柿渋倶楽部

柿渋に関しての仲間つくりのブログです。

REACH規制と柿渋ー2

2007-05-29 10:02:17 | Weblog
史上最大の環境規制と言われている、欧州化学物質規制のREACH規制が6月より始まります。そのー2

REACH規制のセミナーに参加しました。私なりに解釈してまとめて見ました。

REACH(欧州化学物質規制)の主旨は、
*化学物質を使用、生産する際に、人の健康と環境にもたらす 悪影響を最小化すること。
*EU欧州連合内で販売されるほぼ全ての化学物質について安全性評価を義務付け、その情報を登録させる。
*「生産者責任」と「予防原則」の徹底を目的とする。
  <規制対象は>
これまで規制対象外だった10万件の既存化学物質にまで規制が拡大される。10万種類と言われている市場に出  回る規制対象外の化学物質については、従来、国や公的機関が担ってきた安全性や有害性の評価責任を、化学品製造事業者など企業が全面的に負うこととする。
  <規制開始の効果は>
安全性データが登録されていない化学品は欧州の市場からなくなる形になる。
  <予防原則とは>
化学物質や遺伝子組換えなどの新技術に対して、人の健康、環境に重大かつ不可逆的な影響を及ぼす恐れがある場合、科学的に因果関係が十分証明されない状況でも、規制措置を可能にする制度や考え方のことで、要は<疑わしき材料は使用しない>ことだと思います。
  <未然防止とは>
因果関係が科学的に証明されるリスクに関して、被害を避けるために未然に規制を行なうことで、予防原則では、「科学的に因果関係が十分証明されない状況でも」規制処置を行うという点が異なるそうです。

ドイツの環境省はEU諸国に対して<地球の温暖化防止は第3の産業革命>と位置ずけることを提案しています。
今、日本では急にバイオ燃料に関して騒いでいますが、近くREACH 規制を含む世界的な環境規制で大騒ぎが始まりそうな気がします。

柿渋は環境に優しい材料です。
化学物質規制でこれまで以上に注目されるはずです。
今からでも、渋柿栽培はいかがですか????

柿渋とREACH規制-1

2007-05-25 13:49:41 | Weblog
史上最大の環境規制と言われている、EUの化学物質規制のREACH規制が6月より始まります。25日にREACH規制のセミナーに参加してきました。
日本古来の環境素材の柿渋とREACH規制に関して、私なりに3回に分割して書いてみます。ご意見あればコメントください。  

先に<柿渋とRoSH指令>にも記しましたが、金属のメッキの表面には防錆性能を確保する為、環境負荷物質に指定されている六価クロムが使われています。金属に傷がついてメツキがはがれた場合でも六価クロムが空中の酸素で酸化して、毒性を持つようになりますし、金属が酸性雨に濡れた場合でも六価クロムが毒性を持つようになります。
REACH規制ではRoCH指令よりさらに厳しくクロムの使用が規制されます。
その為、柿渋を使ったメッキ表面の錆止めや皮のクロムなめしに変えての柿渋にさらに注目されると思います。

REACH規制が施行される背景にに関する記事がありました。
それによるとヨーロッパの93%の人々が化学物質は健康に有害な影響を与えると信じていて、これはヨーロッパ市場の大多数の消費者は化学物質に対して否定的な態度であるとの事です。化学物質は工場のドラム缶や家庭の掃除用具、戸棚のビンの中だけに見出されるわけではなく、それらはほとんど全ての製品の製造過程で、製品そのものの成分として使用されているが、これらの化学物質が環境や健康にどのように有害であるかということについてほとんど知られていない。
EUの既存の約40の様々な化学物質規制法にパッチを当てながらしのぐという今までのやり方では、人間の健康と環境を守ることができないことが明らかになった為、REACHという単一の法律によって置き換えられる事になったとの事です。
この法規制が、<史上最大の環境規制と言われている、欧州化学物質規制がREACH規制>です。