プラマイゼロ±

 某美少女戦士の内部戦士を中心に、原作、アニメ、実写、ミュージカル等問わず好き勝手にやってる創作、日記ブログです。

影から見守る

2018-04-16 23:59:54 | 小ネタ





「あー、いい天気だねえ、亜美ちゃん」
「そうねまこちゃん。屋上は少し暑いかも、と思ったけど、風が涼しくてとても気持ちいいわね・・・」
「もう少ししたら一気に暑くなるし梅雨も来ちゃうし、しばらく屋上でランチもいいかもね」
「こんなにいいお天気だけど、今日はほかに誰もいないし・・・私とまこちゃんだけで屋上でお昼って、なんだか贅沢ね。うさぎちゃんも来られたらよかったけど」
「仕方ないさ、うさぎのクラス移動教室控えてるし、普段だってなるちゃんたちと食べるときもあるんだから。それにね」
「なあに、まこちゃん」
「うさぎがいてくれたらうれしいけど、それとはべつで、あたしは亜美ちゃんとふたりっていうのもうれしいな」
「ま、まこちゃん・・・!」
「だから今日はお昼、サンドイッチ作ったんだ。亜美ちゃん、よかったら食べてね」
「まこちゃん・・・そんな、いつも悪いわ」
「悪くないって、むしろ亜美ちゃんに食べてほしいんだから。日頃から思ってたけど、亜美ちゃんはもっと食べるべきだと思うんだよね」
「・・・ごめんなさい。そんな心配をされていたなんて」
「いや、だから謝らないでよ。あたしはただ、亜美ちゃんに喜んでもらえたらなって思ってるだけだからさ」
「まこちゃん・・・」
「はい、これ、自信作なんだ・・・亜美ちゃん、あーんして?」
「ま、まこちゃん!」
「いいじゃないか、誰も見てないんだし・・・ほら、早く食べて。サンドイッチ、中身こぼれちゃう」
「・・・・・・いただきます」
「ふふ、どう?」
「・・・・・・とってもおいしい」
「へへ、ありがと」
「いつも思うのだけど、まこちゃんの作るサンドイッチはどうしてこんなにおいしいのかしら。いえ、サンドイッチ以外もとってもおいしいのだけど、サンドイッチは自分でもよく作るから、どうしてこんなに違うのかしらって、特に思うの」
「うーん、亜美ちゃんの作るサンドイッチもおいしいけどね。でも、敢えて言うなら、あたし、亜美ちゃんにおいしい思いをしてもらいたいっていっぱい思って作ってるからかな?」
「それは・・・まこちゃん、少し、ずるいと思うの」
「そうかなあ。あ、もっと食べてよ。あ、ちょっと大きいから両手で持ってね」
「・・・・・・わかった、まこちゃんのサンドイッチがおいしい理由」
「ん?」
「私は片手で持てるように、つい自分の手に合わせた大きさのサンドイッチを作るけど、まこちゃんのサンドイッチは、両手で持たないといけないくらい具がたくさん入って大きくて厚いから・・・」
「へへ、ばれたか」
「でも、こんなにいろいろな具を入れても、味がけんかしないし、パンも水分を吸っていなくておいしいし・・・・・・単にたくさん具が入っているだけというのではなくて、それは、やっぱり、まこちゃんのお料理が上手で、丁寧に作ってくれているからなのね」
「やだな、買いかぶりすぎだよ」
「でも、ほんとうに・・・」
「うーん、でも、大きいサンドイッチを作ったのには、味のほかの理由もあったりしてね」
「えっ、どうして?」
「亜美ちゃんが片手で食べられるサンドイッチが好きなのは、本を読んだりお勉強をするためだろ。でも、そのサンドイッチじゃ両手を使わなきゃいけないだろ?ふたりで食べてるときだから、あたしのほう見てほしいな、なんてね。意地悪だったかな」
「・・・もう。まこちゃんたら」
「ふふ、実はまだ理由があったりするんだな。推理してみる?」
「・・・・・・本を読みながらだと、お行儀が悪いから?」
「ざーんねん。はずれ。実はもうその理由、見えてるんだけどな」
「・・・・・・わからないわ」
「亜美ちゃん、口の横、ケチャップついてるよ」
「・・・・・・!」
「はみ出るぐらい入れたからねえ。一口目からおいしいようにってつもりで入れたけど、亜美ちゃんのかわいいところ見られるかなってちょっといたずら心もあったんだ。ふふ、やっぱり、亜美ちゃんかわいいね」
「・・・・・・あんまり、からかわないで」
「ああ、ごめんごめん。じゃ、もっと食べてよ」














「・・・・・・と、いうことが、お昼休みにあったのよ・・・・・・レイちゃん・・・・・・」
「美奈、いきなり神社に来たと思ったらなんなのよ」
「いやまこちゃんと亜美ちゃんが仲いいのは知ってるけど・・・!まこちゃんがああいうのひとなのは知ってるけど・・・!ねえレイちゃんあれでいいわけ」
「・・・・・・だから、まことってそういうひとでしょ」
「だからって・・・!だからって・・・!あの後まこちゃんてば亜美ちゃんの顔指で拭いて自分でぺろってしてたのよ!?ちょっといちゃつきすぎない!?」
「(いちゃいちゃしてるっていうか、お母さんみたい・・・)」
「そんなのあたしだってやったことないっていうか、あたしの前で亜美ちゃんが顔にケチャップつけちゃうなんてこと絶対ないのに・・・!ぐぅぅ」
「だから、そういうひとなのよ。亜美ちゃんもあなたの前では隙がないし、まことは世話を焼きたがるタイプだから」
「だからってなんでそんなに冷静なのよレイちゃん!!?ちょっと放任が過ぎるんじゃないの!?これはゆゆしき事態なのよ!」
「ゆゆしき事態なのはともかく、じゃあ私からも聞くけど、なんで十番中学校の昼休み模様を他校のあなたが知ってるわけ?」
「そ、それは、ちょっと亜美ちゃんがあたしに会いたくて寂しくなってるんじゃないかなって思ったらつい変身ペンで十番学校の生徒に変身して・・・しかも今日あたし自分でお弁当作ったからつい亜美ちゃんに食べてほしくて行ったら・・・・・・そしたらまこちゃんはあんなんだし亜美ちゃんはそんなんだし」
「(朝亜美ちゃんに対して不吉な予感がしたから、まことに亜美ちゃんについておいて、あと食事で悪い相が出てる気がしたからお腹いっぱいにしておいてって言っておいたけど、予感の原因はこれか・・・まこともまことだし亜美ちゃんも亜美ちゃんだけど、美奈も美奈だったわ・・・・・・)」









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