かめ設計室*3丁目通信

2005年4月より、西新宿にて一級建築士事務所かめ設計室がはじまりました。3丁目からのかめバー通信。

個人か、集団か

2006年08月26日 | 小 論
 夏の甲子園は、早稲田実業の優勝で幕を閉じた。斎藤投手のフィーバーは今も続いている。高校野球レベルではやはりピッチャーの善し悪しが勝敗を大きく左右する。報道も斎藤対田中という図式だ。
 思い返すのは、昨冬の高校サッカー。野洲高校がセクシーフットボールの名の下に全国を制覇して半年が経つ。セクシーフットボールという組織力が、個人の力を圧倒した。同じ集団競技と思われる野球とサッカーで、今年の夏の甲子園と冬の高校サッカーは対称的な結果をもたらしたように思える。集団競技とは。オシムならどう考える。

 ラグビーの清宮監督(現サントリー)はこんな話をしている。野球やサッカーは8:2くらいで個人の力が組織の力に勝るだろう、だけどラグビーはその比が、5:5くらいなんだ、と。だからチームのモチベーションを上げ、組織力を高めることが欠かせないと言う。
 清宮監督の言うように野球やサッカーをひとくくりにも出来なそうだが、考えてみれば、野球は9人、サッカーは11人、ラグビーは15人と段々人数が増えている。イチローならどう考える。

 清宮監督は興味深い事を話す。才能のある選手が互いに切磋琢磨した方が伸びるように思われるかもしれないが、実は才能のない人間と一緒になった方がもっといい、と早大時代の経験を振り返る。これは心強いじゃないか。かめはどうだ?

 参照記事やっかいなはなし

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5 コメント

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湯島の湯に初入浴 (くらかた)
2006-08-27 13:01:36
ごぶさたしています(学校でばったりお会いした時以来でしょか?)。倉方俊輔です。

先日、西山温泉・湯島の湯に行ってきました。景観もいいし、お湯もいい。大満足でした。割り切った解放感が場所にとても合っているように思え、blogで書かせていただきました。

また語らいましょう。
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Unknown (うえはらゆ)
2006-08-27 18:35:00
個々人の能力の向上とチームとしての勝敗は必ずしも一致しないということですよね。その意味で個人の力とチームの力(魅力)というのは別物、次元の違うものなのかもしれませんね。清宮監督がおっしゃる比率はその相関関係のことかなと思いました。

集団競技ということで、例えばダンスとか演劇とか、町つくりとかで考えてみても面白いですね。町つくりには、、、置き換えられないか。
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歴史家の目には・・・ (かめ)
2006-08-27 21:36:37
 倉方さん、随分前の話を覚えていただいていて、遠く足を運んでいただいて、うれしい限りです。心から感謝。

 温泉施設は指定管理者として地元集落が守っています。合併を拒んだ小さな町にとって、公共施設の維持費がほとんどかからない事が何よりなんだと思います。そこを町の人も理解して、設計させてもらえた事が収穫でした。

 ドタバタだったけど吉阪隆正展準備の最中に設計した事が、どこかに影響を与えていたかもしれません。
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Unknown (かめ)
2006-08-28 18:26:10
 町づくりの話に適用できるといいんだけどなかなか・・・大きな組織になりすぎると、まだまだトップダウンなんでしょうか?無茶々園は?

 設計の進め方にも通用する規模ということもあって、2人から20人くらいの規模に興味があります。それ以上になるとちょっと話が違ってしまって。手と足で指折り数えられる範囲かな。20人を超えるとトータルフットボールも単なるカオスになっちゃって・・・。
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Unknown (うえはらゆ)
2006-08-29 09:39:01
参加(場への居方? コミュニケーション? 暗黙の了解?)という観点からすれば、トップダウンかどうかというか、何か、どろんとしているような。組織と言ってしまっていいのか分からないのですが、暮らして過ごしてみると、どうしてもcommuneよりcommunityという方がしっくりくるという印象を持っています。

ただ、権力争いの風は感じられず、頑張ろうとする者がおれば応援しちゃらなイケン、という雰囲気が老若男女問わずあります。どう応援したらいいか、確かな考えを持っているかどうかは分かりませんが。ははは 今は組織の大きさというより、僕も含めた内外への人の出入りや代替わりに課題のようです。ということは、トップダウンでやってきたということなのかもしれませんね。用心しなければとあらためて思いました。

“集団”を超えたところに目的を持った人が集まれば、“集団のために”あれこれ考える人は一人か二人でいいのかもしれませんね。
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