観賞桃

日本で見られる観賞桃(2017年ー80品種前後)を、写真付きで紹介します。

❛相模しだれ❜は、一重咲き

2018-01-12 09:31:37 | ハナモモ
  F. 吉田雅夫氏 → 中嶋久夫

 私は長い間、「もみじ」の収集を趣味としてきました。
中村輝子博士が、シダレザクラの枝垂れる仕組みを解き明かす頃、古木のモミジに興味が移っていきました。

 また、その他の枝垂れ樹木が多く見られたので、関東一円を巡って、写真に収めてきました。

 品種数の多いシダレザクラの次に、枝垂れ梅を小田原フラワーガーデンで、観察し記録していました。
そこで、日本梅の会会長の大坪孝之氏に出会い、転機が訪れました。
枝垂れ梅の写真もほぼ撮り終えた時、次は枝垂れ桃と決めていました。
大坪氏に枝垂れ桃について相談したところ、桃の第一人者・吉田雅夫氏の住所を教えて頂けました。
素人の私を相手にして頂けるかと、不安な気持ちで数ヶ月が過ぎ去りました。
このままでは一歩も前に進めないと思い、2013年11月に、崖から飛び降りる気持ちで手紙を出しました。
ところが、届いた返事は、直筆で心暖まる内容でした。
また、沢山の花桃に関する資料も頂きました。

 当時、吉田氏は宇都宮大学を退いてから12年経っていました。
桃源郷づくり活動に励み、自らが接いだ苗や獅子を、日本各地の花桃仲間に送られていました。
そのような状況が幸いしたのか、2014年1月に、吉田氏から枝垂れ桃6品種を頂きました。
その中に、❛赤枝垂(相模しだれ)❜や❛相模枝垂(垂枝緋桃)❜が入っていました。

 まさか、この❛赤枝垂❜が駒が原の❛相模しだれ❜に関係していたとは、その時は全く知りませんでした。
それからほんの5か月後、『浴恩春秋両園梅桃雙花譜』を国立国会図書館で見るまでは。


 

  赤枝垂  2014年4月4日  2982