昨今、「万病の原因は冷えにある」とでも言うのか、様々な温熱療法がブームになっているようだが、このブームに乗って却って病気を悪化させた人を多々知っている。

この問題はすでに親サイトの

漢方と漢方薬の真実:2月1日

で述べているので屋上に屋を重ねる愚はしたくないが、中医学的な整体観の一部を極論してなるべく分かりやすく言えば、

一人の身体で五臓六腑経絡それぞれの寒熱が異なるのだから、過度に温めすぎると、温めすぎては困る部分に弊害が出て来る可能性が高いということだ。

言い換えれば、腎系は冷えているが、感染症などによって肺系統が熱化しているような場合、下半身が冷えているからといって過度に温めすぎると、最も過敏でデリケートな肺系統がマスマス化熱して、病状を悪化させるというようなことだ。

冷えが身体に悪いからと言って、極端な温熱療法に走るとロクナことはない。

だから中医学方剤、要するに漢方薬方剤は巧みな配合から成り立っており、詳細に分析すれば、ほとんどの方剤が、寒熱併用の生薬から構成されているのは上記の理由によるのだと断言しても、当たらずと言えども遠からずの解釈として十分に成り立ちうる理屈である。

健康ブームも困ったもので、極端から極端に走り、右だと言えば皆が右に走り、今度は左だといえば、皆が熱に浮かされたように左に走ってしまう。

だから昔から「衆愚」と言われるのだ。


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