アメリカに暮らす

アメリカのTV番組や日常生活等について綴ります。ニュースのネタバレ度は弱~中、エピガイのネタバレ度は強です。

Heroes 3-01 "The Second Coming"

2008年10月09日 | TV: Heroes
【アメリカ合衆国での初回放送 = 2008年9月22日】※第3シーズン開始。ネイサンを撃った者は意外にも...。

第2シーズン最終話のラストシーンから引き続き、第3部『Villains』。

4年後。ニューヨーク。

ピーター・ペトレリは夜の港街を駆ける。誰かに追われているようだ。
無人の倉庫を見つけ、一息ついたのも束の間、待ち伏せしていたらしいクレア・ベネットに銃を向けられる。

Peter: What happened to you, Claire? How did you get to this place?
Claire: I'm different, remember? Special.

ピーターは「俺はあの日に戻って、全てを振り出しに戻すつもりなんだ」と訴える。
クレアは耳を傾けようとせず、「あたしはずっと、あなたを愛していたわ」と言って引き金を絞る。

※叔父と姪の関係のはずだが...。

ピーターは時間を止め、クレアの銃をもぎ取って姿を消す。
4年前に跳んだのだ。

※なぜ、4年も待ったのか?

現在。テキサス州オデッサ市。

ネイサン・ペトレリが記者会見を開いている。
自分を初め、多くの特殊能力者がこの世に存在するという事実を公表するためである。
帽子と『マトリックス』風のコートをまとったピーター(未来)が記者たちの後方から狙いをつけ、2発の銃弾をネイサンの胸に撃ち込む。
ピーター(現在)とマット・パークマンが狙撃者を追う。
ピーター(未来)は拳銃を物置に隠してから、トイレに逃げ込む。
ピーター(現在)は狙撃者をトイレに追い詰めた...と思ったら、帽子とコートしか残っていなかった。
もちろん、相手の顔も見ていない。

病院。

TVでネイサンの記者会見を見ていたクレアが駆けつけ、ピーター(現在)らと合流する。
医師たちはネイサンの手術を行うが、無駄だった。
ネイサンは息を引き取る。
医者たちが去った後、ピーターは手術室に入り、すでに顔が青白くなっているネイサンに近寄る。
突如、ネイサンが息を吹き返し、起き上がる。

東京。ヤマガト・インダストリー本社。社長室。

中村カイト亡き後、一人息子のヒロが51%の株を引き継ぎ、社長の席に着いていたが、来る日も来る日も暇だった。

(日本語音声+英字幕)
Ando: Look at you. You own fifty-one percent of the company now. A fleet of corporate jets.
Hiro: I can teleport, remember?
Ando: And two hundred and fifty million in cash.
Hiro: A temporary setback. I have no interest in money.
Ando: You can always give it to me. I'm extremely interested in money.

ヒロが親友の安藤マサハシに「運命がドアを叩いてくれないかなあ」と嘆いていると、ドアがノックされる。
中村家の顧問弁護士がカイトの遺言ビデオが入っているというDVDを持って来てくれたのだ。
早速、再生してみると、その内容は「世界を滅亡に導くほどの恐るべきアイテムが金庫にしまってある。それを命をかけて保護するのがお前の役目だ。金庫は絶対に開けてはならない」というものだった。
それは先祖代々、中村家に伝わる秘密らしい。

カリフォルニア州コスタ・ヴェルデ市。ベネット家。

クレアが1人でいるところにサイラーが現れる。
クレアが逃げようとすると、サイラーは念力でドアや窓を全て閉め切ってしまう。
クレアは包丁をつかみ、クロゼットの中に閉じこもる。

ニューヨーク。モヒンダー・スレッシュのアパート。

マヤ・ヘレラはモヒンダーに「治療」してもらう事を期待していた。
しかし、モヒンダーは「特殊能力をなくすための治療法はない」とあきらめており、インドに帰るつもりだという。
動揺したマヤの両目が黒くなり、モヒンダーが苦しみ出す。
マヤはやがて落ち着きを取り戻すが、これがキッカケでモヒンダーはある推測を閃く。
父も自分も「特殊能力の鍵は血液にある」と決め付けていたが、能力の発現が精神の「興奮」と関係あるのだとしたら、その鍵はアドレナリンにあるのではないだろうか?
マヤは「光明が見えてきた」とホッとする。

ヤマガト・インダストリー本社。社長室。

ヒロは安藤が止めるのも聞かず、金庫の鍵を見つけ、さっさと開けてしまう。

※そんな、すぐわかる所に鍵を置いとくなよ。

金庫の中にはもう1枚のDVDと、化学式が書かれた紙の半分が入っていた。
DVDを再生すると、ビデオの中の中村カイトが「決して開けるなと言っただろう」と叱りつける。
ともかく、この紙と、どこかにあるもう半分の紙を併せると、世界を滅ぼすほどの威力がある化学兵器(?)の作り方がわかるようになっているらしい。

(日本語音声+英字幕→一部、勝手に修正)
Kaito (DVD): I asked you not to open the safe. But now that you have, beware. There are those who will stop at nothing to get this half of the formula.
Ando: Formula?
Kaito (DVD): Should it fall into the wrong hands, there is only one hope: a chosen one among you who carries the purity of blood; the "light" to safeguard against the darkness. Do you understand?
Hiro: No. Not really.

