ほろ酔い旅日記(チュニジア編)

2007年秋、チュニジアの旅
ラマダン期間中の為、今回ばかりは「ほろ酔いの旅」とはいかなかったけど・・・

ファティマの手

2007-10-20 18:16:10 | チュニジアについて
前回の記事の扉の写真、よく見ると手の形をした模様が描かれているものが
いくつかあるのに、気が付いた人がいるかな?



例えば、このドア、言われないとわからないかもしれないけど、
上の方に下向きの手が2つ描かれていますね。

これは、「ファティマの手」を意味します。

模様ではなくて、ドアノブを見かけることもよくありました。

  

家によって、その色やデザインが違っていたりするから、探して歩くのが楽しい♪

これは、チュニジアだけでなく、マグレブ(北西アフリカ ※「日の沈む処」という意味)共通のようで、
「ファティマの手」は、一種のお守り、護符なのだそう。
偶像崇拝を禁じているイスラム教だから、信仰の対象ではなく、あくまで魔除けらしい。

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ファーティマというのは、実在の女性の名前。
イスラムの開祖モハメッドの四女として生まれ、
名門の娘でありながら、貧しい者に手を差しのべ、
病気の人々の手当ても進んで行った。
その後いろいろあって、26歳の若さで亡くなったらしいが、
イスラム教徒の間で、彼女は理想の女性として敬愛されているのだそう。

彼女の慈悲深い手をかたどったのが「ファーティマ(ファティマ)の手」。
彼女が救いの手を差しのべてくれるという、願いが込められている。

手の指は5本あるが、この5という数字もイスラム教では神聖なものとされていて、
イスラム教の5行、「シャハーダ(信仰告白)」、「サラート(礼拝)」、「サウム(断食)」、
「ザカート(喜捨)」、「ハッジ(メッカへの巡礼)」を表している。
また、掌に目の形を描くと、お守りのパワーが増すともいわれており、
これは、カルタゴの守護神の目で、ファーティマと共に所有者を保護してくれるというわけだ。
(以上、『地球の●●方』から抜粋してパクリました)
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ケロアンでは、わざわざ探さなくても、ここもあそこも・・・というように、
「ファティマの手」がドアノブになっている家が並んでいる。

写真を撮っていると、一人のお兄ちゃんが英語で話しかけてきて、
ドアノブを次々指差して、「ファティマの手」だと教えてくれた。
そんなの、知ってるってば!

世界中の友達(勝手に友達と呼んでるだけ?)から、
ポストカードを送ってもらうのが好きだというそのお兄ちゃん、
もういいからっていうほど、けっこうしつこく付きまとってくる。
(私は一人で写真を撮りながら、自分のペースで歩くのが好きなので、
こういう輩に付きまとわれるのが好きではない)

でもね、鬱とおしかったけど、知らなかったことも教えてくれました。


この家のドアノブも「ファティマの手」

しかし、よく見ると、もう一つ違う形のドアノブがついている。



これは、ベルベル人とアラブ人の混合家族を意味するそう。
どっちがどっちだったか、忘れちゃったけど、
確か、ベルベル人同士の結婚だったら、ドアノブの2つともが「ファティマの手」。
アラブ人だけの家族だったら、「ファティマの手」はついていないってね。
(あれっ、逆だったかな?でも、ベルベル人の住居には、手のマークがついてたしな~。)

これがホントかどうかネットで調べてみたけど、よくわからない。
知ってる人がいたら、教えてくださ~い!

「ファティマの手」は、アクセサリーやキーホルダーなんかにもなっていて、
お土産としても人気があるようです。


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