徒然なるままに・・・

映画よりJAZZにシフトチェンジ中・・・。

【映画感想・サ行】 サヨナラCOLOR ★★☆

2005-10-16 | 【映画感想・サ行】
ストーリー:
海の見える病院に勤める医者・正平の元に、
子宮ガンを患った未知子が入院してきた。
偶然にも二人は高校の同窓生なのだが、
未知子は地味な存在だった正平をまったく覚えていない。
しかし、正平にとって未知子は、
高校時代から20年以上も思い続けてきた初恋の人だったのだ。
彼女が自分を覚えていないことに傷つきながらも、
未知子を絶対に救うと誓った正平は、彼女の治療に全身全霊を傾ける。
献身的な正平に、未知子も少しずつ心を開いていくのだが・・・。
(goo映画より引用)

出演
原田知世、段田安則、雅子、内村光良、中島みゆき

監督・出演:
竹中直人

竹中直人監督作は、テーマは好き。
だけど、いつも彼自身の演技でぶち壊されてしまう。
今回は切ないラブストーリーであったのだが、
今までの作品群同様、竹中の演技と演出ぶりが鼻持ちならなかった。

竹中扮する医者・佐々木正平は、自分の患者である未知子こそ、
高校時代の同級生であり、初恋の相手であった。
佐々木は、彼女の病室に入る時は、いつも息を整える。
やはり、憧れの人。話す言葉も慎重になるし、緊張もする。
しかし、未知子は彼の存在を憶えていない。
それもそのはず。佐々木「佐々菌」と嫌われ者のレッテルを張られていた男。
だが、かれの鬱陶しいまでの話し方、迫り方を目にして、
未知子の高校時代の記憶が戻ってくるのがやっと。

佐々木は、未知子の子宮ガンを何としてでも処置しようと努力する。
どんな無理をしてまでも、彼女を救いたい。当然の心境。
また、未知子は次第に惹かれていく。一生懸命な佐々木に対して。
未知子は「鬱陶しいところ」が彼に魅せられてしまう。
何でしつこい所に惚れるのか甚だ疑問ではあるが・・・。
2人の関係は温かさに満ち溢れているが、
佐々木が全身全霊を未知子に捧げたは、自分も同じガンに冒されていたから。
余命のない彼が、できる事と言えば、好きな人に一日でも長く生きていて欲しい。
そう思う気持ちが、病を忘れるほど未知子の治療のために東奔西走できたのだと。
未知子はその事実を知ることで、命を大切にする心に気づく訳だ。

好きな人のためなら、一生懸命。そんなストレートさがいい。
しかし、あそこまで五月蝿いくらいに迫るのは度が過ぎると思うけれど。
単純な一生懸命さだけをテーマとして描いていたらいいのだが、
最初に書いた通り、竹中直人の演技には引きまくってしまった。
わざとらしいリアクション、屁をかます、何故かバレエもしていたな。
これら一連の演技を見ているだけで虫唾が走ってしまった。
好きな人を前にした照れ隠しと思えばそれまでかも知れないが、
如何せん映画のテイストを破壊一歩手前のところまで彼の演技は壊れている。

それを救うのが、作品のテーマである純愛テイスト。そして、原田知世の美しさ。
やっぱり、普通に撮っていれば、どれだけ切ない内容になり得たか。
竹中監督が大人になった映画を観てみたいものであります。


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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (へー太)
2005-10-21 00:05:02
私はもうひとつこの映画に入り込めなかったんですが、やはり竹中直人の演技のせいかもしれません。



私も竹中直人が大人になった映画を観てみたい気がします。



なぜか「サヨナラCOLOR」の記事はトラックバックを返せないので、コメントだけで失礼します。
こんにちは (めいぐると)
2005-10-24 10:02:28
TBありがとうございます。



いつまでたっても子供なんでしょうね、竹中監督は。



この映画も好きな歌を題材に

好きなミュージシャンを出しまくって、

切ない話を描きたいんだけど照れがある、

そんな竹中直人そのままのカラーが出た作品ですね。



僕は、最初ちょっと戸惑いましたが

割とイケる口の映画でした。



原田知世ちゃんのおかげかな。

コメントありがとうございます。 (kazuki-kt)
2005-10-24 22:41:33
へー太さん、コメントありがとうございます。



この映画のキーは、竹中直人ですよね。

彼ではなく、違う役者がまともに演じていたら、

本当に切ないラブストーリーになっていたと思います。



まともな竹中直人の映画、作られる日は来るのでしょうか??
コメントありがとうございます。 (kazuki-kt)
2005-10-24 22:45:01
めいぐるとさん、コメントありがとうございます。



竹中直人は、子供。なるほどねと頷いてます。



自分の意思・言葉で語れないから、

映画として描くと思うんですよね。

だから、照れることなんてあるのかなぁ。

私は監督をしたことがないんで、その本心は分かりませんけれども。



原田知世は、本当に綺麗です。惚れました…。
やりすぎ? (ミチ)
2005-11-01 23:16:00
こんにちは♪

竹中直人は好きなんですが、照れ隠しのためにやりすぎるというのが映画にも演技にも出てしまうみたいですよね。

このお話も結構いいと思うんだけど、やりすぎでしたね。

段田安則のキャラもなぁ・・・。

原田知世はさすがに男性には人気のようですね!
コメントありがとうございます。 (kazuki-kt)
2005-11-02 22:58:57
ミチさん、コメントありがとうございます。



竹中直人、

テレビでギャグを言っているのは好きですが、

こうもあからさまに笑いに走る姿は嫌。

でも、照れ隠しでベタに走る姿も如何なもんでしょうか。

切ない内容なのに、ぶち壊しのように思えます。



段田安則のデザイナーって役どころは無理やりだなぁ。



原田知世…。綺麗な方ですよね!!
この映画がダメだったので・・・ (latifa)
2006-07-23 12:10:15
こんにちは。この映画、私には全く合わない映画だったみたいでした・・・

映画見終わった後、色々検索してみたら、殆どの方が好印象だったので、私だけか・・・・と

淋しくなっていたところ、こちらの記事に辿り着き、ちょっとほっとして、嬉しくなりました☆

私は、竹中さんは普段嫌いじゃないのですが、この映画は全然ダメでした。海でおしっことか、バレエのシーン、好きだーのシーンも、良い方に受け取れませんでした。
コメントありがとうございます。 (kazuki-kt)
2006-08-02 23:59:02
latifaさん、コメントありがとうございます。



私も竹中直人の暴走振りにドン引きした口です。

確かに語り口は切なさ全開なのはいい雰囲気。

でも、演出がどうにもこうにもでしたね。