スポーツを心底楽しむならプラズマ

最近のプラズマテレビは進化していると友人から聞き、さっそく近所の大型家電店に寄ってみた。
テレビ売り場は2Fの一角にあったが、さすがは大型フラットテレビが主流の現在、プラズマのみならず液晶テレビもあって品揃えも豊富。映像確認のために流している番組やDVDは様々だけど、音と映像が交錯するとにかく賑やかで華やかな売り場だった。
今回は最新型のプラズマテレビの購入を真剣に検討していることから、立ち話程度で済まそうとはせず、フラットテレビに詳しそうな店員さんをつかまえて、いろいろと突っ込んで聞いてみた。

まず、最新型の大型のプラズマテレビの前に案内された。とにかく大迫力の大画面! 今まで見たこともないサイズだが聞くと「65型です」との返答。サンプル映像として流されていたのはDVD映画だったが、ぜひともこの画面でスポーツを鑑賞してみたいと思いそう伝えると、親切にも映像を隣のフラットテレビ群で放映されていたMLBのデーゲームに切り替えてくれた。そればかりか、そこはリビング空間を再現するためにソファーや5.1chのシアター設備が組まれていたのだが、その特等席に案内された。

あくまで疑似的な空間とはいえ、それは最新の設備群を前にした特等席。さすがに65型の大画面は迫力満点でいつも見ているメジャーリーグもまたひと味違って見えた。しばしメジャーリーグ鑑賞にひたってみると、さっそくひとつ発見があった。それはとても単純なことだが、現実に起こっているスポーツの迫力をそのまま体感したいならそれにふさわしい「画面サイズ」があるということだ。映像のキレイさやクッキリさももちろん大事だが、単純に画面が大きくなるということだけで、TVでのスポーツ観戦は明らかにリアリティーを増す。まさしくバックスタンド近くの特等席にいるような錯角を覚える。やはりスポーツは大画面で観戦するに限る。

ただ、プラズマの最大のメリットをあげるとすれば、それはやはりディテールの表現だ。「映像がキレイだ」と単純にはいってしまえないほどの描写力がある。
見ていた映像は「シアトル・マリナーズvsテキサス・レンジャーズ」のデーゲームだが日中の日差しは強く、サングラスをしている選手も何人かみかけた。そんなゲームだけあって太陽光は強い。強すぎる太陽光は色再現にとって敵である。光が細かな色の違いや色の階調などを飛ばしてしまうからだ。ただプラズマは階調表現の幅が広いのか、本来ならボヤケたり飛んでしまうユニフォームの色も鮮やかにクッキリ写し出していた。
なかでも感心したのはメジャー特有の「天然芝」の美しさである。プラズマはとくに「緑色」が美しいと感じていたが、最新型プラズマで芝の色を目の当たりにして改めてそのことを強く感じた。メジャーリーグではとくに芝への思い入れが強くベースボールとは切っても切れない関係にある。徹底した管理のもと品種改良が行われ、ベースボールに最適な芝が敷かれている。その天然芝の美しさと瑞々しさに心を奪われた。

バッターボックスにはイチローが立つ。イチロー特有のポーズ、右肩の袖をクイッと引き上げ、掲げたバットの先にバックスクリーンを見遣る。カメラが切り替り、構えるイチローと同時に広く一面のグリーンが写し出される。
これからこの極上のグリーンフィールドで、一流のプレーヤーたちがダイナミックなプレーを展開してくれる。この始まりを待つ瞬間がたまらない。これぞまさしく「フィールド・オブ・ドリームス」である。

しばしテレビの品定めであるということを忘れイチローの打席に目を奪われていると、店員さんが「よかったら見る角度を変えてみてください」という。間の悪い奴だなと思いつつ理由を聞いてみると「プラズマテレビは液晶と異なり、斜めから見ても画面の色が薄くなったりしません」とのことだ。

もちろん自宅でもプラズマテレビを愛用している私はそのことを知っていた。ただ、いい機会だったので「試しに」とソファーを離れ自宅では確認したことのない角度と距離で見てみたが、さすがはプラズマ、画面の色が変化することはなかった。
なんでもないことのように思えるがこれが実は結構ウレシイ。スポーツの見どころなどはどれも一瞬だからリビングで居場所を変える度に映像が薄くなってしまうということでは、大事なシーンを見逃すという事態も起こり得る。プラズマではそれがなく、どこからでも鮮やかにクッキリ見ることができる。居場所が限定されるようなストレスを感じることもなくリラックスしてスポーツ観戦ができるということだ。もちろん家族みんなで場所を取り合うことなく仲良く鑑賞できるというメリットもある。

フラットテレビの最新事情、とくに大型のプラズマテレビの最新型を見にここに来たわけだが、店員さんの話ではある程度のサイズ以上の「大画面」となると、液晶では動画像にボヤケが生じやすくなり限界があるらしい。買い替えに際してサイズアップが主目的である私としてはやはり今のところ、というかほぼ90%「プラズマ」に軍配があがっている。

少し長くなったので今回はここで終わりとするが、実はこの話、次回に続くのである。
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