今年2月7日の福井新聞に「イルカ救出を絵本化」という大見出しの記事が出ていた。そして、"重油事故から10年・越前松島水族館"と書いてあった。次の日には、京都での色々な打合せが出ていたので、ちらっと見た感じだった。京都での打ち合わせがすみ、一服というところで「イルカ救出を絵本に」というお話が出てきた。
福井というか、坂井市三国町にある越前松島水族館の名物というか、現代語で言えば売りは、イルカショーということで生まれたばかりの子どもイルカも含めて14頭いたのですが、10年前のあの悪夢のようなでなく、悪夢のロシアタンカー重油流出事故によってスイスイ泳いでいたプールにも重油が侵入。多くの方々の見守る中、スタッフやボランティアの皆さんの懸命なる救出作戦と共にどこで預かっていただけるかと分・秒の戦いの中で、バンドウイルカ7頭とカマイルカ7頭の14頭が兵庫県など県外5水族館に移送され、5ヶ月後に全頭が無事に帰ってきたということで、この生々しく、又、環境破壊に近い事実、その中でイルカが救出されたことなどが大きく報道されました。
そして、生後6ヶ月の赤ちゃんイルカの奇跡的生存を果たしたバンドウイルカの「ラボチャン」を話題の中心として絵本作りをしたいというお話を聞かせていただいた。
私たち福井県人は、その時のあの臭い・臭いヒシャクでひとすくい、ひとすくいしたり、漂着したものを悪戦苦闘して全国からのボランティアの方々をも含めていつまでつづくか分からない人海戦術しかない作業。そんな中で心温まる生きることへの希望やイルカを中心とした絵本作りがうまくいってほしいと思っているのです。
そして、先週東京より帰福したら越前松島水族館館長の鈴木様よりお手紙と絵本の素原稿をお送りいただいた。先般の「氷山ルリの大航海」のような明るく、楽しい絵本になっていくことを期待しながら大手出版関係のお手伝いができたらと思っています。