薬害エイズを忘れない!

1500名の被害者を出した薬害エイズ事件が一応の終結を見て早10年。「薬害エイズってなあに?」と言う若者が増えています

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新規のインテグラーゼ阻害剤が期待できる(らしい・・・)

2007-08-17 19:00:15 | HIV治療情報
AIDS Info At a Glance Issue No. 9 March 02, 2007
に掲載された
「Member of New Integrase Inhibitor Class of Antiretroviral Drugs Shows Promise」
を広島大学の高田昇先生が翻訳紹介してくださいました。

今週開催された、第14回レトロウイルスと日和見感染症年次集会(CROI)で新しいクラスの抗HIV薬を使用した臨床試験が、非常に有望であることが発表されました。

■ これまで試験薬名MK-0518という名前だったラルテグラヴィアは、HIV薬の中でもインテグラーゼ阻害剤と呼ばれる薬。
インテグラーゼ阻害剤とは、(HIVのRNAが、逆転写酵素の助けによって)DNAの形になったものが、宿主細胞(HIVに感染されてしまったヘルパーT細胞)のDNAの中に潜り込むところを、つまり、組み込もうとする所をブロックしようとする薬。
この「組み込み」はウイルスの増殖サイクルで重要な段階の一つ。

■ ラルテグラヴィアの臨床第3相試験の結果は、「治療経験がある患者」を対象にして実施されました。
ラルテグラヴィア400mgを1日2回、他に最適と思われる抗HIV薬を併用して、16週間治療。
その結果、
■「患者の79%がウイルス量400コピー/mL以下」になったのに対し、偽薬と最適併用薬を使った対照群では43%だったそうな。
■さらに驚いたことに(それほど驚くべきことなのかな?)、ラルテグラヴィア単独療法(もし耐性が発生したら大変だ)を行った患者の61%がウイルス量が減ったのに、偽薬対照群ではわずか5%であったとか(うーむ。16週間=4ヶ月もですよね。単独治療による耐性ウイルス発生を考えると、中々危険だな)。
ラルテグラヴィアを服用した患者のCD4細胞数は、対照群に比べて2-3倍増加した。
重要なことは、この薬の服用で顕著な副作用が見られなかったことである(本当なら嬉しいけど・・・)。

● 今まで実用化に至ったインテグレーズ阻害剤はなかったので、ラルテグラヴィアが利用できるようになるとすると、HIVとの戦いで使う武器の選択範囲が広がり、場合によっては、効果が低くて副作用が多い現在の薬に置き換えることができる可能性がある。

<高田昇先生のコメント>
◆ インテグラーゼ阻害剤も各社の開発競争が進む中、メルク社のMK-0518は、成績が良かったのでラルテグラヴィアという名前をつけてもらい、いよいよ市販認可へのスピードが高まったようです。(名前がつけられるということにはそういう意味もあるのですね)

◆ 一つの薬だけで治療できるのか(それはちょっと考えにくいなあ=管理人)、併用なのか、どのような併用がよいのか耐性はどうなのか、全体的な治療戦略では初期に使うべきか、後にとっておくべきなのか、長期使用で思わぬ副作用は出てこないか、妊婦でも安全か、そして値段はどうなのか、途上国でも使えるか、などなど・・・。
様々な疑問がでてきてひとつずつ答える臨床試験が重ねられるでしょう。
そして長く生き残る薬になるのか、あだ花のように消え去る薬になるのか、、、。いずれにしても新しい希望がわきました。

◆ Raltegravirを分解しますと、Ralと、Tegraと、Virのようですね。Virはウイルス、Tegraはインテグラーゼでしょう。じゃ、Ralは何なのでしょうか? わかりません。商品名は商標登録をするのですが、世の中には「命名」だけを商売にしている人たちがいるのだそうです。つまりゴロが良い名前は、商品がなくても、どんどん商品登録をしておいて、後でその名前が欲しい会社に高く売り払うみたいです。「知的財産」として何でも売れる国の話でしょう。[TAKATA]

高田先生の薀蓄は楽しいです。
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ユーリ・エゴロフというピアニストを知っていますか?

