*** june typhoon tokyo ***

JT Taylor@Billboard Live TOKYO

■ J.T.テイラー@ビルボードライブ東京

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 たれ目系レディースキラー健在。

 クール&ザ・ギャングのヴォーカリストとして名を馳せた“レディースキラー”の異名を持つシンガー、ジェイムス“JT”テイラーの東京公演。二日目の2ndショウを観賞。近年にクール&ザ・ギャングとしての公演もあったが、そちらのヴォーカルはJTテイラーは不参加。JT・テイラー名義での来日公演は、2009年3月以来約5年ぶり。

 2009年時も観賞したのだが(そのときの記事はこちら)、今回は前回の11名の大所帯とは異なり、ホーン・セクションは帯同せず。サウンドの核を奏でるキーボードのジャレッド・ジェイコブス以外は新規のバンド・メンバーとなった。それでもバックヴォーカル兼ダンサーの女性3人に、キーボード、ギター、ドラム、ベースとJT・テイラー含めて総勢8名がステージ狭しと躍動。当時のディスコ・ブギーな夜を華やかに派手やかに演出してみせた。

 前回もそうだったが、ビルボードライブ公演では珍しい部類と思われる衣装チェンジが3、4回あるのが、ショウマンシップに長けたJTらしさといおうか。2~3時間のフルワンマンならまだしも、正味1時間半ほどのなかでやるのだから、短いながらも計算されたステージといえる。

 オペラ座の怪人を想起させる半仮面と虎柄のマントをつけ、黒いショーツ風のセクシーな衣装の女性ダンサー3名を従えての「ミスレッド」で妖艶な仮面舞踏会を描出したかと思えば、ミステリアスな流れそのままに、マイケル・ジャクソン「スリラー」のゾンビ・ダンスへと移行。
 「チェリッシュ」では定番となった女性ヴォーカル&ダンサーにウェディング風ドレスをまとわせての、会場一体となったシンガロングでハッピーな空間を創り出す。
 また、JTがステージアウトしている際にはバンドと女性バックコーラス陣が奮闘。ビヨンセ「シングル・レディーズ」をPVさながらに披露したかと思えば、バンドがファットなベース・ラインやロッキンなギターでグルーヴを奏で、再度JTともどもダンサーズが登場すると、ビヨンセ「クレイジー・イン・ラヴ」のキラー・フレーズに合わせてダンスをシンクロさせ、一気に「ゲット・ダウン・オン・イット」になだれ込む……といった具合だ。
 「レッツ・ゴー・ダンシン」でフロアに多幸感が充満すると、レゲエ・アレンジへと移行。一瞬にしてジャマイカの空気へと模様替えし、観客との歌声と踊りでの会話を開始。バンドのソロ・パートを挟み込んだセッションを経て、ラストは「セレブレーション」で会場全体が弾けて幕となった。

 振り返れば、「ベイビー・アイム・バック」など前回は披露したJTのソロ名義の楽曲はなし(まあこの季節に「ロング・ホット・サマー・ナイト」とかは確かに合わないとは思うが……笑)。ほぼクール&ザ・ギャングに特化したファンキー・ディスコ・ショウを繰り広げた。とはいえ、懐古だけに終わらず、「ジョアンナ」ではオリジナルに続いて“2014!”とシャウトしてからアップ・テンポでエフェクト・ヴォーカルを組み込んだ今風ディスコ・ダンサー・ヴァージョンも披露するなど、現在進行形のJTも味わわせてくれた。

 終始ご機嫌なノリで観客との声と心のコール&レスポンスを楽しんでいたようなJT。最後はスタッフ、関係者、そしてファンたちへの感謝を述べて一礼。そのままファンが差し出すレコードや色紙などへのサイン会へとなだれ込んだ。時が経過してもJTとその楽曲を愛する人たちへのサーヴィス&エンタテインメント精神をたっぷりと盛り込んだ、快活な余韻に浸れる気持ちがいいステージだった。


◇◇◇

<SET LIST>
00 INTRO
01 Fresh
02 Lady's Night
03 Joanna
04 Misled
05 Take My Heart(You Can Have It If You Want It)
06 You Make Me Feel Brand New(Original by The Stylistics)
07 Thriller(dancing only)
08 Forever
09 Too Hot
10 Cherish
11 Boy From Jersey
12 Jungle Boogie(Intro)
13 Single Ladies(Put A Ring On It)(Dancer's Part)(Original by Beyonce)(including phrase of “Are you my woman(Tell Me So)” by The Chi-Lites)
14 Get Down On It(Including phrase of “Crazy In Love” by Beyonce)
15 Let's Go Dancin'(Ooh La,La,La)
16 Celebration

<MEMBER>
J.T. Taylor(vo)

Jared Jacobs(key)
Hanan Rubinstein(g)
Dave Cutler(b)
Roberto Robinson(ds)
Katya Diaz(back vo, Dancer)
Jasmine Johnson(back vo, Dancer)
Deijah Robinson(back vo, Dancer)

◇◇◇


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