☆うさぎ“雑”学?☆

うさぎさんの『不思議』を追求していったら・・・・
日々、勉強!わたしなりのうさぎ雑学です(^^

ARBA勉強会(2) -2006年12月9日-

2007-05-11 | Weblog
1時間目の講義を終え、遅いお昼を取りました。

3人のジャッジ共、日本に来るのは2度目だそうで、お弁当もオハシも上手く使って
食べていました。皆、結構、早口で話すのでヒアリングが・・・・・・
その後、男性1名、女性1名が増えやっと4人になりました。講義は1時間毎に
選択できるのです。

1時間ほど休憩をし、再び講義が始まりました。
ブリオニー・バーンズ(Briony Barnes)女史です。彼女の講義は“長生きの秘訣”です。

いたって簡単です。

1、綺麗なケージ
2、沢山の新鮮な水
3、質の良いペレット

この3つがあれば十分です。衛生的な環境、そして食べ物と飲み水が充実していれば
他に何もする必要はありません。換毛や下痢など、特別な状態や看病が必要な時以外は
余計なことをしない、与え無い、が鉄則です。

健康づくりには・・・・・・
彼ら、ウサギには決まった時間に、決まった食事が一番です。とにかく「決まった
こと」が彼らには必要で、他には何も要りません。

シンプル イズ ベスト!!

これだけです。彼らは明け方や夜に活発に動き、昼間はほとんど寝ているか
ウトウトとし、たまに水を飲む程度です。夕方からはまた活発に動き出します。

こうした生活のサイクルを送れるのは、ウサギが健康だからです。健康を維持する、
または健康な体を作るには、必要な時期に必要なだけの栄養を与えることと、
ストレスがかからない環境を、ウサギに与えることです。
栄養を取るには、ペレットが一番です。ペレットでも繊維とたんぱく質のバランスが
取れていることが需要です。たんぱく質は毛をつくる重要な栄養素です。また、
繊維は整腸剤の役目も果たします。このバランスが崩れると、様々な障害をもたらし
ます。繊維の過不足が一番の原因です。繊維が多すぎると、せっかくの栄養の吸収を
さまたげてしまいます。また、少ないとお腹の掃除ができない、ガスがたまる、
うったいを起こす、等の症状を引き起こします。

ペレットは牧草が主食、しかもアルファルファが主な原材料です。ですから、ペレット
でも十分、繊維が取れるはずです。たんぱく質16%なら繊維は20%くらいの
バランスが、よいペレットです。
そして、決まった時間に決まった量のゴハンを与えます。チモシー牧草は週に一度
くらいで、オヤツや気分転換など、移動の時のストレス解消に与えるだけです。
決して生牧草は与えません。これについては、後で野菜といっしょに話します。

あまり多くの牧草を与えると、牧草は繊維以外なんの栄養もないので、繊維だけで
お腹が膨れてしまい、肝心のペレットを食べなくなってしまいます。何度も言いますが
牧草には栄養素はほとんど無いので、栄養失調になります。
たんぱく質不足で毛がパサパサで艶の無い、そして粗い毛になります。更に、いつまでも
換毛が終わらない、よく毛が抜ける等、被毛のトラブルに陥ります。
換毛の期間も遺伝ですが、それ以上に長くかかる換毛は、たんぱく質不足です。

本来の換毛は、すばやく終わるのが理想です。
換毛自体、ウサギには心身ともに大きなストレスがかかります。ですから、早く
終わった方が、ウサギにはいいのです。しかし、早く終わる為には“栄養”が
必要であり、“健康体”だからこそ、早く終わるのです。
換毛にかかる時間は先ほども話しましたが、遺伝によるものです。遺伝によって
ゆっくり換毛するタイプもいれば、パッパと終わるタイプもいます。個体差ですが
それ以上に換毛に要する時間に長短があり、尚且つ、毛にムラがあったり換毛に
休憩が入ったり、途中で止まってしまうような場合は、栄養不足である場合が多い
です。換毛の時こそ、牧草は与えないでください。栄養失調になります。

