9月12日(水)敦煌市の訪問
*敦煌市(Dunhuan)概要
敦煌は、甘粛省河西回廊の西の端にあります。敦煌市の面積の4.5%がオアシスで、周りをゴビに囲まれています。漢の武帝が紀元前111年に置いた河西四郡のうちのひとつ。敦煌は中央アジア、西アジア、欧州諸国への重要な入り口として繁栄し、東西の人々が行き交い、多彩な文化が開花しました。その集大成が中国三大石窟のひとつである莫高窟です。この石窟群をメインとして、町の周辺には鳴沙山、陽関、玉門関、漢城長城など、シルクロードのロマンをかきたてる多くの見どころがあります。敦煌の敦は「大きい」、煌は「盛んな」という意味です。
敦煌では、党河の灌漑による肥沃な土壌、長い日照時間、昼夜の気温差などの気候条件により、綿花や果実の栽培に適しています。特に綿花は高品質で、中国でも有名となっており、農民の重要な現金収入源です。敦煌地区内の鉱物資源には、金、銀、バナジウム、鉄、リン、硫黄、石綿、硫酸ナトリウムなど26種類あります。中でもバナジウムは125.86万tとアジア一の埋蔵量を誇っています。敦煌市七里?には、南方の青海から引いてきた石油の基地もあります。(青海は標高2000m以上あるため、基地はより標高の低い敦煌に建設されました。)
敦煌の文化の回廊、大砂漠の光景を見に毎年20万人ほどの観光客が訪れます。そのうち10分の1は外国人、うち日本人に根強い人気で外国人のうち50%を占めています。井上靖氏の「敦煌」や平山郁夫画伯のシルクロードの名画、NHKのシルクロード放映の影響でしょうか。敦煌には空港があり、北京から直通で行くことができます。
面積 3.12万平方km
耕地面積は32万畝(約2万ha)(中国畝(mu)は6.667アール)
草原面積57万畝(約3.8万ha),天然林面積119万畝(約7.9万ha)
人口 18万人
標高 1100m
降水量 年40mm 蒸発量2400mm(降水量の60倍!!乾燥しているはずです)
年間日照時間 3246.7時間
年平均気温 9.4度
典型的温暖乾燥性気候(春は温暖多風、夏は酷暑、秋は爽涼、冬は寒冷)
敦煌市は、鎌倉市、臼杵市、日光市、韓国の南海郡と四つの姉妹都市の提携を結んでいます。大仏や石窟など多くの文化遺産を持つ都市が選ばれています。
私は鎌倉市から研修に参加しています。臼杵市からも一人研修に参加しています。
鎌倉市姉妹都市のページ
http://www.city.kamakura.kanagawa.jp/bunka/shimai.htm
日程
8時半 嘉峪関市出発
13時 敦煌市到着
14時半 陽関見学
16時 鳴沙山、月牙山見学
19時 敦煌市と交流夕食会
21時 ナイトマーケット
雪景色の祁連山脈 祁連山脈からの雪解け水があるからこそ、砂漠の中にオアシス都市が生まれました。祁連山脈からの党河の水と、地下水を利用しています。しかし、近年農業が機械化されたことによる農地の増加で深刻な水不足になっているそうです。この30年で地下水の水位は10m下がりました。温家宝総理が農業のコントロールについて3つの政策(1.新たな井戸掘り禁止 2. 農家は敦煌に移住禁止 3. 新しい畑を作ることを禁止)を打ち出し、実施しています。
また、今年の11月、甘粛省では、2010年までの4年間で19億3300万元(約300億円)の投資を行い、敦煌の生態悪化をくい止めるプロジェクトが決定されました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071104-00000010-rcdc-cn
風力発電 嘉峪関から敦煌に向かう途中で甘粛省酒泉市瓜州県の中国最大の1GWの風力発電の風車を見かけました。バスで道路を走っていると荒野の中に無数の風車が現れ、その中を通っていく様は圧巻でした。
甘粛省は更に風力発電の規模を拡大していく予定です。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070907-00000002-rcdc-cn