2007-07-23 16:24:38 | 秋の夜長にふさわしいクラシック音楽
この世にユーリ・エゴロフという素晴らしいピアニストが存在したことを知っていますか? イタリアを通じてオランダに落ち着き、さあ、EMIというクラシック・レーベルの名門とも録音契約、瞠目すべき成果を挙げ、さあこれから・・・というとき、エイズで倒れたのは33歳のときでした。

ピアニストYouri Egorovは、the 1974 Tchaikovsky Competitionで第2位を獲得します。彼がEMIに録音した「シューマン作品集」には、 a curious mix of exquisite touch and a tendency to the overly brutalが観られると評されました。 Egorovsの ペダル操作は隅々に至るまでよく考えられていて、音楽の複雑な織地(テクスチャー)を明晰にし、美しくコントロールされています。Egorov の水晶のような指仕事とテクニックは驚くべきもので、恐らくシューマンのどこか不安定な精神性と、エゴロフの演奏は相性がいいのでしょう。美しい正気と分裂症気味の気分の並立。

最も成功した演奏は、シューマン初期の傑作、「謝肉祭 Carnaval 作品9」でしょう。 12曲目の「ショパン」は、最もインスピレーションを与えるもで、左手が滑らかに動くとき、右手は美しい陰影を伴うカンタービレ。
一方急速な動きに対しても、Egorov は素晴らしい。 速い動きは(9曲目の「パピヨン Papillons」動きのケース)ほとんど優秀なタイプライター打ちのようです。一様に非常に速い、嵐のような「パガニーニ Paganini 」は一様に速く、的確な嵐の表現。
最後の楽章( フィリステン=保守的音楽家たちの比ゆ=に対抗する、(新しい音楽を標榜する)ダヴィッド同盟の行進 Marche de・Davidbundler contre les Philistins )も手加減がない。効果を汚す。殺人的 Op. 7トッカータにも若者らしくたじろぐことがない。

シューマンが書き溜めておいた短い曲を集めた「色とりどりの作品Bunte Blatter 作品99」は、ソ連の大ピアニスト、スヴャトスラフ・リヒテルの1970年録音盤に迫る名盤でしょう。個々の曲ではケンプの存在感十分の演奏もありますが、指揮者サヴァリッシュがソロイストに選んだだけの事はあります。


傑作「クライスレリアーナKreisleriana 作品16」 の1978年のレコーディングに関してはシューマンのテクニック的には表面的で、聞き手を引き込むところまでは行っていない。

このセットはバジェット価格で、ブリリアントなシューマン演奏を気軽に買えるというもの(残念なことに、英米のアマゾンでも廃盤なので、定価の3~4倍のプレミア価格になっている)。

モーリス・ベジャールの申し子、ジョルジュ(ホルヘ)・ドンが40歳で、
ザ・クイーンのリード・ヴォーカリストだったフレディー・マーキュリーが45歳で
世界的断層舞踊家ルドルフ・ヌレエフが54歳で、
エイズで亡くなっています。
特にエゴロフの場合、「これから世界的な活躍を」というときだったので、とても残念です。

なお、EMIには他に「ショパン作品集」「ドビュッシー作品集」があり、高い評価を受けています。






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CYP2B6の遺伝子多型516TTと、治療中止後のエファビレンツ血中濃度の遷延化

2007-07-01 17:15:45 | HIV治療情報
 エファビレンツ(ストックリン)は諸プロテアーゼ阻害剤と並んで、抗HIV療法のキー・ドラッグとなっています。
効果は高いですし、諸プロテアーゼ阻害剤をオプションとして持つことが出来るので、2007年現在でも飲み続けているヒト・飲み始めている人も多いでしょう。

