6月の定例練習会は、久方ぶりに皇居を離れ、6月29日(日)に代々木公園で行います。
代々木公園は、かつての陸軍代々木練兵場で、日本で始めて飛行機が飛んだ「日本初飛行の地」としても有名です。そして、戦後は米軍に接収され「ワシントンハイツ」、 さらには東京オリンピック選手村を経て、 1967年10月20日東京都立公園として公開されました。
今の代々木公園からは信じられないことですが、ずいぶん長いこと、日本人が自由に出入りすることが出来ない時代があったのですね。山本一力の小説「ワシントンハイツの旋風」には、米軍接収当時のワシントンハイツを描いて以下のような記述があります。
「ここがワシントンハイツなの。こんなところ、見たことないでしょう」雅美が自慢げに胸を張った。真っ白に塗られたフェンスの先には、小高い丘が連なっており、どの丘も緑の芝生でおおわれていた。平屋の家が、その丘のなかに点在している。日曜日の午前中の陽を浴びて、芝生ではこどもたちがキャッチボールを楽しんでいた。走っている車は、大型のアメリカ車。幌を外したオープンカーも何台か見えた。日差しのなかで、こどもたちの金髪が艶やかに輝いている。「なんだよ、ここは」「だから、ワシントンハイツだって」「それがなんやら分からんきに、おんしゃあに訊きゆうがぜよ」要領を得ない妹の答えに、謙吾は焦れた。
ということで、代々木公園の数奇な歴史に思いを馳せながら、6月の練習会を楽しみましょう。練習会詳細と参加申し込みは、こちら。
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