ウサギが本来、健康体であれば、毛がお腹に溜まる“毛球症”はなりません。
ウサギの体は「余分なものは体の外に出す」機能が備わっています。ですから、
毛が溜まる、というのは胃や腸がストレスを受けて、動きが鈍くなったり動かなく
なったりすることで起こるもので、毛を飲み込んだからではありません。
胃や腸が動かなくなれば、食べ物だって停滞します。換毛自体が大きなストレスに
なるので、元々、栄養失調や換毛に必要なエネルギーが無く、更に体に負担が
かかりストレスに弱くなり、結果、胃や腸が動かなくなって“毛球症”になるのです。

換毛も遺伝ですが、毛の質、密度も遺伝です。本来、その品種が持つべきものが満たされて
いるはずですが、どうも毛並みが悪い、艶が無い、などは栄養不足が原因かもしれません。
しっかりと栄養を取っているのにも関わらず、何か問題があるのなら、それこそ病気を
疑った方がいいでしょう。


質の良いペレットとは、先も少し触れましたがたんぱく質と繊維のバランスが取れて
いること。それ以外のことは、殆ど気にしません。
ウサギは余計なものは体外に出す機能を持っています。もし、カルシウムを過剰摂取
しても排泄してしまうので、なんの問題も起こりません。ペレットを与えていて、更に
牧草アルファルファを与えれば、過剰摂取になります。体の機能以上に摂取すれば、不調に
なりますが、こういった無理な食生活をしない限り、普通はカルシウムの過剰摂取や
それにまつわる病気にはなりません。ペレットの原材料はアルファルファですから。

牧草は、馬の為の食事でありウサギのものではありません。いくら、同じように盲腸が
大きく体のつくりが似ているとはいえ、馬は馬、ウサギはウサギです。ですから、ウサギに
合った食事をさせます。野菜を与えると、水分が多く腸内で異常発酵してしまう場合も
あります。それに、生牧草や生野菜の栄養も季節や土壌で差があり、とても不安定ですし、
野菜もたんぱく質不足、繊維不足を起こします。野生のウサギは木の根や皮を食べて、
たんぱく質を補っています。人に飼われているウサギは、人間が用意してあげなければ
なりません。

たんぱく質を補う副食は、オーツや黒ひまわりの種を与えます。どちらも、ほんの少し
一つまみだけにします。そうでないと“甘やかし”に繋がり、ウサギをコントロール
できなくなってしまいます。また、油が多いものは口当たりがいいので、ウサギも喜びます。
与えすぎは肥満、腸内細菌のバランスを崩す元ですから、十分、注意して与えます。


ウサギもいつも健康という訳ではありません。ストレスや加齢、または怪我など、体力が
落ち、病気になることもあります。特に下痢したときは、ペレットはやめて牧草と水だけに
します。また、食欲不振やなんとなく体調が悪そうだ、という時は飲み水の量に注意して
下さい。水を飲まなくなったら、かなり危険な状態です。飼い主が「様子がおかしい」と
解る頃は、大抵はウサギの中ではかなり進んだ状態で、命の危険にさらされている場合が
多いです。それでも生きる気力があるウサギは、水は飲みます。水を飲むことによって
脳を活性化させ、それによって免疫力を高める効果が期待できます。また、水が胃に入る
ことで動き出し、食べる用意が整います。ウサギの健康チェックの一つに、水の飲む量を
気にするブリーダーは少なくありません。中には、毎日、飲んだ水の量をチェックしてる
ブリーダーもいます。水をよく飲むウサギは、よく食べます。

ペレットの与え方は、夜に一日量すべて与え、いつでも食べられるようにします。
夜は遅い時間の方が、よりベストです。なぜなら、先にも言いましたが、夜が一番、活発に
動くからです。動けば食べます。そして、次の日の夜までに、全てを食べきるのがウサギが
最高にコンディションがいい証拠なのです。ペレットの過不足は、ウサギにはよくありま
せん。1日で食べきる量がベストです。夜の決まったゴハンの時間までに食べきって、
ウサギが催促するくらいの量が調度良い量です。ゴハンを欲しがらない、または、早くに
食べきってしまうのはよくありません。ペレットを食べ放題にするのは、離乳期~成長期
の仔ウサギと、授乳中のママウサギに限ります。妊娠中は逆に太らせないように、ペレットの
増量は行ないません。品種や個体によっては、多少、増やすことはあっても、大幅に、
まして食べ放題にはさせません。授乳中はたっぷりの水と、牧草はチモシーではなく
アルファルファを与えます。キューブではありません。あくまでも乾草牧草です。