 しかし同時に、(人種的な差もあるのか)精神・神経性副作用の度合いが強く、継続度も高いような気がします。

ちなみに、管理人は、2001年7~9月服用しましたが(道連れは「カレトラ」「アバカビル」という最強のトリオ。抗ウイルス作用は素晴らしいものでした)、「悪夢」「幻覚、幻聴」こそ現れなかったものの、
「複数の睡眠導入剤でもコントロール不能の睡眠障害」
「異常な精神的高揚と饒舌化 家族などの言動に異常に噛み付く、自己の言動の歯止めが利かない」
「物事に集中できず、書類処理など実務能力が大幅減退」
「日本語が怪しくなり、英語の単語、英語のアクセント多用、怪しい外国人状態になる」
という変てこな副作用が重層的に出てきました。
(薬をやめて2~3ヶ月は副作用の余波がありましたね)
余りにも異常なので、主治医に血中濃度を調べてもらうと(「悪くすると数ヶ月待ちになるよ」と言われていましたが、特別に迅速に測ってもらえたのでしょう、一ヶ月あまりで結果が)「これだけあれば十分効く」濃度の3倍近くありました。
当時としては「危険かも」行為だった「200mg.×3を200mg.×2に減らす」という大英断??を下しても、血中濃度が下がらない!!
ウイルス学的効果は素晴らしかったのですが、副作用が強すぎるということで、泣く泣く?エファビレンツを含むレジメンをやめました。

さて、当時からエファビレンツの代謝と関係する遺伝子型によって血中濃度が大いに違ってくるのではないだろうか? という推論が出されていました。

1)最近、「チトクロームP450の2B6遺伝子(CYP2B6)の516TTという多型」を持つ人は、「516GGや 516GTという多型を持つ人」に比べて血漿のエファビレンツのクリアランスが有意に長くなっている・・・・という研究結果が出されたそうです。

2)3種類のCYP2B6遺伝子の多型のなかでも、エファビレンツのクリアランスは個人差がかなりある。

2-2)白人に比べて黒人やヒスパニックではエファビレンツのクリアランスが有意に長いことが観察されるが、これは516TTの頻度が高いためだと推察される。

4)しかし、ばらつきがあるからといって、CYP2B6遺伝子型の相違に基づいて、エファビレンツ治療の中止に関する特別なガイドラインを作成しようということにはなっていないそうだ。

 肝臓の働きの一つに、薬の分解や無害化があります。チトクロームP450とい
うものは肝臓の細胞の中にある薬物を分解する酵素。さまざまな種類が準備されているそうで、どの薬はどの酵素と分担があるようです。

 2B6という酵素もそのひとつで、ここではエファビレンツの分解を行う酵素だ
と簡略化して考えて良いでしょう。この酵素にも遺伝子多型があります。遺伝子とは生体ごとの設計図。その設計図に基づいた酵素が肝臓で作られています。516番目の遺伝子記号がTTだったり、GGだったり、GTだったりという多型のようです。(Tはチミン、Gはグァニンだったかな?)

 このなかのTTという型の設計図でできてきた2B6という酵素が、エファビレン
ツを分解する性能が低いことを示すデータのようです。
処理能力が低いとエファビレンツがたまってきて、血中濃度が高くなるし、半減期もゆるやかになってしまうことが考えられます。

 今回の報告では、エファビレンツの血中濃度は人種差・遺伝子差が無視できないほどあるのではないか、という推論を強化します。極端な話、薬を使う前に、その人がどんな薬物処理酵素を遺伝的に持っているのか調べられないと、同じ量の服
薬をしても有効性や安全性が狂ってしまう、ということになります。私個人的には、エファビレンツ=ストックリンのような精神的副作用が大きく、日常生活に支障をきたす可能性大の薬の場合、出来れば血中濃度を調べながら、薬の量を加減できれば・・・そういうガイドラインができればいいなあ・・・と思いますね。

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単一のAIDS錠剤が実現に近づくのはありうるのか?

2007-06-27 11:30:00 | HIV治療情報
1)長年にわたり、効果的な抗レトロウイルス薬の投与では、HIV陽性患者は健康維持のために毎日多数の錠剤やカプセルを服用する必要がありました。
副作用抑制のための薬も含まれば、今だってそうではないでしょうか?
しかるに米国では、「今ややそのような時代が終わりに近づこうとしている」と楽観的な見方が現れているようです。

2)出所はやはり製薬業界ですが、そのの支援を受けた非盲検試験では、
治療を受けていないHIV陽性患者517人
標準的な組み合わせの抗レトロウイルス薬療法(zidovudine=AZT、lamivudine=3TC=エピビル、efavirenz=ストックリン)
または新しい治療法(tenofovir=ビリヤード、emtricitabine=エムトリシタビン:もしかするとtenofovir+emtricitabineの合剤でツルバダ、efavirenz=ストックリン)を行う群
にランダムに割り付けたそうな。
いずれの治療法でも1日3個の錠剤を投与したそうだ。

