1958年のフランス映画。
監督はジャック・ベッケル、ジェラール・フィリップが画家のモディリアーニを演じてます。
アヌーク・エーメがモディリアーニの恋人役。
とにかく主演の二人が際立って美しい…
ジェラール・フィリップがもともと好きなのですが、全作品を観ているわけじゃなく、
今回は午前十時の映画祭で上映されていたもので、初見となります。
最新作ばかり観ている日頃の映画館通いとは異なり、
白黒の上質な映画をスクリーンで観るというのはとても贅沢な時間(*'ω'*)
とは言いながら、映画自体は苦悩に満ちております…
モディリアーニが破滅的な生活を送っておりまして、女性関係やアルコール依存など、
まあ長くは生きられないだろうなっていう暮らしっぷりなわけです。
画家として世間に認められたいと思いつつも、なかなか絵は売れず貧乏ですし。
彼の絵は誰にも理解されず、またプライドもあって…
一方で、彼を献身的に支えるジャンヌ。
彼女は若くて将来ももしかしたらもっと良い暮らしができたかもしれないのに、
よりにもよってなぜモディリアーニを愛してしまったんでしょうね…と今更言ってもしょうがない(^^;)
モディリアーニは結局、絵の評価がされる前に亡くなってしまうわけですが、
演出上、それを知らされていないジャンヌの元へ画商が押し掛け、
手当たり次第に彼の絵を買い付けていくというところで終わります。
その時のジャンヌの喜びの表情から、モディリアーニが死んだことを知らされたときに、
いったいどれほど絶望しただろうと考えると、とっても切なくなります(:_;)
またその時の画商も不気味で印象に残ります。
生きているときに評価されていたらどうなっていたんだろう…
それはそれで様々な人と関わることになるのでしょうから、別の問題も起きていたかもしれません。
絵を描く、絵を売る、絵を買う、ということの複雑な背景も垣間見たような気がします。
モディリアーニの絵は誰もが見たことあるし、印象的なので、
一度見たら忘れられない何かがありますよね。
今まではあまり好きとは言えない怖さを感じていましたが
この映画を観て少し見方が変わったんじゃないかな?と思います。
再びジェラール熱も高まったので、未見の作品を鑑賞したくなってきました~^^
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