昨年10月、埼玉県入間市の路上で、近くに住む大学3年・佐藤静香さん(当時21歳)が刃物で襲われて殺害された事件で、殺人などの罪に問われた同市の無職・沼田雄介被告(21)の裁判員裁判初公判が29日、さいたま地裁(片山隆夫裁判長)で開かれた。沼田被告は起訴内容を認め、「大学で好意を抱いていた女性にふられ、留年も決まったため、現実から逃げたいと思った」などと、犯行動機を述べた。
午前10時開廷の5分前に、沼田被告が入廷。がっしりした体格に坊主頭。黒スーツ姿で、落ち着いた様子だった。
検察側の冒頭陳述によると、沼田被告は、昨年10月15日午後10時10分ごろ、アルバイト先から帰宅途中の佐藤さんを襲い殺害した。犯行に使用した凶器は、刃渡り約18センチのコンバットナイフ。逃げる佐藤さんを背中から刺し、約16メートル執拗に追いかけ、絶命するまで32か所刺した。左肋骨(ろっこつ)部分には最も深い13センチの刺し傷があった。検察側は「強固な殺意に基づく犯行だ」と指摘した。
弁護側の被告人質問では、犯行動機が明らかにされた。沼田被告は、高校時代に「滑り止めで受かった」学校の授業について行けず、登校拒否になり通信学校に転校。大学入学後も授業について行けず、昨春ごろから、ネットカフェで毎日過ごすようになった。
当時、好意を抱いていた女性にも振られ、女性は沼田被告の友人と交際を始めた。「ダメな自分が嫌になった。自分をリセットするために刑務所にいくしかない」と考えるようになった。同時に「現実から逃げたいが、『死にたくはない』と思った」と話した。ネットカフェに行く金が、なくなり、「やるしかない」と犯行を決意したという。
沼田被告は佐藤さんと面識がなかったとし、「犯行の2日前から(殺害する対象を)物色していた」などと、無差別殺害だったことを強調。犯行1週間前に新宿区で購入したコンバットナイフをリュックに入れて、現場周辺で持ち歩いていたという。
事件当日は、雨天で現場検証後も、水たまりに血痕のようなものがあったという。沼田被告は、「殺人が、こんなに難しいことと思わなかった。(佐藤さんに)抵抗されて、頭が真っ白になった」と淡々と振り返っていた。
午前10時開廷の5分前に、沼田被告が入廷。がっしりした体格に坊主頭。黒スーツ姿で、落ち着いた様子だった。
検察側の冒頭陳述によると、沼田被告は、昨年10月15日午後10時10分ごろ、アルバイト先から帰宅途中の佐藤さんを襲い殺害した。犯行に使用した凶器は、刃渡り約18センチのコンバットナイフ。逃げる佐藤さんを背中から刺し、約16メートル執拗に追いかけ、絶命するまで32か所刺した。左肋骨(ろっこつ)部分には最も深い13センチの刺し傷があった。検察側は「強固な殺意に基づく犯行だ」と指摘した。
弁護側の被告人質問では、犯行動機が明らかにされた。沼田被告は、高校時代に「滑り止めで受かった」学校の授業について行けず、登校拒否になり通信学校に転校。大学入学後も授業について行けず、昨春ごろから、ネットカフェで毎日過ごすようになった。
当時、好意を抱いていた女性にも振られ、女性は沼田被告の友人と交際を始めた。「ダメな自分が嫌になった。自分をリセットするために刑務所にいくしかない」と考えるようになった。同時に「現実から逃げたいが、『死にたくはない』と思った」と話した。ネットカフェに行く金が、なくなり、「やるしかない」と犯行を決意したという。
沼田被告は佐藤さんと面識がなかったとし、「犯行の2日前から(殺害する対象を)物色していた」などと、無差別殺害だったことを強調。犯行1週間前に新宿区で購入したコンバットナイフをリュックに入れて、現場周辺で持ち歩いていたという。
事件当日は、雨天で現場検証後も、水たまりに血痕のようなものがあったという。沼田被告は、「殺人が、こんなに難しいことと思わなかった。(佐藤さんに)抵抗されて、頭が真っ白になった」と淡々と振り返っていた。