3) 治療48週間の時点で、
zidovudine群の73%とtenofovir群の84%でウイルス量が検出されず(400copies/mL未満)
平均CD4数はそれぞれ158および190 cells/mm3増加したそうな。
これらの差はいずれも統計上有意。
治療を制限する副作用は、貧血がもっとも多かったが、zidovudine群でtenofovir群より有意に多かったそうだ。


■ アメリカにはエファビレンツ(日本ではストックリン、アメリカではサスティ
バというのが商品名。いちいち覚えられないよう(T_T))は1錠600mgの製剤があり(普通は200mg.を3錠飲むのね。日本人はストックリンの血中濃度が異常に上昇して、精神神経状態がひどくなる人が多いから、いきなり600mg.錠を飲ませるのは非常に危険だと思うなあ)、
ツルバダ1錠+サスティバ1錠を1日1回という飲み方ができます。
有効性と安全性と利便性の3つが、どれも他の治療法より上回れば、それは推奨に値する治療法と言ってもいいけど、そう簡単には見つかりません。
「カレトラ(ロピナビル+リトナビル)+ストックリン(エファビレンツ)」だけでもウイルス量50コピーズ未満、CD4陽性細胞数400~500を保っていて、副作用もさほどではない・・・という人も現実にはいますが・・・・。
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新規抗レトロウイルス薬はHIVの治療選択肢を広げる可能性がある

2007-06-04 11:25:13 | HIV治療情報
Journal Watch General Medicine May 10, 2007に掲載されたBruce Soloway, MD博士の報告「A Novel Antiretroviral Agent May Expand HIV Treatment Options」を広島大学の高田昇先生が翻訳・紹介されたものです。

■この10年間、HIVに対してもっとも効果的な抗レトロウイルス療法は、3クラスの抗レトロウイルス薬から選択した薬物の併用療法に基づいたものであった。
多くの治療を受けた患者では、これらのクラスの多くの薬物に忍容性がないか、ウイルスの耐性のため効果がなくなっていた。
新規のメカニズムと耐性パターンを持つ新しいクラスの抗レトロウイルス薬は、治療選択肢を広げる可能性がある。

■このメーカー支援による多施設試験では、抗レトロウイルス薬の主要な3クラス各々で少なくとも1種類の薬物に耐性のあるHIVに感染した既治療患者178人において、HIVインテグラーゼ阻害薬として知られる新しい治療クラスの最初の薬物であるraltegravirの安全性と効能を評価した。
各患者の個別の治療歴とウイルス耐性検査をもとに「最適なバックグラウンド抗レトロウイルス療法」をデザインし、次に患者を3用量のraltegravirまたはプラセボ(偽薬)のいずれかを投与する群にランダムに割り付けた。

■24週間後、プラセボ群の患者と比べ、raltegravir群の患者ではHIVウイルス量が有意に減少し(-1.84 log10対-0.35 log10)、ウイルス血症が検出されない割合が有意に高く(62%対13%)、CD4細胞数が有意に増加した(+90cells/μL対+5cells/μL)。アウトカムは3用量のraltegravir群すべてで同等であり、副作用はプラセボと同等であった。
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コメント:raltegravirは、既存の抗レトロウイルス療法を使い果たしてしまったHIV患者の選択肢を拡大させる、新しい時代の到来を告げている可能性がある。
インテグラーゼ阻害薬などの新しい薬物は、最終的に初期のHIV治療に対する既存のパラダイムにも挑戦する可能性がある。

高田先生のコメントです。

<コメント>
■ ラルテグラヴィア(日本ではラルテグラビルになるかも)は前にも紹介しま
したが、HIVの増殖サイクルのうちインテグラーゼ阻害という新しい作用点を
持った薬ですから、これまでの薬剤に耐性になったHIVの治療に期待が持たれ
ます。

■ 有効性、期待できそうです。しかし単剤での効果を考えるのは、これまで
の経験から難しく、当面は併用療法での臨床試験が積み重ねられていきます。
その後、いけるとなったら、どういう組み合わせが良いのかが比べられるでし
ょう。それこそ2剤なのか3剤なのか4剤なのか・・・・。並行して初回治療として
はどうなのか、という臨床試験があるでしょうね。メルク社としてはあわよく
ば自社製品でと考えるかもしれません。

