桂樹通信-予備-

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ゆきすごい

2010-12-26 00:00:00 | 日記
なんか雪すごいらしいですね、一部地域で。
会津若松だったかな、朝からライブカメラ見てたんですが、線路がもうすごいことに。
線路からホームくらいまで積もってるってことは、2m近くってことだよなぁ。
ここまで来るとちょっとやそっと除雪しても無意味なんだろうなぁ。
諦めたというか、悟りきった駅のアナウンスがw
なんか何年かぶりの豪雪とかって言ってたなぁ。
今年はそんなんばっかりですね、夏とか秋とか。
どっかで何かが異常気象の原因になってる気がする。

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「怪異寄成化生事」拝読させていただきました~。好奇心猫を殺すとも言いますけれど、夕映さんの自滅を誘っているのは、当人に自覚は無いとはいえ、千雨さんなのが、なんともやり切れませんね・・・。刹那さんを片手で振り回し、後頭部に銃弾を受け、身体の一部を分離する、非常識な千雨さんと、半減した戦力で如何に、人質(きおく)を取り戻されるのか、次回を楽しみにしつつ、待ちしています~。byらぶデス



>思ったんだけど千雨改造ものって夕映改造もの多いんじゃ、勘違いかもしれないけど!

席隣同士ですしねぇ。
あるかもしれないw


>前々回で千雨は足を炎に変えて触手を振り払っていましたが、大丈夫だったのでしょうか。その影響でハルナやのどかの性格が変わったりして。あとエヴァンジェリン、捕まってしまうとは情けない……。一応能力全開になる符を持ってるだろうに。相手がスタンド能力並に嫌らしい能力持ってるから仕方ない部分もあるでしょうけどね。

前回に関しては、夕映が深追いしなかったのは炎が理由です。
符は使う前に縛られましたね。
それでもしゃべれるあたりがエヴァンジェリン。


>Missing歯家に全巻あります。結構面白いのですが昔読んでたときはすごい怖かった、ツーか今でもあの雰囲気は怖いものがあります。

一時期ラノベ離れてた時期にあたるのかな。
妖怪ものっていうと妖魔夜行が一番イメージがあって、結構それ参考にしてます。


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クリスマスは

2010-12-25 00:00:00 | 日記
家族と過ごすのが伝統!
いや彼女とか彼氏とかいませんけどネ!
しかしみんなしっぽりやってるのか、電車が妙に空いてたなぁ。
こういう風だとラクでよろしい。
クリスマスも悪くないなと……。
ああでも、家族へのケーキで5000円くらい飛んだなw
安いもんですけどね、喜んでくれるなら、このくらいは。

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>そいえばDBって原作だとそんなに大きな目的を持った敵っていませんね、世界征服とかはあるけどむしろそれが少数派だという不思議

鳥山先生が行き当たりばったりやってらしたので……。
無理もないというか、大望が作れなかった説がw
フリーザにしても暴君ではあっても宇宙の支配者というほど強大な勢力ではないんですよね実際には。


>>ゼロ魔とパチュリーのクロス
Arcadiaの『幻想零図書館』ですね。残念ながら削除されてます。


SO・RE・DA☆
消えちゃったのか、残念だな。


>貧乏暇無し→デスサイズヘル  吹いたじゃねーかクソッ

特に意識したわけではないのですがw
早く出ないかなぁデスサイズヘル。


>Missingを思い出す展開

知らないタイトルだったので調べてみました。
ふむ、確かに似てるかも。
意識するところが一緒だったからなのかもしれません。


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週のど真ん中に

2010-12-24 00:00:00 | 日記
休みがあると、なんかこう調子が狂います。
金曜が休みだったら良かったのになぁ。
なんか今年は三連休が少なかったような気が……。
僕は実家が近いので時々帰っているのですが、二連休だと少々慌ただしい。
二連休はどうしても身体が休まりきらないんだよな。
まぁ有給取ればいいんでしょうけどね、そこまでヒマというわけでもなくて。
貧乏暇なしか。

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>楓ーーっ!! ……でも大団円だよね。 そんな予定調和しか浮かんでこない今週のマガジン。 なんだろ、そういう意味じゃどれだけ戦闘力のインフレがあっても、戦闘に緊迫感を持つことができたDBは、やっぱ偉大だなと思います。

まぁ来週なんかあるんじゃないですかね?
実質的には楓最後の見せ場になってるんでしょうけど。
DBは普通に残酷な描写ありますからね。
やっぱり敵の目的ってのは全体の雰囲気に大きく影響しますし。
目的が悪か人格が悪か、どっちかにしたほうが緊迫感は出るのではないかと。


