雑感2011~軽井沢高校校長室から

校長の視点で書いた折々の感想や校内外へ寄稿した文章を掲載します。ご愛読ください。

11月 2日(水) 三者でつくる軽高会議 on FM軽井沢 26

2011年11月02日 | エッセイ

 軽井沢高校には、生徒・保護者・教職員の「三者でつくる軽高会議」という、他校ではあまり聞かない伝統的な取組があります。

 この会議の趣旨としては、三者がフラットな関係でいろいろな意見を出し合うことで「よりよい学校づくり」を進めること、三者の中でも特に生徒が「当事者」としての意識を持って「学校づくり」に参加することで、将来「よりよい社会」をつくる一員としての高い意識をもってもらいたいことがあげられます。

 私自身は、実際にその目的は徐々に達成されつつあるのではないか、という感触をもっています。

 詳細は、本校ホームページのトップページメニュー「軽井沢高校ならではの取組」>「三者でつくる軽高会議」からご覧いただきたいと思いますが、本年度第1回の「軽高会議」が、大勢の生徒・保護者・教職員に加え、学校評議員の皆さんにもご出席いただき、去る10月25日(火)に行われました。
 FM軽井沢が当日取材をしてくれましたが、その様子が昨日の昼の番組で放送されました。
 今日は放送された内容を掲載したいと思います。
 番組はいつもどおり、パーソナリティーの清水さんの温かいトークから始まっていますが、その後は1時間以上行われた会議の所々を抜粋したものですので、その点を踏まえてお読みください。

清水さん(ナビ):
 今日の話題は、先月10月25日火曜日に軽井沢高等学校で行われました「三者でつくる軽高会議」、どんな様子だったんでしょうか。
 その一部で何となく雰囲気がわかればなあと思いますけれども、この「三者」ってのが問題ですね。
 生徒の代表、保護者の代表、そして職員も、それから学校評議員の方たちも一緒に机を並べて、いろいろと学校について、どうやったらいいのかとか、いろいろと問題点を出し合ったり、という会議なんですよ。
 生徒から様々な提言などもございました。
 その様子、レポートしていきましょうね。


内堀(冒頭の校長挨拶):
 保護者の皆様、生徒諸君、それから学校評議員の皆様、本日はお忙しい中出席をしていただき、ありがとうございます。
 今年度第1回目の「軽高会議」ということで開催させていただきます。
 さて、「軽高会議」ですけれども、今回が通算25回目という歴史のある会議であります。
 昨年は2回の「軽高会議」と、それから1回は、生徒と職員の「語る会」ということで12月に、ここにいる生徒会の諸君も参加してくれましたが、「語る会」というのをやりました。
 あわせて2回の「軽高会議」と「語る会」が1回ということで、そういった経過を経て、2つほど実現に至ったことがあります。
 1つは、朝夕のバスの運行ですけれども、これについては、学校と言いますか、職員の側でも調査し、生徒がどの程度必要としているのか、運行されたらどの程度利用するのかということをまとめましたが、生徒会でも調査をしてくれて、そんなことで生徒と職員の気持ちが一つになり、この「軽高会議」を通じて、関係のところにお願いをしていこうということになり、町にお願いをしていったところ、学校まで来るバスを朝夕増便していただき、料金も学割ということで半額にしていただいたと、それが1つであります。
 もう一つは、登下校、特に下校時に通学路が暗いという話、これも職員の間で話が出まして、担当のところで調査をしました。
 生徒の方でも、その後一緒に通学路を実際に職員と歩いて、この辺が暗いねという確認をしたり、写真を撮ったりして、これについても、そういった資料を持って町に伺ったところ、中軽井沢駅方面で1か所、軽井沢駅方面で1か所の街灯が増設され、すべての箇所が昼間のように明るいというわけではないですけれども、暗い箇所が改善されたかなというふうに思っています。
 それ以外にもいくつか議題があって、継続審議になっているものもありますけれども、この会議の趣旨は、日頃ですとなかなか時間を取って話をすることができにくいようなことについて、三者が集まって、同じ目線でといいますか、対等の立場で自由に意見を出してもらうと。
 そして、ここで出たことを三者がそれぞれ持ち帰って検討して動くと。
 この三者がそれぞれ持ち帰って検討して動くという、この部分が、この会議がいい会議になる、あるいは存続すべき会議として認知されるポイントであると考えています。
 このことは、資料の中の「申し合わせ事項」にも書かれています。
 今日は、自由闊達に、忌憚のない意見を出し合っていただいて、最後は事務局でまとめてくれると思いますけれども、それぞれ持ち帰ることにつきましては、それぞれのところで次回までに検討し、必要があれば実際に動いて、またいい会にしていただければと思っています。

 

生徒(提案):
 お手元の資料の3ページにある、生徒のアンケート集計結果を見てください。
 お昼にご飯ものを販売してほしいという意見が多かったので考えてみたんですが、現状は、校内にパンの自動販売機があり、お昼に業者の方が販売に来てくれるのですが、お米がないので、特に部活動をやっている生徒から、ご飯ものがほしい、という意見が多く出されています。
 また、パンの値段が比較的高いので、高校生の金銭面を考えると、少しきついというのがあがっています。
 今回はお昼にお弁当やおにぎりを販売してほしいということなのですが、お昼を持ってこない生徒もいて、パンだけではお腹が一杯にならないので、どうしてもほしい生徒が校舎から出て行ったりして風紀を乱してしまうということもあり、また、栄養面や生活習慣病予防の観点からもご飯は欠かせないと思います。
 また、他の学校の話を聞くと、お弁当を買える学校が多いという意見もあります。
 お弁当にもメリット、デメリットあると思いますが、できるだけ安く仕入れていただければと思います。

