北海道の千歳化石会から白亜紀のウニの化石など5点の標本が届きました。同会は道内で首長竜や海牛、大型のアンモナイトなどの化石の調査発掘を行っており、博物館や研究機関などへ標本を寄贈する活動も行っています。
やっぱり、化石は存在感がものすごいですね。眺めているだけでワクワクします。私たちが自然や生き物を相手に取り扱う「時間」はせいぜい100年ぐらいだと思います。一人の人間が実感を持って感じられるタイムスケールというのもそんなものではないでしょうか。しかし、化石は何千万年、あるいは何億年という時間を内包しているわけですから、スケール感が桁違い。今度、小学校などで海の生き物の話などをするときにはぜひ持って行って、子供たちにもさわらせてあげたいと思います。
千歳化石会の皆様、貴重な標本を提供していただき、本当にありがとうございました!(中地 シュウ)
ヘンゲブンブク科Palaeopneustidaeと思われる白亜紀のウニ化石(苫前町)
ムカシブンブク(Linthia属)の仲間(ブンブクチャガマ科)と思われるウニの化石(北竜町)。
こちらは時代が新しくて新生代第三紀。トクナガムカシブンブクという種によく似てますが、詳しくないのでよく分かりません。化石種も勉強したいですね。
間伐材などを利用した産卵床の設置を行い、モイカ(アオリイカ)を増やして地域を元気にしようという取り組みが土佐清水市竜串で始まりました。活動グループの名前は「もいかくらぶ」。今日は竜串ふれあいセンターに地域の漁師さんなど25名ほどが集まり、決起集会・勉強会が行われました。
この取り組みは竜串で行われている自然再生プロジェクトに関連して、地元の漁業関係者から「地元の海を利用する漁師さんたちを元気にする取り組みをしたい」という提案を受けて始まったものです。アオリイカ産卵床の設置は全国的に行われており、特に珍しいものではありません。
しかし、竜串自然再生プロジェクトとしては、これまで漁師さんの活力づくりに直接つながるメニューがなかったので、わたしはこの取り組みにとても期待しています。いろいろと調整が必要なこともあるようですが、今までとはまた違った顔ぶれで活動ができることがうれしいです。(中地シュウ)
漁具や漁法のことをもっと知りたいと思い、成山堂書店から出ている「日本漁具・漁法図説」(増補二訂版)という本を買いました。それなりの値段(12,000円)でしたが、日本を代表する約460種類の漁業について、漁具の構造や漁法などを詳しく図説してあり、眺めているだけで楽しい資料です(あくまで私にとってはですが・・・・)。
「ドウシュ手繰網漁業」「鉄管漕ぎ網漁業」「有のうごち網漁業」「ビジョン定置網漁業」などはなんだか格好いいし、「とんがらし網漁業」「ちょうちょうこぎ網漁業」「いきなり網漁業」「はいから網漁業」「サンマ手づかみ漁業」「戦車まんが漁業」なんてのもあります。目次を見るだけでワクワクしてきます。(中地 シュウ)
今日は土佐清水市竜串で行われたイベント「竜串奇岩フェスティバル」に参加しました。竜串で行われている自然再生プロジェクトを紹介するブースを出し、自然保護官と二人で見に来てくれた人への解説などを行いました。
今回のイベントに向けての準備に十分な時間はとれませんでしたが、自然再生のパネル展示、サンゴの標本の展示、絵はがきづくり(サンゴスタンプ)、海の生き物クイズなど、それなりに格好の付いたものにできました。
海の生き物クイズは、参加者に1枚カードを引いてもらい、そこに書かれた条件(例えばウニの仲間3種類、サンゴの仲間3種類、サンゴを食べる生き物など)に合う生き物を、壁に貼りだした写真のなかから選んでもらうというものです。当日の朝に急遽考えたコーナーですが、意外と受けたので良かったです。5・6回挑戦してくれる子もいて、海の生き物についてかなり詳しくなっていました。大人の方にも好評でした。
イベントにはご当地アイドルSSB38(清水サバにかけている)というグループが出演していて興味深かったです。それから、昨日の「はたのおと」に来ていた人にも何人か会いました。今日は靴を履いていたら「ビーサンじゃないんですね」といわれました。結局、ビーサン履いてても、履いてなくても、どのみちそのことは話題になるようです。なにより天気に恵まれてよかったです。(中地 シュウ)
四万十市で行われた幡多地域の自然や文化を探求する様々な人々が集う、研究・活動発表会「はたのおと2012」に参加してきました。http://www.hata-chiiki.net/home
私は「宝石珊瑚漁で混獲される深い海の生き物たち」という題目で発表させてもらいましたが、幡多の自然に対するあふれる想いを20分におさめきれず、少し発表時間オーバーしてしまいました(進行の方、ごめんなさい)。質疑応答の時間には「何で真冬にビーチサンダルなんですか」「その頭は天然?それともパーマ?」というような発表内容とあまり関係ない質問も寄せられて面白かったです。
地域に根ざした様々なジャンルの面白い話が聞ける「はたのおと」はすばらしい研究発表会だと思います。懇親会でもいろいろな人と親睦を深めることができました。来年も絶対参加したいです!(中地 シュウ)
このところ毎週水曜日に大月の沿岸で活動しているボランティア駆除(マリンワーカー事業)ですが、今日は土佐清水市竜串の駆除に助っ人に行ってきました。「竜串の駆除は昼に鍋が食えるらしいよ」といったら「そいつはいい!いこういこう」という話になったのです。
今日は爪白海岸の沖で駆除を行いましたが、オニヒトデがかなり入ってきていて、なかなか厳しい状態でした。でも、竜串部隊・大月部隊合わせて総勢11名で、それなりに有効な駆除ができたと思います。なにより、竜串の方々にも喜んでもらえて良かったです。雪がぱらついていてものすごく寒かっただけに、昼食の暖かい鍋は格別でした。竜串の保全活動メンバーとの交流にもなって良かったのではないでしょうか。(中地 シュウ)
今、宝石珊瑚漁で混獲される生き物の標本を集めているので、宝石珊瑚関係の本をいくつか買いそろえました。宝石珊瑚漁はこの地域ととても関わりが深いので、その歴史や文化についても大変興味深いものがあります。興味のある方はこれらの本を紐解いてみてください。個人的には「珊瑚の文化誌」が一押しです。また、ローカルな話が面白いので「宝石サンゴ―その夢とロマン」もおすすめ。これは絶版で手に入りにくいかも知れません。(中地 シュウ)
・「珊瑚 宝石珊瑚をめぐる文化と歴史」 岩崎朱美・岩崎望編著 東海大学出版会
・「珊瑚の文化誌 宝石サンゴをめぐる科学・文化・歴史」 岩崎望編著 東海大学出版会
・「ものと人間の文化史91 珊瑚(さんご)」 鈴木克美著 法政大学出版局
・「宝石サンゴ-その夢とロマン-」 新谷 虎重著 神戸新聞出版センター(絶版)