■ 安全性、大いに興味があります。新しい作用点を持った薬というのは、逆
に言うと人間の体内で何をするかわかりません。インテグラーゼに似た構造を
持つ体内の細胞と酵素が必死で探されたでしょう。本来の作用が副作用に繋が
る場合と、思っても見なかった副作用があるかもしれません。

■ これまでに記載された副作用も、腹部不快感、頭痛、全身倦怠感、掻痒、
下痢、便秘、鼓腸、発汗など、関係があるかないかどうとも取れるようなもの
になっています。

■ 本剤の拡大治験の募集サイトがありました。メキシコ、ブラジル、ベネズ
エラ、ペルーなどが参加できるのに、日本が入れないのは残念。

http://www.benchmrk.com/secure/index.html

高田 昇
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遺伝子組換え型血液凝固第VIII因子製剤(血友病A治療用)アドベイトについて

2007-05-20 11:46:53 | 素朴な疑問質問
細胞培養・精製・製剤化工程においてヒトおよび動物由来物質を添加しない製法による世界初の遺伝子組換え型血液凝固第VIII因子製剤

バクスター株式会社は、2006年10月20日、新しい血液凝固第VIII因子欠乏症(血友病A)の治療薬として、「プラズマ/アルブミン フリー製法(rAHF-PFM*)」による遺伝子組換え型血液凝固第VIII因子製剤「アドベイト」(一般名:ルリオクトコグ アルファ<遺伝子組換え>)の承認を厚生労働省より取得しました。

これまでの遺伝子組換え型血液凝固第VIII因子製剤(バクスター社だとリコネイト)には、製造工程および製剤化工程において、ヒトまたは動物由来物質が添加されており、それらの物質を介した病原体感染リスクが皆無ではありませんでした。

それに対して、「アドベイト」は、「血液媒介性の感染症リスクの排除を追求し、細胞培養・精製・製剤化工程において、世界で初めてヒトおよび動物由来たん白を添加せずに製造された遺伝子組換え型血液凝固第VIII因子製剤」なのだそうです。

バクスター社は、「プラズマ/アルブミン フリー製法による「アドベイト」の開発は、ヒトおよび動物由来物質が添加されていない製剤を求める血友病患者の要望に応えるもので、血友病A治療における最新の技術革新です」と意気軒昂です。これを機に売り上げ・シェアの拡大を大いに期待しているところでしょう。

「「アドベイト」には250単位、500単位、1000単位の3種類の製剤があります。溶解液はすべて5mLと扱いやすい容量です」なのだそうで、確かに輸注セットこみで大変小さくなり、ポータブルですが、自己注射している一人として少々困るのが、輸注に失敗した場合。

自己注射するために私たちは「翼状針」を使うのですが、そこに入っている輸液だけで0.7mlくらいあるのではないでしょうか。
一発で入った場合はいいのですが、成人患者だと1回に1000単位入れるので、もし失敗すると0.5~0.7mlくらい平気で?無駄になってしまいます。
1000単位で7~8万円とすると、5千円くらい無駄にしてしまうことになる。

「安全性」に関しては限りなく100%に近づいたのでしょうが(100%と考えないのは輸注プロセスで細菌等入る可能性があるためです)、「使い勝手」「コスト」に関しては、手放しでは喜べないなと思いました。

皆さんはどうお考えでしょうか?
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知らなかったペンテコステ派

2007-05-13 01:45:13 | 世の中知らないことばかり
ペンテコステ派(ぺんてこすては)はメソジスト、ホーリネス運動の流れをくむプロテスタント教会の一派。ペンテコステ教会。趙基(チョ-・ヨンギ)牧師の純福音派もこの流れに属する。(趙基(チョ-・ヨンギ)牧師の純福音派なんて初耳です)

近代ペンテコステ派・運動は1901年にカンザス州トピカの聖書学院から、ロスアンゼルスのアズサ・ストリートにあった伝道館・教会をへて世界中に広められた。やがて、1914年にアッセンブリーズ・オブ・ゴッド教団や他の教団が発足し運動が組織化され始めた。

