台風一家

セキセイインコ危機一髪

事件はとっても忙しい平日の朝に起こった。
私は5人分の朝ごはんにてんやわんやで、7時に家を出ていくイエレを見送り、こいちゃんと伴侶が立て続けに出発。
最後に自転車通学のいっくんと時短を申請した私が残された。
支度を進めながら椿に餌をあげるいっくんも本当に忙しそうである。
いっくんのお弁当などをカバンのそばに準備してやりながら私も化粧をしたりとバタバタ。
出掛けにいっくんが椿を鳥小屋に戻しに二階に上がっていった。
「寒いからファンヒーターを強めにかけよう」と言ういっくんに私は思わず注意。
「寒いのも怖いけど、暑いのももっと怖いよ。ヒーターはじんわり効くのが一番いいけど、ファンヒーターみたいに温風が出るのは危険だよ。」
いっくんは「すぐに切るから大丈夫」そう言って上着を着たりし始めた。
さぁ、そんな事やっぱり覚えているはずもなく、しばらくしてから、私より少し先に「いってきまーす」と出ていった。
私も自分の支度に手一杯で全く覚えておらず、いっくんを送り出したあとに大きな物音がしたことで驚いて2階に駆け上った。
「何の音!?」
音のした方に言ってみると、そこは小鳥がいる部屋であった。
見ると強風でファンヒーターが音を立てて回っており、風が直撃する小屋の中では小鳥が暴れまわっていた。
ビニールをかけて保温しているから、温風が逃げずにサウナ状態!
小屋に貼り付けた温度計は熱で落ちており、小鳥は羽を広げて口を開け、必死の呼吸を繰り返している。
逃げ場がない小屋のなか、少しでも涼しい場所を探してのたうち回っており、物音は温度計が床に落ちた音だったのだ。
すぐさまヒーターを切り、涼しい場所に連れて行くと、激しい呼吸も少しマシになった。
「死なせるところだった!!」
ドキドキしながら小鳥の様子を観察する。
やっと落ち着きを取り戻した頃に止まり木に止まらせて家を出た。

帰宅してからいっくんに真剣にその話をしたところ、すっかり忘れていたようで大変ショックを受けていた。
「命だから気を抜いたらいけないよ。」の言葉にも、可愛そうなことをした、ごめんと繰り返していたいっくん。
これを教訓に想像力を働かせて生き物を育ててほしいと思う。

さて、その後の椿ちゃんはとっても元気。
いっくんも忙しくても丁寧に椿に向き合うようになった。
最近では自分で床に落ちた餌も拾って食べ始め、そろそろ大人?と言う感じである。

今日も楽しく日向ぼっこ。
相変わらず人懐っこくて可愛い椿ちゃんを死なせてしまわないように大切にしなければならいと思う。
そんな私達の気持ちを知ってか知らずか、毛づくろいをし、のんびりとお日様を堪能する椿ちゃんである。
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