徒然なるままに・・・

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【映画感想・ハ行】 ベルベット・レイン ★★

2005-10-26 | 【映画感想・ハ行】
ストーリー:
香港黒社会の大ボスのホンの暗殺計画が噂され、
配下の三人のボスはお互いの腹をさぐり合っていた。
ホンの弟分のレフティが跡を継げば、多くの血が流されることは明らかだった。
その夜、ホンの妻が長男を出産する。病室を見舞うホンとレフティ。
レフティはホンに引退して家族と国外に出ることをすすめる。
一方、レストランで働くイックは相棒のターボに誘われ、
くじ引きで暗殺者を決める会場のディスコへと向かう。
殺す相手の写真を見せられ、
ナイフを渡されたイックは夜の町へと飛び出していく…。
(goo映画より引用)

出演:
アンディ・ラウ、ジャッキー・チュン、ショーン・ユー、
エディソン・チャン、エリック・ツァン

監督:
ウォン・ジンポー

香港マフィアものって、流行なのか?
『インファナル・アフェア』の影響であるのは明白。
…と言いつつ、マフィアものって昔からあった訳で、今更の感は拭えない。

この映画、大ボスであるホンと弟分のレフティの物語、
それから、イックとターボの若い2人の物語が交互に描かれつつ、
同時にストーリーが進行していく展開となっている。
ホンの暗殺を巡り、直下のグループのボス達が暗躍し始める。
誰が大ボスの座を奪うのか? 一体ホンの命を狙う黒幕は誰か?
ホンとレフティは、会食をしながら、真実を探求し始める。
また、若いイックとターボは、天下を取るため、
大ボス暗殺の鉄砲玉になろうと決意する。

しかしながら、如何せんこの2つのドラマの狙いが見えてこない。
ホンの天下を奪う黒幕探しがメインとなっているのだが、
魑魅魍魎どもの誰が誰と密接しているか分からない。
それほど多種多様な人物が出てきている訳でもないのに…。

それは、ホンとレフティーの会話に終始していることが考えられる。
彼らの過去と今を語る会話が多く、暗躍する当人の本音が分からない。
更に、登場すると黒幕と思われている奴は殺されていたりする。
暗躍する連中は、結局の所、話のツマでしかなかったかのように…。
もう1つは、イックとターボのストーリーが活かされていない。
完全にホンとレフティーのシーンに負けてしまっている。
演じたエディソン・チャンとショーン・ユーが悪い訳ではないのだが、
若い力のオーラをもっと見せるべきではなかったか?

この2つのストーリーには、ラストで大きな仕掛けが持っている。
その仕掛けがあるため、中身が伴わないものとなったように思える。
おそらく、ストーリーを構築する時、仕掛け優先に考えられたのだろう。
仕掛けを前提として、中身を肉付けしたように感じた。

映画全体として観ると仕掛けは面白く思え、欺きに驚くはず。
また、フィルムノワールのような映像美も魅力的である。
だが、映画はストーリーが肝。そこを疎かにするのは大きなマイナスだ。
結局の所、仕掛けだけ見せたかったと思われても仕方がない映画であった。

※余談
画像に掲げている写真、これはチラシやポスターにも使われているのですが、
実はこの写真自体も仕掛けが施されているのです。
観られた方は気がついたでしょうか??


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (yuki)
2006-02-26 14:37:37
こんにちは

私も見終わったあとに、写真の意味に気がつき、ちょっと嬉しくなってしまいました(笑)

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コメントありがとうございます。 (kazuki-kt)
2006-02-28 23:18:34
yukiさん、コメントありがとうございます。



映画を観終えると、

紹介している写真の意味が分かるんです。

ニヤリとさせられますよね。



巧いというか、ズルいといいますか。

所謂、「だまし絵」のテクなんですよね、これ。

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こんにちは♪ (ミチ)
2006-04-07 11:00:54
「インファナル~」以来急に香港ノワールに目覚めてしまいました(笑)

仕掛け最優先にしたのでほかがちょっとおざなりになった感はありましたが、そこそこ楽しめました。

ポスターの「騙し」はちょっとお気に入りです。
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コメントありがとうございます。 (kazuki-kt)
2006-04-07 23:29:24
ミチさん、こんばんは。



仕掛けに凝り過ぎた気がします…。

だから、フィルムノワールの雰囲気は無意味でした。



でも、ポスターの仕掛けは、

観終えた後に見ると、驚かされますよね!!
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