その時、オフィスの中を突風が駆け抜けたと思ったら、問題の紙が消えてしまう。
ヒロは咄嗟に時間を止め、赤い「突風」の残像を追う。
その先にいたのは赤い服を着た金髪女性だった。

女性(新キャラのダフニ)は走る姿勢のまま止まっていたが、やがて、目をジロリとヒロの方に向け、動き出す。
周囲の時間はまだ止まったままである。
ダフニは超高速で走る能力を有している。
ヒロが時間を止める能力を発動しても、ダフニの動きは常人のスピードに落ちるだけで、完全には止まらないのだ。

Daphne: This whole time-stopping thing... how does it work exactly? I mean, if you chase me to Bangkok, will time stay frozen here in Tokyo?
Hiro: I don't know.
Daphne: Well, something to think about when you get back on your feet.
Hiro: But I am on my feet!

ダフニはヒロを殴って気絶させ、周囲の時間が動き出すのと同時に走り去る。

記者会見場の物置。

ピーター(未来)は拳銃を取りに戻って来て、マットに見つかってしまう。
ピーター(未来)は幻覚能力で隠していた顔の傷を見せ、自分は未来から来たのだと明かす。
その目的はネイサンが特殊能力者の存在を公表するのを阻止する事だ。
だが、その事実を知ったところでマットにはどうにもできなかった。
なぜなら、瞬間移動で遠くに飛ばされてしまったからだ。

病院。

ピーター(未来)が病室に戻ると、ネイサンがいなくなっていた。

病院の外。

ニュース・チームがネイサンの奇跡的な回復に関する報道ビデオを作っていると、当のネイサンがレポーターの後方を通り過ぎる。病院から抜け出して来たらしい。
レポーターとカメラマンはネイサンの後を追う。
ネイサンは近くの教会に入り、そこで祈っている家族に「私は神を見た」と話す。
レポーターがすかさず問いかける。
「先ほど、何かのメッセージを発表なさるはずでしたが?」
ネイサンは「メッセージを持つのは唯一、神のみです」と答える。
「人類は全て繋がっています。ともに行動してこそ、人生に意味がある。我らには『人類を救い、世界を救う』という共通の目的があるのです」

Nathan: I saw God today. I was dead and he gave me another chance. The reason I'm here... to do great things, to do his bidding.
Reporter: Mr. Petrelli, earlier today, you were about to make a statement. You had a message to deliver. Are you ready to do that now?
Nathan: God is the only one with a message. It's a message of hope and urgency because he's not gonna wait much longer. His message is a simple one. We're all connected. Our hopes and our dreams, our children's future reflecting back in each other's eyes. We fight our own personal battles, but we know we're not alone... because only together can we make our short time on this planet mean something. Only together can we be the stewards of our own destiny. And we hold in our collective hearts one noble goal: To save ourselves, save the world.

ピーター(未来)はその様子を物陰から眺めていたが、「特殊能力について、今さら公表するつもりはなくなったらしい」と判断し、銃をしまう。

モヒンダーのアパート~ラボ。

モヒンダーはマヤのアドレナリンを検査し、自分の推測が当たっていた事を知り、
「これを注射すれば、誰でも特殊能力を得られる!」と喜ぶ。

※マッド・サイエンティストの血が騒いでいる?

マヤは「特殊能力=呪い」だと思っているから、「なぜ、わざわざ、そんな物を背負い込むの?」と不安がる。

Mohinder: There are quantum leaps in science that one dreams of being a part of. This is one of them. I don't see why you don't understand that.
Maya: I don't see why anybody would want these abilities. It's a curse. Can what's in that syringe cure me or not?
Mohinder: (目をそらす)
Maya: Then it's evil and you should destroy it. For the sake of all of us.

モヒンダーは「一人一人、異なる能力が発現するはずだ。悪い能力ばかりとは限らない」と熱心に説く。

ベネット家。

サイラーはノア・ベネットの書類の中から「レベル5」(5階にいるという意味?)能力者たちのファイルを見つける。
彼らは特に凶悪な能力者で、プライマテック施設の5階(地下5階?)に隔離されているのだ。
サイラーにとって、特殊能力の宝箱を見つけたようなものである。

クレアはその隙にクロゼットから出て、包丁でサイラーを刺す。
サイラーは念力でクレアを壁に押さえつけ、頭蓋を切っていく。

しばらく後...。

クレアは脳が剥き出しになった状態で横たえられている。相変わらず、念力で固定されており、動けない。
近くに、切断されたクレアの頭蓋が置いてある。ちょうど、頭の蓋を取ったようなものだ。
サイラーは彼女の脳を指で探る。かつてやっていた時計修理と同じような要領である。

Claire: What are you doing to me?
Sylar: Looking for answers before I bleed to death.
Claire: It's funny. I'm looking for answers, too.

