■ 一人綴り

イロイロやってますが、停滞中。(モノが出来たらアップする感じですから...。)更新はしますが数が減るかも。

■ フリツモルアメ

2010年08月12日 | へたっぴな小説もどき


 ムリポジの後の反動で書いたものです。意味解んなかったらスルーしてください。

ちなみに、フィクションです。

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 【 フリツモルアメ 】
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 目覚めて、眠りに就くまでの繰り返し。味気のない毎日が積み重なる。

人生の色を例えるとラチュードの高いモノクロ写真のようにディテールもボヤけて

白んで見えている。

 今日と言う一日が日付と曜日の概念を外してしまうと、全く同じモノのように感

じ、週末はバッテリーの切れたケータイのように動く事もない。

 積み重なる時間に意味を感じないのは、これが0と1で構成されたデジタルのよう

に感じるから。

 明日と言うスイッチが入れば、また同じように同じアルゴリズムで機能するのか

な。

 鼓動の数で決まった命が、そのアルゴリズムを繰り返す事を人生と言うなら、人

生とはとても味気ないモノだと感じる。

 存在する今。ギア比と歯の数の決まった歯車のように動いている。有意義、無意

味なんて言葉もないその時間がただ、積み重なっていくようだ...。

 流れていた涙を流す数も減った。ただ、心には分厚い雨雲が立ちこめている。

差し込む光さえも閉ざしてしまうような、その雲は厚さだけを増していく。

 降り積もる雨の量は、その生き方で変わる。誰かの人生に自分の名前があれば、

その悲しみの雨は自分の心だけでなく、誰かの心にも降リ注ぐ。

 ただ、0と1で消えていく孤独な時間の中では、その雨は自分にしか降り注がない。

 2進数で進む日々。人生をカウントするとどれだけの容量になるのか判らないが、

瞳を通さず流れる涙は、心の中だけに降り積もる。

 どれだけの容量に達するとこのカウンターは止まるのか...。動くカウンターに

意味を見出せない時間。目覚めて眠りに就くシーケンスで一つのカウントが終わり

またカウンターは回り始める。

 光の差さない世界。ここにシールドされた歯車のように回っている自分が居る。

涙さえも忘れて、ただ日々のカウントだけをしている存在が...。

 明日と言う数的な増加がもたらす意味はなんだろう??昨日より数歩進んだ自分

の存在?それとも、劣化...。

 意味の有無を求めてもソコに答えはない。その答えはそのログにしかないのだ

から。

 降り積もる雨。ただ、心を叩きつける。

 降り積もる雨。聴こえる世界の音を閉ざす。

 降り積もる雨。世界を白く染め、今を遠くに追いやっていく。

 孤独な心にだけ降る雨はまだ止まず、孤独な世界を包んでいる。


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