先週の調布ドール

学校があった京王線の沿線は、在学中は電車には殆んど乗らなかったけれど馴染み深い。
調布近くにも思い出がちらほら。
後輩のアパートに自転車でたまに遊びに行ってシャワーを借りて、我が家に戻ったころには汗だくになっていたり、
優等生の友人の家にテスト前日にノートを借りに行って「やっぱりそういうの良くないと思うの、ゴメンね」と言われて、力なくペダルを漕いで帰ったり、、。

距離は気にしたことは無かったけれど、調布ドールまで地図でざっと見て12km。
天気も良かったので自転車で行くことにしました。

上京して最初にしたバイトは工事現場のガードマン。
途中、千歳烏山という駅付近の旧甲州街道で“ここで赤色の棒(名称忘れました)振って片側交互通行やったっけなぁ”と思い出したりしながら、無事お店に着いたのでした。かなりの遅刻でしたが。

こちらに出演させていただく時にいつも温かく迎えて下さる地元のファミリーの方々がいらっしゃいます。
そして千葉から駆け付けて下さった先輩。(ご自身も“thirty-RIP”というギターユニットで活動されております。)
ご声援下さいました皆さま、ありがとうございました。
深実さん、YU-TAくんの熱いステージも観られて、とても楽しい夜でした！


お店に着いて一つ残念だったのは、療養中のママさんがまだ仕事に復帰していなかったことです。
今日はママさんには会えないのかぁと思っていたら、11時頃お店の戸締まりにいらっしゃいました。
お話をうかがうと、諸事情でお店を開くことになったのがハタチの時のこと。
調布・布田には映画の撮影所があって、映画の関係者の方々がよく飲みに来ていたそうです。
撮影所とお店の場所がそれほど近くないことを尋ねると、「その頃は３軒位しか無かったからねぇ」とのこと。歴史の重みを感じてしまいました。
開店して53年、当初からの一番長い常連さんは85歳だそうです。

カウンター越しの壁に掛けてあるサイン色紙に“石原”らしき文字は何とか読めるんですが、その続きがどう見てもどうやっても読めません。
まだ痺れの残る足をさすりながら「あの横棒は“谷”のはらいで‥」、
ママさんにはお客さんだった“裕次郎”さんとちゃんと見えているらしかった。

帰り道、浮いた電車賃で“300円”牛丼をいただきました。

ママさんの全快を祈りつつ。。