校長室だより ~ 武蔵野の森で紡ぐ友情『明星学苑・スクールライフ』

民間企業勤務から中学、高校、大学など、教育現場へ転じた『キャリアコンサルタント』の日常をお伝えします。

定期テスト~PISA調査のこと

2016年12月08日 05時28分07秒 | 日記
昨日から3学年そろって定期テストが始まり、校内には緊張感が漂っています。今年最後のテストでもあり、しっかりと準備を進めて臨んでいる生徒も多いことでしょう。先日、進路を決めた3年生に話をする機会があり、感想の中に「最後まで定期テストで頑張って、一般受験の人たちをサポートしていきたい」といった声があがっていて頼もしく感じました。定期テストでの成果は、指定校はもとより推薦やAO受験にも活かされますので、1・2年生は進路にもつながっていくという思いで頑張ってください。

そしてテストと言えば昨日、3年ごとにOECD加盟国が実施している『PISA学力調査(15歳対象)』の結果が発表されました。過去2回、連続で順位を上げていた日本でしたが、今回は2009年と同じ8位に戻ってしまったとのこと。出題形式の変更があり、戸惑う受検生がいたことも点数を下げる要因になったようですが、読解力の22点ダウンが影響したという分析でした。この問題に詳しい、東大入試に挑戦する人工知能(AI)「東ロボくん」を開発中の新井教授は、次のようなコメントを寄せています。『東ロボくん開発の過程で子供の読解力に疑問を持ち、中高生を対象にした調査を実施している。短い文章を読んで選択肢を選ぶ内容だが、簡単な文章の主語を読み違えたり、「てにをは」などの助詞を正しく理解できていなかったりするような誤答が目立った。教科書の文章を理解できていない子どもが多数いる。危機的な状況ではないか』。ということで、その要因として、新井教授は語彙量の不足を挙げています。世帯人数の減少に伴って家庭内で大人同士の会話が減り、活字離れで長文を読む機会が減ったことなどの、環境の変化が背景にあるとも。家庭の状況は人それぞれですが、読書は誰もが取り組める最適の方法であることは間違いありません。余裕のある時間は本に親しむといった生活習慣を、ぜひつくっていってほしいと思います。
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