敦煌では水力発電や太陽熱発電に力を注いでいます。
政府は沿道緑化を推進しています。道中では、石炭を運ぶ列車や液体燃料を運ぶトラックを見かけました。
きれいな空。この時、オアシスの蜃気楼が見えました近づいても近づいても蜃気楼は遠ざかっていきました。
砂漠の中でも電線があります。地下には電話線、インターネット回線が通っています。
葡萄畑。昼夜の温度差が激しいので果実がとても甘く美味しくできます。代表的な果物は、スイカ、メロン、杏、夏みかん、葡萄などです。
農家
陽関 唐の詩人王維が「西、陽関を出ずれば故人なからん」と詠った古代の重要な関所です。関所は二カ所あり、もう一つは玉門関といいます。入場料60元。
関所に古代の兵士に扮した人がいます。陽関専用のパスポートを買うとここではんこを押してくれます。
陽関 この旅で一番お気に入りの写真です。
鳴沙山
鳴沙山と月牙泉 古来より、砂漠と泉はずっと共存してきました。なぜ泉が砂漠に埋もれないのか謎なんだそうです。砂漠の風景とこの泉が調和していてすてきな景色でした。鳴沙山の上まで登りましたが、急勾配で足下が砂にとられるのでかなり息が上がりました。鳴沙山+月牙泉入場料120元。山登り代15元。
帰りはラクダに乗りました。観光客向けにラクダが100頭以上もいたのにはびっくりしました。ラクダはのんびり歩いていて乗り心地はとても良かったです。夕暮れがとても綺麗でした。ラクダ乗り30元。
晩餐では、敦煌市の人と交流を深めました。日本語をはなせる方もいて、とても親切にしていただきました。
写真は食べ物の彫刻、敦煌の莫高窟の天女です。
ナイトマーケットでラクダを買いました。
観光地だけあって、外国人観光客にはかなり高い値段をふっかけてきます。2倍、3番は当たり前です。ポストカードはセットで定価40元と印刷してありますが、半額の20元(それでも高い)で買えます。このマーケットで値段交渉の仕方を覚えました。
*敦煌市(Dunhuan)概要
敦煌は、甘粛省河西回廊の西の端にあります。敦煌市の面積の4.5%がオアシスで、周りをゴビに囲まれています。漢の武帝が紀元前111年に置いた河西四郡のうちのひとつ。敦煌は中央アジア、西アジア、欧州諸国への重要な入り口として繁栄し、東西の人々が行き交い、多彩な文化が開花しました。その集大成が中国三大石窟のひとつである莫高窟です。この石窟群をメインとして、町の周辺には鳴沙山、陽関、玉門関、漢城長城など、シルクロードのロマンをかきたてる多くの見どころがあります。敦煌の敦は「大きい」、煌は「盛んな」という意味です。
敦煌では、党河の灌漑による肥沃な土壌、長い日照時間、昼夜の気温差などの気候条件により、綿花や果実の栽培に適しています。特に綿花は高品質で、中国でも有名となっており、農民の重要な現金収入源です。敦煌地区内の鉱物資源には、金、銀、バナジウム、鉄、リン、硫黄、石綿、硫酸ナトリウムなど26種類あります。中でもバナジウムは125.86万tとアジア一の埋蔵量を誇っています。敦煌市七里?には、南方の青海から引いてきた石油の基地もあります。(青海は標高2000m以上あるため、基地はより標高の低い敦煌に建設されました。)
敦煌の文化の回廊、大砂漠の光景を見に毎年20万人ほどの観光客が訪れます。そのうち10分の1は外国人、うち日本人に根強い人気で外国人のうち50%を占めています。井上靖氏の「敦煌」や平山郁夫画伯のシルクロードの名画、NHKのシルクロード放映の影響でしょうか。敦煌には空港があり、北京から直通で行くことができます。
面積 3.12万平方km
耕地面積は32万畝(約2万ha)(中国畝(mu)は6.667アール)
草原面積57万畝(約3.8万ha),天然林面積119万畝(約7.9万ha)
人口 18万人
標高 1100m
降水量 年40mm 蒸発量2400mm(降水量の60倍!!乾燥しているはずです)
年間日照時間 3246.7時間
