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「ノンデザイナーズ・デザインブック[フルカラー新装増補版]」を読んだ所感。

2016年02月24日 23時45分55秒 | 読書


ノンデザイナーズ・デザインブック
[フルカラー新装増補版]

Robin Williams著
定価(2000円+税)
2008年11月17日発売


広報誌を担当させていただく中で、
やっぱり紙面作成についてもある程度基本的なセオリーや知識を得たいと思い、
インターネットで、デザイン初級者向けの評価が高かったため、職場で購入。

まず、一言。

これは、読んでよかった。

というか、このセンスや考え方は番組制作づくりにも応用できるものだし、
プレゼンやレジュメづくりなど、あらゆるデザイン性のあるものに適用できるものと思います。

ただ、作者が海外の方ということもあって、基本的なデザインに対する考え方が、
アルファベットのため、漢字・片仮名・ひらがな・アルファベットを織り交ぜる日本人にとって、
参考にならない点があったことは確かです。
が、それがあったとしても大変名著です。

デザインって素人からすれば、
何故この位置にこの文字フォントでこの色で、この大きさなんだってこと。
それが説明できないことってあります。というかほとんどがそうですね。
勿論フィーリングということもいえるけれど、
それでは説得力にかけるし、デザインとしての安定感にどうしても欠けてしまいます。
そのあたりの考え方をかなり補強し、見える化してくれる本です。

基本的には4つの要素が例とともに紹介されています。
それは、

コントラスト・反復・整列・近接の4点です。

勿論これだけでは意味が分からないと思いますが、
読むうちに、自分が無意識のうちに整理として行ってきた作業の1つ1つが、
実はちゃんと意味があったんだって、それを無意識に取捨選択してたんだってことに気づきます。

僕らはある程度、良し悪しを判断する能力はきっと備わっています。
それは食と同じで、おいしいまずいはある程度のラインで共有できる。
ただ、おいしい料理を判断できるからといって、
それを作れるかどうかといえば、それはまた別の話です。
デザインもそういうことなのだなと思いました。

おいしい料理を知って、その食材を知れば自分で作れるように、
美しいデザインを知り、その理由を知れば、ある程度自分でも作れるようになるかもしれない。
ある程度までのデザインの洗練さというのは、才能や経験ではなく、知識なのだと感じました。

実際2000円でA4版ということで、場所は取るし高い本ですが、
これは芸大等を出ていないデザイン担当には必須といっても良い本だと思います。
オススメです。

最後に、勝田が印象的だったフレーズをいくつか紹介します。

・このデザインを見て、視線の流れは何回止まるでしょうか。

・ざっとページを眺めただけでどれだけ多くの情報が伝わることか、
 いつも驚かされます。
 だから読者が正確な情報を確実に受け取れるようにするのは、
 あなたの責任なのです。

・情報の組織化の副産物として、より組織的な、つまりより魅力的な空白も作り出すことができます。

・ルールを破るためには、まずルールを知らなければならない。

・問題を言葉にして初めて、解決策を生み出すことができるのです。

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