の坐すと地と魂の鎭まる地

社や陵、墓所についてや、について勝手氣ままに綴っていきます。

雑記2 『磐座と磐境』

2010年05月17日 22時40分54秒 | 雑記
 世間的には、同義だと思われているようですが、日本書記は、磐座と磐境を明らかに使い分けています。

 例えば、『日本書紀』天孫降臨条において「天津籬および天津磐境を起こし樹てる」という記述があるのですが、籬とは榊などの常緑樹をの依代とすることであり、依代の一つであるので、同時に設置されている磐境は依代ではないものとなります。磐座は、の坐す磐であります、籬などの依代にを降ろすまえののいるところですからから、磐境とは異なる性質のものであると考えられます。磐境は、垣根のように依代となるもの(基本的には磐座)を取り囲んで配置されている添え石であるので、「境」という時からも推測できるように、域との境界を示すものであると考えることができます。


 そう考えると、単純に

 磐座 → が坐すところ

 磐境 → の坐す、域の境界を示すもの

 と考えるのが妥当かと思うのですが。


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