アメリカに暮らす

アメリカのTV番組や日常生活等について綴ります。ニュースのネタバレ度は弱~中、エピガイのネタバレ度は強です。

Lost 3-5 "The Cost of Living"

2006年11月07日 | TV: Lost
【アメリカ合衆国での初回放送日 = 2006年11月1日】※オーシャニック航空が島に墜落してから71日目。

まずはビーチキャンプ組の話から。

フラッシュバック(夢?)。少年時代のエコーが弟のイェミの飢えを満たしてやるため、教会の食料庫の鍵をこじ開け、食べ物を与えてやる。そして、尼に見つかり、「神様に罪の告白をしなさい」と命じられるが、エコーは従おうとしない。

現在。夜のビーチキャンプ。ミスター・エコーはまだ目覚めずにいた。しかし、まぶたの下で目がキョロキョロ動いているところから、夢を見ているらしいとわかる。いわゆるREM(Rapid Eye Movement)睡眠だ。

ビーチキャンプに戻ったばかりのサイードはエコーを見て、「何があったんです?」とチャーリーに尋ねる。チャーリーは「北極熊の洞窟から救助する前、それともその後?」と逆に訊く。あまりにもいろいろな事が起こったため、一口では説明できないのだ。

エコーはナイジェリアでの夢を見ていた。成長したエコーが冗談半分で「告白しに来たよ」と、教会にイェミ神父を訪れる。そして、セスナ機が発ったあの日、麻薬取引の仲間にイェミを連れて行かれてしまい、自分は置いてきぼりにされた。だが、その後、そのまま神父として、イェミの教会にしばらくいたのだった。

エコーが目を覚ますと、死んだはずのイェミがテントの中にいる。イェミは「罪を告白する時が来た」と言う。やがて、テントが燃え出す。

サイードとチャーリーたちはエコーのテントが燃えているのに気付き、慌てて駆け寄って砂をかける。チャーリーはエコーを外に引き摺り出し、近くに横たえる。エコーはうわ言(?)で「弟が…」と言ってるが、意味不明だ。

騒ぎを聞きつけて駆けつけたロックが「エコーはどこだ!?」と訊く。チャーリーが「エコーなら、そこに…」と振り返るが、エコーの姿は消えていた。

翌朝。ロックはサイードたちと今後の行動について相談する。ジャックとソーヤーとケイトを救出しなければならないし、エコーも行方不明だ。サイードは「どうして、デズモンドがこの話し合いに参加してるんですか?」と懐疑的だった。しかし、そのデズモンドが「ハッチはボタンを押すためだけにあったわけじゃないよ。他のステーションと連絡を取る事も可能なはずだ」と指摘する。つまり、「アザーズたちと話をする」という選択肢もあるわけである。

サイードが「でも、ハッチは爆発したんでしょう?」と言うと、ロックは「もう1つのステーションに行こう」と提案する。エコーの弟が乗っていたセスナ機の墜落現場がちょうど、パール・ステーションの真上なのである。そこに行けばエコーもいる可能性が高いから、まさに一石二鳥だ。

ロックが「誰でも一緒に行きたい者は着いて来い」と呼びかけると、ニッキーが名乗りをあげ、その恋人(?)のパウロも一緒に着いて行く事になる。ハーリーいわく、「ジャックだったら、ソーヤーとかサイードとか、特定の人しか連れて行かない」ということだが、ロックのやり方は違うというわけだ。

エコーはジャングルを歩いてセスナ機に向かうが、ナイジェリアにいた頃のさまざまな出来事を思い出したり、あるいはジャングルの中で幻覚(?)を見たりする。

イェミから「受け継いだ」教会ではワクチンを扱っていたが、その収益金の一部を地元ギャングのエメカ(Emekaというのは実はエコーの本来の役名だったが、Adewale Akinnuoye-Agbajeの提案で「Mr. Eko」に変更された)という男たちが巻き上げようとした。エメカとイェミの間ではすでにそういう約束ができていたらしく、住民たちも納得していたのだが、エコーはエメカの悪行を認める事ができず、殺してしまう。住民たちはそんなエコーを「神父失格」だとして教会から追い出す。エコーは元々、イェミが行く事になっていたロンドン留学に旅立つ。

イェミやエメカの一味等、ナイジェリアで知っていた人たちが現れ、エコーに「告白」を迫る。また、川で水を飲んでいると、水面に黒煙状のモンスター(?)が映る。(このモンスターはシェイプシフターなのかな?)

