香武堂覚書

福岡県福岡市東区で頑張る武道具店舗のブログ

垂紐の飾紐修理の話

2017年01月18日 | 日記

春日市の道場、若水館の先生の。

結び方さえ解れば誰でも大丈夫、胴の乳革交換より楽ちんです。



こんな感じでほつれてたりして、ちぎれたり無くなってたりすることが結構あると思います。
個々の部分、1本の紐で全部仕上がってますので、修理するときは全部外します。

垂の一番端の部分は6か所、垂の真ん中の4つの飾りは8か所穴があいてます。
今回のは端の6か所に紐を通していくんで、



細い千枚通しみたいなのがあれば楽にできます。
1つの穴に2回通す感じで、

A B


C D

こんな穴の配置としたら、
C→A→(裏を通って)→B→D→(裏を通って)
→C→A→(裏を通って)→B→D→(裏を通って)→C

これで表に2本で1つの線が2ラインできてます。

あとは、8の字を描くように、
BDの下をくぐらせ折り返してCAの下をくぐらせ折り返してBDの下・・・
を適度に締め上げながら続けていくだけです。



昔の人は良く考えますねぇ

小手の指先が大破してた件

2017年01月10日 | 日記


千葉の大学の子の。

ちっちゃい穴のうちに武道具屋さんに持ち込んでいれば、時間もお金もかからなかったと思うんだ。
(´・ω・`)

とりあえず手の内を部分的にはがして、

綿を詰めて、内側と外側のふせをして、


綴じなおす。


一度親指の指先が完全に消失してた小手の修理したけど、
張り替えとそこの補修というか追加で7,000円貰いました。

穴とか破れは規模が小さいうちに持ち込みましょう。

面の縁(ふち)の話

2017年01月06日 | 日記

福翔の子の手直しです。

新品の面で面金周りの黒い部分が剝がれてきたよ、ということで拝見。
全然接着されてない感じで剥がれてきてたので、一度全部除去します。



ここの部分、牛の生皮を使用してて、その上に漆か工業漆(カシュー)を塗っています。
先に墨を乗せる人もいるんですけど、シーラーみたいな定着材にはならないんじゃないかなと。
一回試してみてちょっと駄目そうだったので私はしません。

で、革に直接塗るんですけど生皮から出る油分の影響か、稀に塗料がペラッと剥がれることがあります。

買った時に解らないのが難点ですが、購入後に数回の使用で剥がれたときは「購入した店舗」に手直しを依頼しましょう。

一度全部剥がす作業で、革の表面はツルツルではなくザラザラ感が出て塗料が剥がれにくくなりますんで頑張って剥がしましょう。


そして仕上げ。

湿気にもよりますけど、自然乾燥でできれば48時間ホコリのない部屋で安静放置です。

小学生向け7mmクローム防具一式の紹介

2017年01月04日 | 日記
あけましておめでとうございます、年明け4日から営業しています。
2月に入ったら小学生~一般大人まで対応できる、面・小手・胴・垂の一式で4万ちょっとの商品ができるかもしれません。
とりあえずチラシの方でも貼ってある32,400円(税込)の防具を紹介します。

7mmクローム防具一式です。
小学生低学年~向けの防具です。




面は面紐が結びやすいように耳のところに紐通し用の革が付いています。




小手の手の内は白い合皮、少し固めですが使用しているうちにクタクタになっていきます。




垂は縁だけクロームで補強されており、よく動く場所は布製で柔らかくなっています。



胴は身長・体格により胸の部分が少し変わります。
写真の奴は脇の部分の「小胸」という場所がない一番小さいタイプです。

とりあえず続けるか不安だし・・・という親御さんに提案の1品です。