脳には末端神経がないため、クレアは痛みも何も感じないが、噂によると、サイラーは脳を食べるというではないか。
「脳を食べるって?そんな、気持ち悪い」とサイラー。

Claire: Are you gonna eat it?
Sylar: Eat your brain? Claire, that's disgusting.

やがて、サイラーはクレアの不死身能力の「仕掛け」を見つけ、(念力で?)自分に適用する。
そして、腹に刺さっている包丁を抜くと、その傷がみるみる回復していく。
また、サイラーはクレアの「仕掛け」をちょっと変えたような気配だ。

サイラーはクレアの頭蓋を元に戻す。クレアの傷も治っていく。
「あたしを殺さないの?」
「君を殺すことなんて不可能だ。君は特別なんだよ」

こうして、サイラーも遂に不死身となった。

病院。

ピーター(未来)がネイサンを病室に連れ帰る。
やはり、ネイサンはもう、特殊能力者のことを公表する意志はないようだ。

ピーター(未来)が去った後、死んだはずのリンダーマン氏が現れる。
ネイサンを蘇生させたのはリンダーマン氏だったのだ。

ワシントンDC。

ロバート・モルデン知事がTVでネイサンの「奇跡」に関するニュースを見て、「彼こそ最適な人物だ」と喜ぶ。
一緒にいるのはアドバイザー兼愛人のトレイシー・ストラウス。彼女はニキ・サンダーズと瓜二つだが、ネイサンのことは知らないようだ。

陽が照りつける荒野。

マットが目を覚ます。
ここは一体、どこなのだろうか?
ともかく、暑い。水か食べ物を見つけなければ...。
マットは起き上がり、歩き出す。
しばらく歩いて行くと、奇妙な絵が描かれた岩がある。
地球が真っ二つに割れる絵である。終末を予言しているかのようだ。

東京。夜。

ヒロと安藤が例の化学式の紙について話している。
安藤は過去に跳んでカイトに相談すべきだと提案するが、ヒロは逆に未来に行ってみることにする。

未来の東京。夜。

ヒロが姿を現す。
さっきまでいたのと同じ場所だが、様子が全く違う。
まるで、戦争状態だ。
そして、なんと、ヒロ(未来)と安藤(未来)が化学式の紙を取り合っているではないか。
安藤はヒロを「裏切者」と呼ぶ。
高層ビルが崩れ出す。
安藤(未来)がヒロ(未来)を殺し、化学式の紙を持って走り去る。

ニューヨーク。港。夜。

モヒンダーは水際に立ち、注射器を投げようとしている。
マヤが言うように、この血清は危険すぎるのではないか?
だが、結局、モヒンダーはそれを自分に注射してしまうのだった。
モヒンダーは地面に崩れる。
目を覚ますと、強盗に取り囲まれていた。
...が、モヒンダーは素手で拳銃を揉み潰し、強盗を数メートル先まで投げ飛ばす。
まるでスーパーマンである。

※マットが荒野で見たのと同じ「地球真っ二つ」の絵がこのシーンの背景にも見える。

病院。

アンジェラ・ペトレリはピーター(未来)を問い詰める。

なぜ、自分の兄であるネイサンを撃たなければならなかったのか?
ピーター(未来)の世界の特殊能力者たちはネイサンにその存在を公表されたために、人々に怖れられ、獣のように狩り出されていた。
だから、それを覆すために、ピーター(未来)はネイサンを殺そうとしたのだ。
しかし、アンジェラは予知夢により、ピーター(未来)が時間軸を変えたために異なる、もっと怖ろしい脅威が迫っている事に気付いていた。
もはや、ネイサンが死のうと生きようと関係なくなってしまったのだ。

それから、ピーター(現在)は一体、どこにいるのか?
ピーター(未来)は「安全な場所にいる」と言うが...。

プライマテック施設。(地下?)5階。

ノア・ベネットが独房のガラス窓を通し、凶悪な能力者たちを観察している。
そのうちの1人が「俺はピーター・ペトレリだ!」と叫ぶ。


*トリヴィア

* タイトルの『The Second Coming』はWilliam Butler Yeatsが書いた詩(1919年作)の題名。ラストのモヒンダーによるナレーションも同詩を丸々引用したもの。

* タイトルには『The Butterfly Effect』や『A Second Coming』といった仮題も用意されていたが、最終的には『The Second Coming』となり、つづく第3シーズン第2話(同日放送)が『The Butterfly Effect』となった。

* 新キャラクター「ダフニ (Daphne)」のニックネームは「The Speedster」。「Daphne」はギリシャ神話で太陽神アポロ(アポローン)に求愛を迫られて自らの身を月桂樹に変えたニンフの名前。日本語表記はギリシャ神話関連の書籍の和訳では「ダプネー」、一般的な女性名としてはドイツ語・フランス語経由で「ダフネ」だが、ここではアメリカ英語の発音に近い「ダフニ」を採用。

*『The Butterfly Effect』および「Daphne」にはこちらでも触れているので、ご参照。


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