たまやんの「大きい画像の貼れるブログに引っ越したい」

お久しぶりです。ネタバレあります。

「SHAME シェイム」

2012-03-11 18:06:48 | 映画感想
(2012年3月10日 センチュリーシネマ1 2011年・米 シネスコ SRD 101分)

仕事以外の全ての時間をセックスにつぎ込むブランドン。豪奢なシングルライフを愉しむ彼のもとに妹シシーが突然転がり込んでくる。


セックス依存症の主人公の日常と心の闇を描いた作品。
過激ではあるがいやらしくなく、行為があればあるほど切なくなる。

例えば、これがアルコール依存症を扱った作品なら、当事者でない人にも理解できるだろうし、同情もされるだろう。しかし、これはセックスだし、苦しい要因は他人に理解されないどころか、自分でも恥ずかしく思うし…。もちろん、これはセックスだけに当てはまる話ではない。他人から見れば他愛ない事で苦しんでる人はいるし、誰もが人に言えない事で悩んでるだろう。

それだけに「シェイム」とはよく付けたタイトル。人に言えない依存症の苦しみをシリアスに描けば描くほど切なくも面白い映画になる。そして、こういう主人公に光を当てたのには、限りない優しさを感じます。

数々の賞に輝くなど、作品の評価が高かった事だし、よく考えられた企画だなと思うと同時に、主人公を演じたファスベンダーはよくこの企画を受けたと思う。脚本、演出の上手さも然ることながら、ファスベンダーの肉体、表情が全てだともいえる。

ファスベンダーとマリガンが主演と聞いて、恋人同士なのだろうと思って見たら兄妹の役だった。もしかして…?の危険な予感もあり、そんな雰囲気もする場面もありましたが、そういう緊張感や不穏な空気は狙いなんだろうな。長回しがその空気を余計に煽ってて良かったです。


最新の画像もっと見る