事務長:
 実はこの春に学校でおにぎりを売りたいという話がありました。
 学校としても許可する方向でいたんですけど、それ以降全然来ていないんですよね。
 この学校も以前はお弁当を売っていた時代があったみたいなんですけれども、結局バラエティーに富んだ品揃えがたぶんできないんですよね、買う人数が少ないから。
 そうするとワンパターンの弁当になってしまう。
 またそうすると生徒が毎日同じだから飽きがきてしまって買わないというようになってしまっているんじゃないかという気がするんですけれど、一番は業者に頼むにしてもどれだけ売れるのかということがあると思うんですよね。
 皆さんがある程度買ってくれるのであれば考える業者もいるかもしれないんですけれど、ペイするかどうかが業者としては重要じゃないかと思います。

職員:
 確かにパンだけでは、というのはわからないではないですが、基本はお弁当を持ってくるということかなという意見を私自身は持っています。
 まあいろいろな家庭の事情もあるのかもしれないですけれど。

生徒(提案):
 今年噴煙祭の副実行委員長としてがんばったんですけれども、その中で、文化祭を1日増やしてもらいたいという気持ちがあります。
 また、毎年のことなんですけれども、夏休み明けからすぐに準備期間が始まり、間に合わせるために役員は朝から晩までびっちりやるような感じだったんですけれど、準備期間を増やすことで、今まで以上にクラスが団結し、軽高をよりよくすることになると思うんですけど。

生徒(提案):
 資料の4ページをご覧ください。
 職員のアンケート結果なんですけど、質問②の上から8個目ですね、校外清掃を、現在の年6回学年ごとではなくて、クラスごとで年9回にする、という意見がありまして、私たちで考えた結果、現在軽井沢高校は軽井沢町にとてもお世話になっていて、特に文化祭などでもとても大きな協力をしてもらっていると思います。
 なので、私たちの方でも軽井沢町に貢献していけるようなことをしたいなと思い、校外清掃を今よりもさらに多く、できれば月に1回くらいのペースでやっていけたらなあと思っています。
 軽井沢町をきれいにするということはもちろんそうなんですが、軽井沢高校生がんばっているな、というアピールにもなると思うんで、ぜひ考えてほしいと思います。

 
清水さん(ナビ):
 ということで、ダイジェストでお送りしましたのでね、ちょっとはしょりながらのお話ではございましたけれども、軽井沢高等学校で先日行われました「三者でつくる軽高会議」、どんなテーマがあがっていたのか、なんてところだけでも皆さんにちょっと伝わったかなあ、なんて思いますよ。
 その議題の中で、今回は音の関係でカットしてしまったんですけれども、以前から話題にあがっていたこととしましては、しなの鉄道が通っているじゃないですか、そのしなの鉄道を利用する方たちは当然高校生は多いですけれども、「軽井沢高校前駅」というのをつくろうじゃないか、なんていう、とても壮大な、というか大きなテーマもお話をしていましたね。
 それから、いろんな具体的な提案が生徒たちからも出てきましたでしょ。
 例えば、お弁当を食べたい、パンだけじゃなくて、なんてのもあったし、それから文化祭を1日増やしてもらいたいなあ、なんてのもあったし、いろんな角度から先生もアドバイスをしていましたね。
 例えば、お弁当だったらどれくらいの値段だったらみんなが買ってくれるか、そんなところも生徒たちでアンケートでも採ってみたら?みたいな、そんなお話もありましたし。
 そうやってざっくばらんに話し合う場ってのが、なんてったって必要ですよね。
 そうやって、高校生は自分たちだけで考えているだけじゃなくて、いろんな方たちのアドバイスをもらって、さらに深く考えることができる、そう思いません?
 今回は学校評議員の方も4名ほどいらしていましたね。
 ということで、学校関連で言いますと、そう言えばもう11月になるじゃないですか、明日から。
 ということで、平成24年度高等学校入学志願者第1回予定数なんかは、もうすでに発表がありました。
 これは、長野県教育委員会のホームページに載っています。
 それから動きとしましては、11月の9日から11日、水木金3日間ですね、軽井沢高校は就業体験ということで、町に繰り出しまして、いろんな事業所、お店もあればいろんなところもあるでしょうけれどもね、卒業後の進路にもしかしたらその一つがね、自分の中でも進路になればな、なんて思うんですけれども。
 もちろんFM軽井沢でも受け入れますけれども。
 町内のあちこちで見かけることになるんじゃないでしょうか。
 そんな就業体験も来週予定されているようですよ。
 お届けいたしました今日のテーマ、先日行われました、軽井沢高校の「三者でつくる軽高会議」の様子、レポートしました。


 FM軽井沢の清水さん、就業体験も含め、いろいろとありがとうございます。
 今後ともよろしくお願いいたします。

 そうそう、FMと言えば、昨日(11月1日(火))、FM甲府の取材を受けました。
 FM甲府は山梨学院大学のキャンパス内にある放送局で、日本で初めて大学内に設置されたFM局だそうです。
 「軽井沢高校の紹介をしていただきたい」とのことで、昼の番組の生放送中に電話で7分ほどインタビューを受けたのです。
 軽高の紹介が上手にできたかどうか、番組を録音したCDを送ってくれるそうですので、届いたら確認したいと思っています。

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