>フェアリーテイルっスか、実はレイヴの頃からあの人の作品見てましたが最初は全然絵柄違うんですよね、ワンピースもそう最初はもっとラフで線が少なかった、何故かダンダン二つとも似てきたんですよなあの先生たちの作品の絵柄、シンクロニシティというものか・・・

まぁ実のところ今は並べるとそっくりだからなぁ。
女の子の書き方とかで大きく差がありますけど。
ああいうのが「読みやすい漫画絵」なのかも。


>フェアリーテイルとネギまに関しては後悔してますよ。前者はなぜ初めから読まなかったのかと。ワンピと絵柄が似てたから何ですがね。ネギまのほうは言わんでもお察しいただけると思いますが

フェアリーテイルは今の状態でも評価低いんじゃないかって気がします。
同じ時代にワンピがなければ、もっと有名になってたかも。
ネギまは……うん、まぁ、うん。


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紙は天にいまし短編集(6)

2010-12-23 00:00:00 | SS
『口悦唇楽』
「ふぅむ、意外と気にならないもんだな」

 エヴァンジェリンの別荘にある浴場の一角。壁に嵌め込まれた大鏡の前で、千雨が自らの口の端に指を引っかけながら、その歯を観察していた。
 ヒトで言う(と、こんな言い方をすること自体が末期的ではあるのだが)犬歯のところには、鋭く伸びた牙が上下に二本ずつ生えている。今の千雨はエヴァンジェリンによって半吸血鬼化となっている──その象徴だった。
 結局あの日以来、別荘の中では吸血鬼になっていることが多くなった。確かに人間以外になっていれば、どれだけ別荘にいようとも問題にはならない。そう理屈を用意することで、『人間以外の存在』に慣れていくことから、目を逸らしていた。
 もちろん、帰るときには吸血鬼化の治癒を行っていくので、人間に戻っている。そんな、ヒトと化物を行ったり来たりする生活を、千雨は続けていた。
 このことは誰にも言っていない。魔法教師連中に知られるわけにいかないのは当然だが、なにか後ろめたい気持ちがして、楓や夕映、そしてネギたちにも打ち明けてはいなかった。彼女たちと話すときは、あくまでいつも通りの『長谷川千雨』である。
 もちろんこうして口の中でも見なければ、そうそうバレるようなものでもないのだが……それでも、楓などはどことなく、千雨の変調に気がついているようだった。そこでいちいち口を出すほど、彼女は野暮な人間ではなかったが。

「ん……誰か来たな」

 吸血鬼の鋭敏な感覚が、こちらに近づいている足音を捉えた。歩幅は小さく、足音が軽い。それに疲労のためか少々ふらいついていることが、不規則に変わるテンポからうかがえた。

「……綾瀬か」

 しばらくして、ローマ調の華美なデザインの浴場に現れたのは、予想通り夕映だった。だったのだが……。

「あ、千雨さん。先に……いらしたです……か」
「お、おいっ!?」

 まるで幽鬼のようにふらふらと、夕映の体が定まらない。よく見ると顔色は悪く、身体も傷だらけだ。エヴァンジェリンとの模擬戦で相当こっぴどくやられたようだ。
 本当にエヴァンジェリンは容赦がない。いや、これでも夕映はその弱さゆえ、相当に手加減されているのだろう。きっと、夕映よりも強いネギなど、さらに酷いことになっているに違いない。
 もっとも軽傷であっても困るのは夕映のほうだろう。女の子の柔肌に、傷でも残ったら大変だ。

「大丈夫か?」
「だ、大丈夫なのです。ちょっと今日のエヴァンジェリンさんはハッスルしすぎだったですが……」

 本人の主張とは裏腹に、ちっとも大丈夫そうではない。さすがに傷だらけ血だらけで湯船に飛び込む気はなかったのか、なんとか洗い場の蛇口にまでは辿り着いたが、そこに腰を下ろすと、そのまま動かなくなってしまった。

「綾瀬ーっ!?」
「あうう……しんどいです」

 半開きになった口から、本音が漏れていた。

「大丈夫……じゃないのは見て分かるけど、とりあえず血と汚れくらいは落とさないとな」

 湯船に浸かることは正直無理じゃないかとは思う。染みそうだ。無論シャワーでも同じだろうが、さすがに使わないわけにもいかない。
 夕映は精も根も尽き果てて、身動きすらもはやろくに取れないようだ。千雨は仕方ない、代わりに洗ってやるかと、シャワーヘッドを手にして背後へと近づいた。