ホーリネス教会の四重の福音(しじゅうのふくいん)「新生・聖化・神癒・再臨」をスローガンとはしていないが継承している。ホーリネスの「聖化」(きよめ)に相当するものは「聖霊の満たし」と表現し、聖霊に満たされた結果、宣教を進める力が与えられ、新約聖書(使徒言行録、コリントの信徒への手紙一)にある異言をともなう祈りをする、という信仰を持つ。

この異言をペンテコステの出来事において使徒らに発現した聖霊の賜物(=カリスマ)と同じものであるとする主張から、自らをペンテコステ派、その宣教運動をペンテコステ運動と呼ぶ。同様に「カリスマ派」「カリスマ運動」を自称する類縁教派・宣教運動もあり、他派からはまとめて「聖霊派」と総称される。

日本においては教団よりも同じ牧師や宣教師によって生まれた小さな「群れ」や、単立ペンテコステ教会という、個々が独立した緩やかなつながりを持つ教会が多いようである。

ペンテコステ派と音楽
現代のキリスト教音楽はペンテコステ派の多大なる影響をうけている。多くのワーシップソング(賛美歌)やゴスペルソングはペンテコステ派の音楽家によって書かれている。また、世界を代表するワーシップリーダーの多くは、ペンテコステ派である。ヒルソング教会、ビンヤード、チャーチ・オン・ザ・ウェイ等のペンテコステ派の教会達は、世界中で歌われている現代の賛美歌を多く書いている。日本でもこの傾向は同じで、日本を代表するワーシップリーダー・小坂忠師はペンテコステ派・フォースクエアゴスペル教団の牧師である。

また、ペンテコステ派の影響を受けて育った著名な音楽家も多い。エルビス・プレスリー、ジェリー・リー・ルイス、マーヴィン・ゲイ、アクセル・ローズ、パット・ブーン等である。


ペンテコステ派と教会成長
世界の多くのメガ・チャーチ(会員2000人以上の教会)はペンテコステ派あるいはその影響を多大に受けている教会である。世界最大の教会であるソウル・ヨイド純福音教会(チョー・ヨンギ牧師)がその典型である。2006年に、共同通信社は、世界で最も成長しているキリスト教派はペンテコステ派だと発表している。


クート宣教師のペンテコステ教会への影響
特に関西にあるペンテコステ派教団、単立教会や小さな群れの多くは、直接的か間接的にクート宣教師の影響を受けている場合がある。クート師自身については色々と意見があるが、師のペンテコステ派内での影響を無視することはできない。

クート師の影響の理由は、師が戦前から生駒聖書学院で長年にわたり多くの伝道者を訓練したことと、多くの(アッセンブリーズ教団とフォースクエア教団以外の)アメリカのペンテコステ派宣教師はクート師を頼ってきたからである。又、アメリカでも、クート師は1940年代にインタナショナル・バイブル・カレッジ(当時、国際ユナイテッド・ペンテコステ教団所属)をテキサス州サンアントニオに建てており、多くの卒業生を日本に宣教師として送りだしている。

師の影響を直接あるいは間接的に受けた教団は、日本ペンテコステ教団、日本福音ペンテコステ教団、ネクスト・タウンズクルセード、トータルクリスチャンチャーチ、日本ユナイテッド・ペンテコステ教団等である。その他にも関西を中心に多くの単立教会や群れがなんらかの影響を受けている。





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そもそもペンテコストとは

2007-05-13 01:34:22 | 世の中知らないことばかり
ペンテコステ(Pentecoste)は、聖霊降臨(せいれいこうりん)または聖神降臨(せいしんこうりん)とも呼ばれる新約聖書にあるエピソードの1つです。

