゃん連れて逃げないとね・・・って、レイ、聞いてる？」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・行く」
「・・・お？」
「・・・亜美ちゃんを守るんでしょ」
「わー、亜美ちゃんには随分優しいんだ」
「うっさい。じゃ、後で」
「レイーこっちこっち」
「あれ？まこと何でフロント前？」
「空気読んだ」
「亜美ちゃん守るんじゃないの？」
「やーねー、まさかあの二人が盛り上がると思わなくて」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・マジ？」
「あたしだって信じられないよ。明日はヤリが降るな」
「・・・『セーラー服を脱がさないで』でどーやって盛り上がるわけ？」
「歌の後美奈が『無視すんなっ！』ってキレてさ、そしたら亜美ちゃんが『何のために大事にしてると思ってるのよ！』ってキレ返してまさかの展開」
「・・・・・・・・亜美ちゃん・・・・・大事にしてたんだ・・・・・・・・・・あれで・・・・・・・・・」
「だからあたしはもう帰ろうと思うんだよ。料金は無論二人に払ってもらうとして」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「折角来てもらって悪いけど。何ならどっか一緒に行く？」
「・・・・・・いや、カラオケでいい」
「え、乗り込むのか？意外と趣味悪いんだな」
「いや、あなたと二人で」
「え？レイ歌うの？」
「・・・あなたの歌が聞きたいだけ」
「んん？」
「一時間でいいでしょ。手続きしてくる」
「・・・おい、勝手に決めんなよ」
「・・・嫌なの？」
「一時間じゃなくてフリータイムで！」
「・・・そんなに歌うの？」
「レイも歌うの！」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「で、もし時間が余るようなら」
「・・・なら？」
「あたしたちもいちゃいちゃしよう！あいつらに負けてたまるか」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「じゃあ手続きしてくるよ～ちょい待ってて」
「・・・・・・・・・・早くしなさいよ」
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
レイちゃんは亜美ちゃんを守るためでなく、まこちゃんの「逃げちゃおうよ」は自分だけのものだと思ってるから来たのです(強調)。一応原作のつもりだけど都合よく実写アニメ設定入り乱れ。『セーラ/ー服を/脱が/さないで』は是非深見ヴォイスで聞きたいものです。
おまけ↓
「じゃあ何歌おうかなー、レイ、何がいい？」
「何でもいいわよ」
「レイが聞きたいって言ったんだろ？じゃあ一緒に歌おうか？」
「私レパートリーないわよ」
「そんなことないだろ。あ、『UFO』『サウスポー』『ペッパー警部』・・・どれがいい？」
「・・・何でピンク○ディー？」
「だってミイとケイだろ？それってあたしたちのことじゃ」
「中の人(実写)ネタはやめなさい！！」
分かりにくいネタですみません。