「じっとしてろ、今……」

 シャワーを使おうとして、千雨は思わず手を止めた。手を、止めさせられた。
 夕映の身体から感じる匂い──汗に混じって香ってくる、若い血の匂いが、千雨の心を絡み取る。よくいう蠱惑的な香りとは、こういうものに違いないと思った。

「あ……」

 そっと、夕映の手を取る。華奢な手だ。少し力を入れれば、砕けてしまいそうなほどに。そんな脆くて壊れやすいものが、打たれ、倒され、そして傷を作っていた。擦り傷や切り傷から、血が滲んでいた。
 ごくりと生唾を飲み込む。欲しいと思った、口にしたいと思った──傷から滲む、夕映の血を。そう思ったときは、もう身体が勝手に動いていた。

「ひ……んっ!?」
「はっ!?」

 か細く弱い夕映の悲鳴で我に返る。千雨は知らず知らずのうちに、彼女の傷に舌を這わせていた。そこから滲む血を舐め取っていた。
 自分は一体何をしているのか。本当に、それ以外の言葉が出てこなかった。自らの所行に狼狽しながら、おずおずと声を出す。

「あっ、わ、悪い。こんなこと、するつもりじゃ……」
「……い、いえ、ちょっと驚いただけです。イヤじゃ、ないです。その……なんだか気持ちよくて、痛みも……和らぐようでした」
「そ、そうか? で、でも……」
「千雨さんさえよかったら、その、もっと……」
「う、うん……」

 もしかしたら、お互い自分たちが何をしているのか、よく理解していないのかもしれない。夕映は疲労のために、千雨は血の香りにあてられたために──たった二つ三つの言葉で、こんな異常な行為を受け入れ、正当化してしまっていた。
 それでもまだ、遠慮がちに夕映の腕を取り、舌を這わせていく。傷があるのは腕だけではない。もちろん脚にも、身体にもある。
 夕映は恥ずかしいのか、少しだけ拒むように身をよじらせるが、千雨はまるで気づいていないかのごとくだ。ただゆっくりと、艶めかしく、血の滲む傷を舐めるだけだった。

「うあ……ち、千雨さん……そこは……!」
「大人しくしてろ。やりにくい」

 上気した、熱っぽい声で夕映が懇願する。デリケートな部分に近づこうとする千雨の頭を押さえつけようとするが、力が入らないようだった。
 それは、夕映がもはやこの状況を心の奥底では受け入れてしまったからか。あるいは──あるいは、そう。今夕映の目の前にいる者がよく知る友人ではなく、その姿形をしているだけの別の存在であり、その異形の力をもって、彼女の身を縛り付けているのか。
 どちらであるのか夕映には分かるはずもなく、そしてまた、目の前の異形が血を啜り喜ぶ化物であることもまた、気づいてはいなかった。

「ふふ、ふふふ……」
「……?」

 夕映の身体から千雨がふと顔を離すと、突然怪しげな笑い声を上げた。
 彼女の全身はくまなく彼女の舌が這い回り、その唾液にまみれていない場所は、もうどこにもない。消毒効果でもあったのか、すでに傷から血がにじむことはなかった。夕映の身体は、浴場の明かりを受けて、ぬめるような輝きを帯びている。幼げな肢体と、濡れた肌の卑猥な雰囲気が、アンバランスな雰囲気を醸し出している。
 千雨の目には、今の夕映が『餌』として──悪くないものに見えた。

「……なぁ、綾瀬」
「は、はい?」
「ふふ……そんなおびえた顔するなよ」

 そう言いながら、千雨は夕映の上にのしかかる。身体に巻いていたタオルがぱらりと落ちて裸体が露わになるが、そんなことはどうでもいいと言わんばかりだ。
 手足を押さえつけるように、千雨は夕映の上に身体を重ねた。二人の柔らかい部分が押しつぶされると、その感触が官能の炎のように、一層夕映の身体を熱くさせる。身体の──それも女として大事な『何か』の奥から、熱の塊が全身を焼き焦がしているようだった。

「あ、あの、千雨、さん?」
「くっくっく……綾瀬、私ちょっとな、喉が渇いてしまって……」
「そ、そうですか。なら、そろそろ上がったほうが……って、あの?」
「水や茶じゃ駄目なんだよ」

 息がかかるほどの距離に、千雨の顔がある。寮の中では風呂でも外さない眼鏡が、今はどこにも見当たらなかった。彼女の瞳が、その虹彩に映る自分の顔が分かるほどの近くにある。そして気づいた。その瞳孔が、まるで人間以外のものにしか見えないことに。