イエスの復活・昇天後、祈っていた使徒たちの上に神からの聖霊が降ったという出来事のことでもり、その出来事を記念するキリスト教の祝祭日でもあります。

余談ですが、ヘルベルト・フォン・カラヤンがザルツブルク音楽祭本番に対抗して??自ら始めたのがザルツブルクの聖霊降臨日コンサートでした。

教派により訳語は異なり、聖霊降臨祭、聖神降臨祭、五旬節(ごじゅんせつ)、五旬祭(ごじゅんさい)ともいう(イエスの復活・昇天から50日後のことだったので)。

聖霊降臨に関する記事は新約聖書の『使徒行伝』2章1節~42節にあります。

その記事によりますと、復活したイエスは弟子たちに「近いうちに聖霊が降る」ことを告げて天に上っていきます(キリストの昇天)。
それから10日後、ユダヤ教の五旬祭の日に使徒とその他の弟子たちが集まって祈っていると、激しい風のような音が聞こえ、天から炎のような舌が降った(炎のような舌というのが味噌です。ヨハネ福音書冒頭を思い出しますね)。
使徒たちは聖霊に満たされ、さまざまな国の言葉で語り始めますた(異言を語り始めたと書いてあります。今まで学んだこともなかった外国語を雄弁に語り始めたのです。語学力のない私には羨ましいばかりです)。

地中海世界全域からディアスポラのユダヤ人たちがエルサレムに集まっていましたが、使徒たちが自分の地域の言葉で語っているのを聞いて当然驚きました。
「この人たちは田舎の漁師に過ぎないではないか」
ペトロが中心になってイエスの死と復活の意味について語ると多くの人が洗礼を受け、使徒たちのグループに加わったと書かれています。
これが聖書が語る聖霊降臨の出来事です。

歴史的にはペンテコステという名前はギリシャ語の"Pentékosté"(50番目の意)に由来しており、本来はユダヤ教の祭日シャブオット(Shavuot)のギリシャ語訳なのだそうです。シャブオットは過越祭の50日後に祝われる祭りであり、もともとは春にえられる最初の収穫に感謝する農業祭であったそうな。

シャブオットがキリスト教徒によって聖霊降臨の出来事と結び付けられ、後者が重視されたことから、宗教上は収穫感謝の意味は失われた。しかし農業祭としての色彩は、ドイツ、ギリシアなどの民俗に残っているらしい。

キリスト教の聖霊降臨の日は、復活祭から(その日を第一日と)数えて50日後に祝われる移動祝日(年によって日付が変わる祝日)です。
ですから日付は毎年異なりますが、西方では五月初旬から六月上旬の日曜日、東方では五月初旬から六月下旬の日曜日に行われます。

各国によって聖霊降臨の日の祝い方はさまざまです。たとえばイタリアでは炎のような舌を象徴して式中にバラの花びらをまく。フランスでは激しい風のような音がしたことをあらわして式中にトランペットがふかれる。ドイツでは牝牛に花冠をつけ引き回す。(うーん、炎のような舌はいずこへ???)

また、ペンテコステ教会というキリスト教の一派は個人個人における聖霊の働きを強調し、その重要性ゆえ自らの教会にペンテコステを冠しています(ペンテコスト派)。
多くのキリスト教諸派において聖霊降臨が教会がたてられた日であるという認識がなされています。

聖霊降臨を描いた芸術作品は多いが、特に有名なものとしてエル・グレコの絵画『聖霊降臨』。


東方正教会では聖神降臨祭として十二大祭のひとつ。

復活祭と並び、教会暦での日付の起算日のひとつでもある。そうな。



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ペンテコステ派という宗派が勢力を伸ばしていたとは・・・

2007-05-13 01:09:34 | 世の中知らないことばかり

朝日新聞のウェッブ版によると、カトリック大国ブラジルでも「踊るサンマ御殿」状態の???ペンテコステ派の教会に信者を奪われ気味だそうです。

その記事です。

ローマ法王、ブラジルへ カトリック国でも改宗相次ぐ
2007年05月05日18時22分

 ローマ法王ベネディクト16世は9日からブラジルを訪問する。05年4月の就任以来、大西洋を渡るのは初めて。南米は世界最大のカトリック信者を抱えるが、この二十数年で信者が急速にプロテスタントに流れた。法王が信者らにどのようなメッセージを発するのか注目される。

 法王のブラジル訪問は13日から始まるラテンアメリカ・カリブ司教協議会に参加するのが目的。9日にサンパウロに到着し、10日にはルラ・ブラジル大統領と会談する。

 同司教協議会は、92年にドミニカ共和国で開かれて以来で、法王自身が決めた。法王はサンパウロ大司教だったフンメス枢機卿が「南米の国々がいつまでカトリック国でいられるのか疑問だ」と述べたことに危機感を持ったとされる。

