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エシカルを語る、竹井善昭氏

2012年05月21日 20時46分22秒 | CSR
昨日のブログにも書いた通り、
5月19日(土)は、NPO法人Mブリッジさんが主催する
『世界を変え、地域を変える「エシカルな消費」とは?』と題した
竹井善昭氏のセミナーを受講しました。


会場の様子(撮影は米山氏のFacebookページより拝借)
おおよそ50名ほどが聴講していた。


講演する竹井氏とスライド。


全体的に言えば、竹井さんの表現は「エシカル」を初めて聞いた人でも
理解できる内容だった。
それでいて中身はとても濃かったように思う。
2時間30分のセミナーは本当にアッという間だった。


例えば一般的に「エシカル」とは「倫理的」とか「道徳的」と呼ばれている。
それではちょっと分かりにくいよね、ってことで、
エシカル・ジュエリーを扱うHASUNA代表の白木夏子さんの言葉を借りて
こう表現していた。

「人として正しいこと、人として正しい消費」

これは確かにわかりやすい。

何故フェアトレード商品を選ぶのか、
何故環境に配慮した消費を心がけるのか、
児童労働工場で作った製品を買わない理由は?
地域に貢献する消費を選ぶ理由は?

そう考えた時に「倫理的」という言葉よりも、
もう少し商品やサービスと人をつなげてくれる言葉のように思った。



講演会の中では「スペンド・シフト」という本が紹介されていた。
*勝田は即効ネット注文。

スペンドシフトとは、簡単に言うと
「消費のあり方が変化する」という意味だ。

モノがなかった時代とモノが溢れる時代では、
消費行動にも違いが出てくるように、

これからの「モノを選ぶ基準」には「社会貢献的要素」や、
「コミュニティ」がキーワードになるのではないかという話があった。
つまり、社会貢献やコミュニティ的要素があるものが、
これからの時代は選ばれるのではないかということです。


今回の勝田の一番の学びは以下のスライドでした。


コミュニティビジネスは、地域ビジネスではない。


21世紀はあらゆるビジネスがコミュニティビジネスになる。


コミュニティとは、価値観を共有する人の集まり。


ここでいうコミュニティとは、
コミュニケーションといった意思疎通のことや、
コミュニティ=ローカル(地域)といったものではなく、
例えばSNS「mixi」で言うところのコミュニティと考える方が分かり良い。
共通要素をもった人たちという認識だろう。

竹井氏が言うには、その共通要素、価値観を共有する人の集まり、
そこに、エシカル的視点をもったコミュニティが、
新たな価値観として生まれつつあるということを話していた。
これはどちらかというとマーケティングに近いのだろうと思う。

アメリカの経営学者フィリップ・コトラーの言葉を借りるなら、
マーティングとは、
「ニーズに応えて利益を上げること」としている。
*この辺りはPRプランナーの勉強で学んだ。


エシカル、つまり「人として正しい行為」は、
人々のニーズとして今内在していて、それが表に出ようとしているところで、
それはまさに、21世紀型のスペンドシフトなのだろう。


また、自分自身の仕事やあり方についても考えさせられた。
コミュニティchとはどちらかというと「地域の交流のためのch」とか、
「地域情報」とかって訳されているものだ。
そう、だから「コミュニティという『コミュニティ』」は、
その共通要素は「地域・故郷」なのだ。
これなくして、コミュニティchは語れないと思った。
この地域の情報じゃなかったら意味がないのだ。
そこにコミュニティは存在しない。
そこにはニーズもフロンティアもない。
コミュニティchは「地域・故郷」という共通意識なのだ。

当たり前のことなんだけど、結構刺激的だった。


他にも様々な学びを授けてくれた竹井氏だけど、
このセミナーを開いてくれたMブリッジも非常にすばらしい努力を続けている。


「これは人として正しい消費ですよ」


これは単純なようで非常に際どいものだ。

何故なら、
例えば商品が作られるという過程において、
それを「正しい」とアセスメントを得るのはどんな根拠なのか、という点だ。

例えばSR(ソーシャルレスポンシビリティ)の分野では、
その辺りをもう少しクッキリするためにISO26000という
ガイドラインが生まれた。
7つの中核主題を掲げ、まさに指標となるガイドラインとなったわけだ。

つまり、、この「正しい」というのは多角的なのだ。
例えば竹井氏の話を引用するなら、
ミネラルウォーターの「ボルビック」は
「1リッター フォー 10リッター」というCRMを実施して、
現在も続けている。

一方でフードマイレージという視点から見ると、
ヨーロッパでボトリングされた水を日本に運ぶことは
どこまで環境配慮をしているといえるのか。

消費者の目線になれば、あえてそこはボルヴィックを買わずに、
「いろはす」を買うという選択肢もある。


「正しさ」とは多面的であり、一面から判断できうるものではない。


ただ、、SRという文化もISOが生まれるまでの時間は相当かかった。
このエシカルであるという基準も、
オーガニックコットンやフェアトレードを代表するような、
限った認証制度・基準はあるものの、
そこに至るまで企業の倫理観は育っていないかもしれない。

ならば、もっと気軽に行ってもいいのかもしれない。
それを行うのは誰だ?倫理観を育てるのは誰だ?

僕はNPOだと思うし、行政だと思うの。



Mブリッジの視点はフロンティアだ。
今、三重には、もしかしたら日本全土に普及されていない価値観を運び、
その「正しさ」を拡げようとしている。

僕は彼らの活動を応援したいのだ。


会場では、「三重のエシカル募集」のチラシが配布された。


最終的にはガイドブックを作るということだ。


既に三重県で行われているエシカルを集めて、
それを紹介するというのは、そこに「コミュニティ」を作るきっかけにもなる。
既にあるものを集めて紹介することで、新しい商品も生まれるかもしれない。


そこには竹井氏が提案していたような
「エシカルサミット」のような動きがあってもいい。



おもしろいじゃないか!ええなこれ。段々良く思えてきた。



ってことで、勝田も
「三重のエシカル」を推進するMブリッジの活動を応援するため、
ブログに「三重のエシカル」というカテゴリを作ります。
対象と思われる商品をまずはブログで紹介し、
締め切りの6月30日に、全てMブリッジさんに情報提供します。


竹井さん、また松阪に来てほしいな。
Mブリッジに、「よくやった!」っていつか言うたってほしい。
そういわれるように、Mブリッジ、がんばってほしいな。

俺もイチ三重県民として、応援しよっと。

コメント (3)    この記事についてブログを書く
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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お世話になりました (竹井善昭)
2012-05-23 23:41:20
勝田さん。
お世話になりました。
セミナーのご紹介もありがとうございます。
また松阪に行きますよ~

Mブリッジ、よくやってます!!
返信する
竹井さんからのコメント! (正義の企画)
2012-05-24 04:50:47
竹井さんからコメント!
いいですなぁ~!

お?
それよりも大事なポイントが!
Mブリッジが誉めてもろとる~!
返信する
ありがとうございます! (勝田茂樹)
2012-05-24 22:44:14
>竹井様

あなたが松阪に来てくれることで、
どれだけ多くの人たちがこれからの
自分の生き方を自問したり、影響を受けたことでしょうか。
少なくとも僕は、竹井さんに出会えてハッピーです。
すげー幸せです。
これからもよろしくお願いします!

>米おやじ

良かったねぇ!
お互いがんばろ!松阪、三重をええ街にしよ!
返信する

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