「ち、千雨さん、その目は……一体……!?」
「なぁに、“気にすることはない”ぜ」
「はうっ……」

 きぃぃぃんと耳鳴りのような音が、浴場の中に響いた。心を凍らせる悪魔の笛の音──『化物』だけが使うことのできる魅了の術が、夕映の心を捕らえて縛る。
 夕映はしょせん心を守る術も知らない、素人に毛が生えた程度の小娘だ。ひとたまりもない。瞬く間にその両目はとろんと潤み、次に来る『なにか』を期待して恋い焦がれるものへと変わる。

「はは、かわいいじゃないか、綾瀬」
「そ……わ、わた……し……」
「取って喰ったりしねーよ。ちょっと……血を吸わせて貰うだけさ。そうしたら、気持ちよくしてやる。等価交換だ……悪くない話だろ?」

 くくく、と口の端を歪めて笑う千雨の顔は、彼女の『親』である吸血鬼にとてもよく似ていた。

「とうか……こうかん……?」
「そうだ。イヤならやめるぞ。どうする?」

 つり上がった口元から、ちらりと牙がのぞく。吸血鬼の牙が。
 しかし今の夕映にはもう、それについて深く考えるための心の自由は、ほとんど残されていない。当然だ、なぜなら千雨自身が、“残さなかった”のだから。

「き……ば……」
「ああ、見ての通りだ。けどな、綾瀬が『それ』を考える必要はねーよ。気持ちよくしてほしいのか、そうでないのか。どっちなんだ? それだけ答えりゃいい」
「あ……は、はい……気持ちよく……して、ほしいです……」
「いい子だ綾瀬。じゃあ、焦らすのもかわいそうだ。ひと思いに……な」

 大きく口を開くと、長く鋭い牙が露わになる。恐ろしさを感じたのか、組み敷いている夕映が、硬く目を瞑ったのが分かった。その仕草に、愛おしささえ感じる。縮こまる無力な『獲物』を見るのは、悪い気分ではない。なるほど、エヴァンジェリンはこんな気持ちだったのかと、笑みさえ浮かんだ。

「じゃあ、いくぞ」
「……っ」

 折れそうなほどに細い、夕映の白い首。汚れを知らぬその柔肌に、牙で食らいつく。まるで純白の新雪を踏み荒らすような、破壊的な快感が心を染める。蹂躙する存在の快楽とは、つまりこういうことなのだろう。
 牙が突き立った場所から、じわりと血が滲んできたのを感じた。口内にこぼれた生命の雫は、先だって味わった真祖エヴァンジェリンのものとは、また違った味がする。青いというか、初々しいというか、兎角真祖の血で感じた、年輪のようなものはない。美味だとは思う。
 きっと、それはワインの善し悪しに似た差なのだろう。言葉にするのは野暮なのだろうが、コクとかまろみとか、舌に触れたときに受ける感銘が違っている。
 夕映が非処女だとは到底思えない以上、これこそが『人間の乙女』の血の味に違いなかった。フィクションの中の吸血鬼たちが、間違ったことを言っていないのを理解する。なるほど、これならば処女のこだわる理由が分かるというものだ。

「はあ……千雨さん……!」

 血を吸われながら、夕映は半ば無意識に手足を千雨に絡めてくる。
 千雨にも覚えがあった。エヴァンジェリンに血を吸われたとき、似たような気分になる。快感に対して貪欲になるのだ。自らに与えられた『幸福』を手放すことを恐れ、しっかりと背後に回された手足は、自らを『捕食』している化物ごと逃すまいとしているようだった。
 悦楽で頬を朱に染め、幸福感で満たされているその様は、幼さゆえの妖艶さが同居し、たまらなく淫靡なものに思えた。
 夕映の小さな身体が痙攣する。その震えさえも飲み込むように、千雨は彼女の身体を抱きかかえ、抑え付け、流れ出る血を啜り続ける。それは美酒を味わうことにも似ていて、生まれて初めて自分で獲物を捕らえた興奮に“盛る”千雨を酔わせるには、十分な魅力があった。
 殺す気はない。が、ちゃんと抑えられるのか不満になる。そのくらい、今の千雨は吸血という行為に心奪われ、熱中している。

「い……ぐ……あ……ああ……」

 少しずつ、夕映の声がか細くなっていく。それは蝋燭の炎が弱まるのにも似ていた。時折強く燃えるように、快感を感じてか、夕映は少しだけ大きな声を上げる。それがまた、千雨を興奮させるのだ。