 南米のカトリック信者は、世界11億人の信者のうち5億人近くを占めるが、急速に減っている。ブラジルの人口に占める信者の割合は、80年の調査では89%だったが、00年には74%になった。

 逆にプロテスタント信者が急速に増え、特にペンテコステ派は00年には10.4%に伸びた。貧困層の信者が、相次ぎ改宗しているとされる。

 サンパウロ中心部の数万人を収容するペンテコステ派の巨大な教会。宣教師が歌を交えてよどみなく説教を続けていた。大音量の説教が響く中、信者たちは壁に手や頭を押しつけ、一心に祈りをささげる。陶酔状態で掲げた両手を大きく振ったり、歩きながら「悪魔よ出ていけ、出ていけ」と叫んだりする人もいた。

 「カトリックの教会でざんげしても解決しなかった悩みが、この教会で祈ると消えた」と信者の主婦マリアさん(60)はいう。「祈りの対象は神だけ。それなのにカトリックの人たちは法王ばかりをあがめる。法王が来ても何の意味もない」

 信者は収入の約1割を寄付する。潤沢な資金力でサンパウロには巨大な教会が林立。スラム街の各所にも、集会所のような教会が並ぶ。テレビも深夜や早朝の時間帯の番組枠を購入、礼拝の中継や電話による人生相談があふれる。

 カトリックにも歌を取り入れるなどして大衆に教えを広めようとする神父はいる。人気は上々だが、保守派からは「ペンテコステ派と同じだ」と批判を受ける。

 サンパウロ・カトリック大学神学部のラファエル・ロドリゲス・ダシルバ教授の話 60~70年代には「解放の神学」など、多くのカトリック関係者が政治社会の問題にかかわろうとしていた。だが現在のバチカンは、教会が現実に対応するのでなく、民衆が教義に従わなければならないと考えている。教会が現実社会に対応しようとしたために威厳や独自性が失われ、信者を減らす理由となったと考えているのだ。カトリック信者だけに向けて語られる法王の内向きなスピーチは、それ以外の人々の心にどれだけ届くのだろうか。

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我慢強さも考え物 せっかくHCVは消えても・・・

2007-05-02 12:23:45 | 薬害エイズに関する情報

HIVを持った血友病の中には、辛いインターフェロン治療に耐えてHCV定性マイナス化に成功したのに、肝硬変・・・というか、突発性門脈亢進症的な症状が進行してしまう人がいます。

僕がそうです。

症状は以下の通り。
門脈圧が上昇するので、脾臓が大きくなったり腹水がたまったりします。
さらに、門脈圧の上昇により門脈血の一部が肝臓に向かわずに他の方向に逃げるようになります(このようにしてできた新しい血液の流通経路を側副血行路と言います)。
この側副血行路のために腹壁の静脈が怒張したり、食道や胃に静脈瘤ができます。
脾臓が大きくなると脾機能亢進という状態になり、貧血をきたすようになります。
血小板も低下しやすくなり、出血した時に血液が止まりにくくなります(今のところこれはないです)。
また、静脈瘤の圧が上昇すると、静脈の血管がその圧に耐えきれなくなり、破裂・出血してしまい、吐血・下血等の症状が出ます(インターフェロン治療開始前の胃潰瘍大量下血時に2箇所静脈瘤ができていました。改善は・・・難しいでしょうね)。

僕と同じような目に遭わないで欲しいので、以下のことをお勧めします。

1 消化器出血や風邪のこじらせなどにより肝硬変や門脈亢進症は一気に進行することがあります。できるだけ早く、元気なうちに(苦しいけど)ペグインターフェロン+リバビリン治療を受けるようにしましょう。

2 HIV専門医は検査値ばかり気にして、腹回りの様子などこちらから言い出さない限り、気にもしていません。出来るだけ毎回触診してもらってください。腹回りが苦しいなどの病状はうるさいくらい訴えましょう。

3 3ヶ月に1回は消化器内科の専門医に実際に診てもらうことを強く勧めます。ちょっと変だなと思ったら、無理してでも診てもらうことです。

肝硬変、門脈亢進症は(個人差もあるでしょうが)苦しいですよ。腹水が溜まると食欲はなくなるし、声はかすれる、脳にはアンモニアが溜まりやすくなる・・・いいことは一つもありません。ストップ!肝硬変!!です。

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