ケージ内の衛生管理も、とても大切です。エンセファリトゾーンが代表にあげられますが
尿で排泄されても、乾燥すると胞子状に体を変化させ空気中を舞います。また、アンモニア
はガス中毒を起こします。ウンチももしギョウチュウやその他の寄生虫がいれば、いつまで
たっても駆虫できません。また、下痢の原因にもなる細菌類も、繁殖しやすくなります。

ウサギが快適に過ごせるよう、いつも清潔にし、決まった時間に決まった量のエサ、そして
たっぷりの新鮮な水を与えることが、なによりも長寿の秘訣なのです。



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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お水の量 (あかる)
2007-05-16 01:43:39
お水の量、毎日おおまかにだけど、チェックしてる~~~!!

生牧草はダメなのね~…しゅ~ん。
種、いっぱいあるのにな~(^^;
返信する
Unknown (lovelin)
2007-05-17 01:41:05
なぜ、牧草神話が作られたのかまったくもって不明なんだけど、うさぎを健康的に育てたいと思ったら、牧草を主食にしていては、絶対にだめです。
家畜化されたうさぎにとって、安定した栄養を吸収することは、成長する上でも健康的に過ごすためにも絶対的に必要なこと。
牧草=自然=体にいいは大間違い。
ペレットはだめなのではなく、成分がうさぎにあっている良質のペレットを選ばなくてはならないわけです。
同じ時間に、同じえさを食べさせ、効率よく栄養を吸収させるのに、ペレットは最適です。
しかし、この話をすると、だいたい無視されますね。
水も、カルキいっぱいな東京の水でOK。むしろ天然水とか、ミネラル水と呼ばれているものよりよいというブリーダーもいます。
清潔なお水をたっぷり飲ませることがなにより重要なんですよね。

素晴らしい記事、感謝します。
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Unknown (うさこ)
2007-05-23 12:05:07
はじめまして

ジャージーウーリーを飼ってます。
この仔を購入したブリーダーさんからも、ウサギにはペレットとお水と時々牧草でOKと言われました。

今食べているペレットは、量販店で売っている物より数倍お値段が高いのですが・・・でも かわいい我が子のために、良質のペレットをあげようと思ってます!!
(高いと言っても、人間が食べるランチ1回分で半月はもちますしねぇ~)

また、いろいろな情報を教えてくださいね。

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あかるさん (うさぎ)
2007-06-26 15:30:22
私も目分量ですが、水の量はチェックしてます。

生牧草、、私もelleの為に一生懸命、プランターで
育てていた頃が懐かしく、思い出されます。
結局、彼女は生牧草すらも気にいらなくて、食べなかった
けどね。。
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lovelinさん (うさぎ)
2007-06-26 15:33:07
ようこそ、いらっしゃいませ。

記事のこと、ありがとうございます。
私も獣医師の中でも牧草を主食、あるいは牧草だけで
十分、という先生とペレットと牧草と組み合わせて、と
おっしゃる先生がいるのでとても混乱していました。

勉強会に出て、スッキリした部分があります。
まだまだ、不思議なこと、疑問に思うことが沢山あり
一つの指針になればと思っています。
これからも宜しくお願いいたします。
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うさこさん (うさぎ)
2007-06-26 15:35:17
ようこそ、いらっしゃいませ。

ジャージーですか?!綺麗なウサギですよね!
何よりも、市販のペレットはウサギが体を壊してしまう
危険があるものが、多いです。本当に良いものが少ない
のもペレット不信に繋がっていると感じています。

良質なペレットに出会えたことは、ラッキーでしたね。
私もペレットはよく、吟味して与えています。

これからも宜しくお願いいたします。
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