妹の絆 ー第二部ー ５９
１５歳になろうとしていた私には、
自分から好きになる恋心は
わかっても……
愛される事は……まだ理解できない
少女だったのよね？！
突然、私の頬をたたき……
自分の真剣さを……
伝えようとしていたQ君の心など、
当時の幼い私には……
知るよしもなかった事だったのよ？
男の子が抱く恋心なんて……
私には必要なかったから……ねえ？
だって……
勝手に好きになって、
勝手に終わるのが……
私のいつもの恋話だったから……
Q君の告白も……
マジにはしていなかったのよ？
スクールアイドル的なQ君が
ほどほど、かわいいだけの私に……
本気で惚れているとは……
あまり考えたくはなかったわけ！？
だから、
私は適当な気持ちで……
Q君の彼女を……
演じていればいいのだとばかり
思っていたのよね？
つまり……私は……
Q君の次に彼女が現れるまでの……
ただの……つなぎであればいい……
のだと……勝手に納得していた
感じなのよ？！
私はそれでいい……とさえ……
確信していたの！？
Q君に本気になるのが……
恐らく……怖かった……のだと、
私は思うわ……？
捨てられる恐怖を感じないように
自分を防衛していたのだと……
今では……わかるけど……
当時の若い私には……
ただ、心を閉ざす事で……
それを無意識にしていたのだと
予測できるのよね？
臆病な私……だったのだと……
感じるのよ？！
まだ、愛がよくわからないから、
無視する事で……
Q君を苦しめていたのかも……
知れないわよね？
心配そうに私を見つめる姉の
瞳には……
むしろ、Q君にふられて……
ホッとするような自分の姿を
映しているみたいに思えたのよ？！
私は、姉のLに……
静かに……呟いていたわ！
「姉さん……？
でも、Gは……なぜ、私の事まで
わかるのかしら……？
どんな夢を見て……
私の今日を……
予言できたのだと思う……？」
「それは……
私にもわからないけれど……
多分、あなたの事を真剣に……
心配しているからでは……
ないかしら……？
私はGの言う……
『愛の進化』の成せる業だと……
思うわよ？ 違う？」
「…………」
「あなたも……
愛されているのよ、Pちゃん！
私同様に……Gは……
きっと、愛しているのだと……
私は想うのよ！
Pちゃんの事も……大切にねえ？」
「それで……いいの？
姉さんは……？」
「なぜ……？」
「だって……
私なら……嫌だなあ……？
自分の彼氏が……
たとえ、妹でも……
同様に愛されるなんて……
男の身勝手な理屈のように
感じてしまうからよ？
そうでしょう？」
「…………」
「姉さんは……嫌じゃないの？
私がGに愛されているなんて……
許せるわけ……？
そんな事……ないでしょう？」
「どうして……？」
「えっ……？」
「Gは……
確かに……私の大切な人では
あるけど……まだ……
恋人とは……
言えないんじゃないかしら……？」
「なっ、なに言ってんのよ？
姉さんは……？
あれだけの手紙やテープを、
普通は作れたりしないわよ！
愛し合ってる証拠じゃないの？」
「そうね……？
言えてるかも知れないけど……
私は……Gを縛る気はないのよ！
Pちゃん……？」
「ええ～？
なんで……？ どうして……？
Gは、姉さんの恋人じゃないの？」
「そんな事……
私には……どうでもいいのよ？
Pちゃん……？
愛はね！
後悔しない想いの事でも……
あるからね……？」
「…………」
私は、何も言い返せなかったの！
その時の姉の表情は……
まさに……
天使のような微笑みに……
やさしく包まれていたから……なのよ？！
そうよ！
すでに、その頃には……
姉のLは……Gの言う……
『愛以上の愛』を……
その胸に宿し始めていた
のだから……ねえ……？
G好みの長い黒髪が……
私には……とても輝く……
美しさの象徴のように……
見えていたのよ？！
まぶしいほどに……
悔しくて……それでいて……
憧れるような笑顔だったのよ？
わかる？
私の驚きと……嫉妬の念が……？！
まあ～、そんなわけで……
続きは、また次回にね？！
よろしく♡
なーんちゃて？！
ウフ～ン♡
ポコの日記でした！
（時々、誤字脱字があって、ごめんね！
お許しください！ 広いお心で……？！）
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