ラクトフェリンと潰瘍性大腸炎について

潰瘍性大腸炎という病気があります。
現在のところ、病気の原因がはっきりとせず再発しやすいという特徴があるために難病指定されている疾患です。
基本的な対処方は薬などを使って症状を抑えて、食事に気をつけて生活を送るしかないといわれています。
こうした潰瘍性大腸炎の再発をラクトフェリンが防ぐといわれているのです。
ただし、個人個人によって合う合わないというのがあるので、服用するのなら主治医と相談の上、服用するようにしてください。

ここではその辺りを詳しく書いていきたいと思います。
まずは潰瘍性大腸炎について少し書いていきましょう。

潰瘍性大腸炎とは大腸の粘膜に潰瘍やただれができる病気です。
潰瘍性大腸炎は厚労省が特定疾患の指定をするくらいに治りにくく、治ったとしても再発しやすい病気なのです。
いちど発病してしまうと、10年や20年といった長い期間にわたって再発をくりかえすことでも知られています。

潰瘍性大腸炎の原因はいまだはっきりとは解明されていません。
少し前までは細菌やウイルスの感染や酵素の不足、アレルギー、心理的な原因などなど。
多くの原因が考えられていました。
しかし最近の研究では免疫の異常が関係しているという意見が主流になってきています。

人間の身体にはそもそもの機能として、細菌などの有害なものを排除する免疫という機能があります。
この免疫の仕組みは腸の中でも有効に働いているのです。
腸内では食べ物などが通過するときに栄養分など身体に必要なものだけを粘膜から吸収し、不要なものはそのまま腸を通過させるといった機能があります。
こうした機能に異常が生じてしまうことで、不要なものまで腸の粘膜が吸収してしまうのです。
結果として、有害なものを吸収してしまった大腸の粘膜は炎症を起こすことになります。
そのために潰瘍やただれが起きると考えられています。

こうしたことを鑑みればラクトフェリンが再発を防ぐ効果があるとされるのもうなずける話です。
そもそもラクトフェリンには免疫能力の増強や調整といった効果があると知られていました。
ですので、自己免疫疾患が原因だとされる円形脱毛症の治療にも使われているのです。
免疫システムの異常が起こっているのならラクトフェリンが有効に働いてくれるかもしれません。
ただし、最初に書いた通り、服用には個人差や体質も関係してきます。
逆にラクトフェリンを飲んで症状が悪化したというような人も実際にいますので誰にでもというわけにはいかないようです。
こうしたこともあるので、服用するまえにはいちど主治医に相談するようにしてくださいね。