「ああ、綾瀬、綾瀬。私……私……今、お前の血を……吸ってるんだ……」
「ち……さめ……さん……」

 くたりと、夕映の身体から力が抜ける。吸血と共に体力を限界まですり減らしたせいで、気を失ったらしい。
 しかし千雨は、抱きしめた夕映を話さない。結局、千雨は我にかえることとなる、数刻ほどの後まで、ずうっと夕映の矮躯を抱き続けていた。

「あ、あああ……!」

 それからが大変だった。
 自己嫌悪と絶望感で、千雨は世界の全てから押し潰されそうになっていた。
 いつかこういう日が来るとは思っていた。言葉にはしなくとも、それを望んですらいたのは間違いない。だがそれでも、分かっていても、自分の意思で他人の生き血を啜ったことに、誰に命じられたわけでもなく、自分の欲求を満たすためだけに血を求めたことに、ショックを受けずには、いられなかった。
 とうとう自分は人間ではなくなったのだと、心の底から思い知らされた気分だ。比喩表現でもなんでもなく、正真正銘の化物となったのだ。エヴァンジェリンと同じ、吸血鬼に。
 もう引き返せない。それが自分でも分かる。仮に身体だけは人間に戻れたとしても、それに何の意味もない。こうして部屋の隅でうずくまっているだけで、自分の心が吸血鬼としての有り様を受け入れてしまった──その記憶がまざまざと甦る。喉をかきむしって、死にたくなった。

「……こうなったら、腹くくるしかないか」

 たっぷりと半日ほどふさぎ込んでからようやく、いつまでもこうしていても仕方がないと思えるようになった。そう、これからどうするかを考えるかが肝心だ。何せこの先は長いのだ。これまで生きてきた時間とは比較にならない、気が遠くなるような時間を生きていかなくてはならない。そういう“もの”へと変わることを、千雨は受け入れてしまったのだから。

「とりあえず、エヴァんところ顔出そう」

 自分がこんな吸血鬼の眷族へと成り果てた原因は、あの真祖にある。別に恨み言など言う気はないが、今後どうするかの相談くらいに乗らせても、バチというものは当たらないだろう。
 もっともエヴァンジェリンも千雨自身も、存在そのものが罰当たりな、アンチキリストの化物であるのだが。


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ぼちぼち

2010-12-22 00:00:00 | 日記
秋アニメが終わり始めたなぁ。
イカ娘は特に面白かったので二期希望。
百花繚乱は最後微妙でしたが、にしー絵が動くところは見たいしこれも二期を。
義仙ちゃん復活させて下さい。
禁書は2クールでしたっけ?
こっから先はあんま好きじゃないんだよな。
僕は『学園都市』という世界観が特徴的で面白いと思ってる人なんで。
外に出ちゃうと基本たんなる超人バトル小説じゃね、と感じてしまうのですよ。
単純にいわゆる「巨大学園もの」が好きというのもありますがw

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>あースト2での、羽賀ケンの異様なハマリ具合はビックリしました。 全然期待していなかっただけに、あの上手さはほんと意表を突かれた。

スト2アニメは劇場版が一番好きです。
主題歌死ぬほど聞きまくりましたw


>声優の出来る俳優と言えば…  ノ[ラサール石井]

悪くないと思いますよ。
コントとかで舞台慣れもしてる人ですし。
正直両さんの演技はそんなに好きでもないんですけどね。


>当方もコミケとは、20数年来の付き合いがある友人達と、同じ年数だけ参加しています。まぁ、いつも3日目のみ、例年、冬は大晦日なので、午前中で切り上げ、大急ぎで帰省し、老母と短い年末年始を過ごすことが常ですけれど・・・。あ、夏コミケは、某国家試験のため、ここ数回、友人には詫びつつ、辞退しています。後悔は、もっと若いうちになど、いろいろ絞り尽くしました・・・。(汗)本日、専門学校から気が遠くなりそうなほど、膨大な教材が届き、冷や汗ダラダラ・・・。40半ばを控えた身ですけれど、精一杯頑張ります~。byらぶデス

うわ、俺より歳上だなぁw
コミケはあれですね、まだ20年はいってないです。
今のサークルの仲間と知り合ったのは高校出てすぐなんでもう10年以上付き合いありますが。
でもコミケの平均年齢は、上がってるようで実は下がってるんだろうなぁ。
子供見かけすぎる。


>夕映ちゃんペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロ!(某まとめブログ真似てみました)

けいおん映画版はいつなのかなぁ。
京アニの仕事詰まりっぷりからするとフルメタのアニメ化はもうない気がする。


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