狛江能楽普及会

狛江市から能楽の輪を広げていきます!
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女子大講座

2013-08-12 23:56:42 | 能の道具
少し前になりますが、7月の終わりに清泉女子大に栗林と中村で講座に行ってきました。
2日間、計10時間以上にもわたり、学生の皆さんにはいろんな体験をしていただきました。

初日 笛と小鼓の実演と体験(小鼓:幸流住駒充彦師)


2日目 能面の解説と体験


能面はいつもお世話になっている辻高毅先生から拝借しました。
体験用に10面を快くお貸しくださり、学生さんはとても喜んでつけていて、ツイッターにアップしたり楽しんでくれたようです。


講義のレポートのお題を「皆さんくらいの年代の方に能を見にきていただくにはどうしたらよいか」としたのですが、皆さん頑張って書いてくださいました。
今後の能楽界が考えなければいけない課題が示されています。
講座の詳しい内容とともに中村のブログにまとめてみましたので宜しければ是非ご覧ください。

全国各地、いえ世界各地どこへでも講座、舞台に参ります。
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謡・仕舞教室・能管教室・小鼓教室・能楽教室・能面・ワークショップ
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能の台本

2010-01-10 20:48:12 | 能の道具
能って台本はあるの?
そう他の演劇のようにもちろん台本はあります。
その台本にあたるのが「謡本」です。
 
ここには能の進行にかかわる基本的情報がほとんど書いてあります。
登場の仕方や音楽に関わることなどなどです。
しかし一番詳細に書いてある情報は謡の節です!

謡とは能の詞章に節を付けて謡うことです。
この節が細かく指示してあります。
とはいっても本にも書けない細かい情報も沢山あります。こういった情報は師から口伝で習うわけです。

また、この謡本は流儀によって違います。観世流や喜多流といったシテ方の流儀ですね。
ここで載せた謡本はもちろん代表中村の所属する金春流のものです。

シテ方はもちろん自分の流儀の本で稽古し、演能するわけです。
じゃあ囃子方はどうするの?ということですが、毎回シテ方の流儀の謡本を調べて演奏に行きます。

とはいえ曲によって基本的な構成は大体同じです。が、まったく違うことも・・・
この場合は詳細に調べます。

このように謡本というのは能の台本であり非常に重要なものです。

ちなみに謡だけ嗜む方も大勢いらっしゃいます。
しかし謡というものが能の詞章だと知らない方も多いのです。。。

じっくり見てみると面白いんですよ^^




小鼓ってこづつみ?

2009-12-01 00:46:34 | 能の道具
いよいよワークショップですね。
いろいろ準備に追われています。^^

さてさて今回のテーマは「小鼓」です。
(小さい鼓)と書きます。クロネコヤ○トで届く小包ではありません。
普段能では隣に(大きい鼓)「大鼓」が並んでいます。
能楽では大小ペアで用いられますが、知名度としては天と地ほどちがいます!
鼓と言えば小鼓というくらい、実際には見たことがない人でも音は知っています。
しかし大鼓はほとんど知られていません。

現在の鼓の起源は南インドだと言われています。
と言いますのも、能管もそうであるように大陸から渡ってきた楽器に、<日本人の音楽感性>を移した楽器なのです。
登場以来おもに能楽の世界で磨かれてきました。

そもそも太鼓や笛という楽器は単純なもので、昔の地層から様々な楽器が出土しています。
しかし、日本は酸性土壌であるために縄文時代などのものは、なかなか完全な状態での出土がなく研究が進んでいないのが現状であるようです。
もともと日本にあった単純な構造の太鼓などで、現在の小鼓の音色に近い音を出していた、と考えています。
それが大陸から渡ってきた複雑な構造の「鼓」と融合したことで深く、また様々な音色を獲得したのではないでしょうか。

まあ難しいことは抜きにして、小鼓はCMなどでよく見るように抜群の知名度と美しい音色をもっています。・・・・が、おそらく実際に打ったことがある方は少ないでしょう。

2日のワークショップでは思う存分この鼓に触っていただこうと思っています。

狛江能楽普及会では今後狛江エコルマホールで継続的に小鼓教室を開催いたします。
有名だけどなかなか触れる機会のない小鼓を楽しく打ってみませんか?



能の笛とは?(能管)

2009-11-27 12:36:57 | 能の道具
能の笛とは能管ともいいます。
ヒ~って高い音がよくテレビで使われます。
能面や能装束・能舞台などと一緒で、この楽器も能専用に作られた「 道具 」です。
能楽の世界では、楽器のことを「道具」といってたいせつに扱います。
何百年と使うわけですね^^

また能管という言い方もしません。
単純にというだけです。
笛にもいろいろな種類がありますが、能楽で使う笛は能管に決まっているから!なのです。
演目や気分によって龍笛にしたり、篠笛にしたりということは絶対にありません!
だから肩書きも笛方・・流となっています。

ここら辺は皆さんによく尋ねられるのです。
歌舞伎の笛方はいろいろ持ち替えて吹かれますから、そのイメージなんでしょうね。

能管の詳しい説明は他のサイトなどを見ていただくとして、普段なじみのないと思われる、業界内でのお話でした。

文化庁デジタルライブラリー
の能楽の囃子で栗林祐輔が笛の紹介をしております。

http://www2.ntj.jac.go.jp/dglib/edc9/kouzou/musical/hayashi02.html

ちょっと見てみてください~

狛江能楽普及会では今後狛江エコルマホールで継続的に能管教室を開催いたします。
駅の真ん前で、新宿からでも小田急線ですぐに行ける場所で能管を習ってみませんか?

珍しい楽器を習いたい、日本の笛が好き、健康のために何か管楽器を吹きたい、能が好きだから、狛江に行ってみたいから、着物や袴が着たいから、等どんな方でも大歓迎いたします!

これはなんでしょう?

2009-11-25 21:16:47 | 能の道具
これはなにかわかりますか?

僕たち能楽師が普段の稽古で使う張盤張扇と言うものです。

打楽器の音を表現するために使うのです。
と言いますのも稽古の時、小鼓や大鼓などは二つ以上の楽器を同時に一人で演奏出来ないからなのです。
どちらか片方の手が小鼓、もう片方が大鼓、太鼓の重要な場所は両手で太鼓の手を打ちます。
たいていの人が右手で大鼓の手を打ち、左手で小鼓の手を打ちます。
そのほかにも大鼓は非常に演奏コストの高い楽器でして、一回使うだけでかなりのダメージを受けてしまうという理由もあります。
なのでこの張扇という扇でパンパンパン!という音を立てながら、張盤という木の塊りを叩く訳です。

この張扇二本で、小鼓、大鼓、太鼓の音を疑似的に表現していきます。
しかしこれがまた、上手い人が打つと本当に色々な楽器の音色が聞こえてきます!

ちなみに笛はどうなるの?という話ですが、唱歌という歌で稽古するのです。

狛江市での謡、仕舞、能管、小鼓教室でもこれを導入したいと考えています。

ようこそ能楽の世界へ!