年平均気温 9.4度
典型的温暖乾燥性気候(春は温暖多風、夏は酷暑、秋は爽涼、冬は寒冷)
敦煌市は、鎌倉市、臼杵市、日光市、韓国の南海郡と四つの姉妹都市の提携を結んでいます。大仏や石窟など多くの文化遺産を持つ都市が選ばれています。
私は鎌倉市から研修に参加しています。臼杵市からも一人研修に参加しています。
鎌倉市姉妹都市のページ
http://www.city.kamakura.kanagawa.jp/bunka/shimai.htm
日程
8時半 嘉峪関市出発
13時 敦煌市到着
14時半 陽関見学
16時 鳴沙山、月牙山見学
19時 敦煌市と交流夕食会
21時 ナイトマーケット
雪景色の祁連山脈 祁連山脈からの雪解け水があるからこそ、砂漠の中にオアシス都市が生まれました。祁連山脈からの党河の水と、地下水を利用しています。しかし、近年農業が機械化されたことによる農地の増加で深刻な水不足になっているそうです。この30年で地下水の水位は10m下がりました。温家宝総理が農業のコントロールについて3つの政策(1.新たな井戸掘り禁止 2. 農家は敦煌に移住禁止 3. 新しい畑を作ることを禁止)を打ち出し、実施しています。
また、今年の11月、甘粛省では、2010年までの4年間で19億3300万元(約300億円)の投資を行い、敦煌の生態悪化をくい止めるプロジェクトが決定されました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071104-00000010-rcdc-cn
風力発電 嘉峪関から敦煌に向かう途中で甘粛省酒泉市瓜州県の中国最大の1GWの風力発電の風車を見かけました。バスで道路を走っていると荒野の中に無数の風車が現れ、その中を通っていく様は圧巻でした。
甘粛省は更に風力発電の規模を拡大していく予定です。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070907-00000002-rcdc-cn
敦煌では水力発電や太陽熱発電に力を注いでいます。
政府は沿道緑化を推進しています。道中では、石炭を運ぶ列車や液体燃料を運ぶトラックを見かけました。
きれいな空。この時、オアシスの蜃気楼が見えました近づいても近づいても蜃気楼は遠ざかっていきました。
砂漠の中でも電線があります。地下には電話線、インターネット回線が通っています。
葡萄畑。昼夜の温度差が激しいので果実がとても甘く美味しくできます。代表的な果物は、スイカ、メロン、杏、夏みかん、葡萄などです。
農家
陽関 唐の詩人王維が「西、陽関を出ずれば故人なからん」と詠った古代の重要な関所です。関所は二カ所あり、もう一つは玉門関といいます。入場料60元。
関所に古代の兵士に扮した人がいます。陽関専用のパスポートを買うとここではんこを押してくれます。
陽関 この旅で一番お気に入りの写真です。
鳴沙山
鳴沙山と月牙泉 古来より、砂漠と泉はずっと共存してきました。なぜ泉が砂漠に埋もれないのか謎なんだそうです。砂漠の風景とこの泉が調和していてすてきな景色でした。鳴沙山の上まで登りましたが、急勾配で足下が砂にとられるのでかなり息が上がりました。鳴沙山+月牙泉入場料120元。山登り代15元。
帰りはラクダに乗りました。観光客向けにラクダが100頭以上もいたのにはびっくりしました。ラクダはのんびり歩いていて乗り心地はとても良かったです。夕暮れがとても綺麗でした。ラクダ乗り30元。
晩餐では、敦煌市の人と交流を深めました。日本語をはなせる方もいて、とても親切にしていただきました。
写真は食べ物の彫刻、敦煌の莫高窟の天女です。
ナイトマーケットでラクダを買いました。
観光地だけあって、外国人観光客にはかなり高い値段をふっかけてきます。2倍、3番は当たり前です。ポストカードはセットで定価40元と印刷してありますが、半額の20元(それでも高い)で買えます。このマーケットで値段交渉の仕方を覚えました。