エコーは結局、途中でロックたちの一行と合流し、パール・ステーションに行く。だが、セスナ機の中にあったはずのイェミの遺体は消えていた。

ロックたち(ロック、サイード、チャーリー、ニッキー、パウロ)はパール・ステーションを調べる。ニッキーは「訓練ビデオ」を見ながら、「あのー、他のモニターには何も映らないんですか?ほら、ビデオで、『ステーションは全部で6箇所ある』って言ってるでしょ?それから、『projects』って複数形で言ってますよ。だとすると、それぞれのモニターで各ステーションと連絡が取れるんじゃないかしら?」と言う。ロックは「(そんな簡単な事に気付かなかったなんて)自分が愚かに思えて来た」と苦笑いをする。(ニッキーが点数を稼いだね。これまで探索に参加してなかったメンバーをどんどん参加させて、フレッシュな視点で物を見るべきだと思う。)

サイードが配線をいじってみると、もう1つのモニターが点き、見たことのないステーションの内部が映る。やはり、ニッキーは正しかったのだ。だが、突然、1人の男が画面に登場し、カメラ(?)をいじると、画面にはノイズだけしか映らなくなる。彼もロックたちの姿を見たのだろうか?

一方、ハッチの外に1人でいたエコーはイェミの姿をまた見ていた。エコーはイェミを追う。すると、イェミは少し離れた場所で待っていた。しかも、実体があるらしい。イェミは「(神に)告白しなさい」と促す。

エコーは「(神に)赦しを請うような事は何もありません。だって、私は(宗教上の)罪を犯してないのですから」と答える。エコーは子どもの頃、イェミの命を救うために老人を撃ち殺した。とにかく、弟を死なせないため、そして自分自身が生きるために必要な事をして来ただけなのである。それなのに、どうして、神に償いを求めなければならないのか?

イェミ…いや、イェミに化けていた(?)モンスターは黒煙状に戻ると、エコーを引っ掴み、木や地面に叩き付ける。

騒ぎを聞きつけてやって来たロックたちが現れる寸前、黒煙モンスターは姿を消す。ロックは血まみれのエコーを抱える。エコーはロックの耳元に何かを囁き、息絶える。

サイードが「エコーは何て言ったんですか?」と訊くと、ロックは「次は我々だ…って」と答える。

同じ日、ハイドラ・ステーションでは…。

ベンがジャックに白いローブを渡す。コリーンの葬儀に参列するためだ。ジャックは医療施設で見たレントゲン写真がベンのものだろうと推理し、「脊髄腫瘍を患ってるんだろう?」と訊く。ベンは一旦は「さあ?何の事だかわからないね」と否定するが、後になって、「患者」としてジャックに会う。

アザーズたちはコリーンの遺体をイカダに乗せ、燃やして海に流す。コリーンの夫のピケットが悲嘆にくれている。

後ほど、ベンはジュリエットに「どうして、私のレントゲン写真をジャックに見せたんだ?」と訊く。ジュリエットは「あなたのものだなんて言ってないわよ」と答える。ベンはジュリエットの策略に乗せられて(?)、腫瘍がある事を自らジャックに言ってしまったのだ。

ジャックが独房に戻ってしばらくすると、ジュリエットが映画のビデオテープを持って現れる。しかし、ジュリエットが「これ、『To Kill a Mockingbird』よ」といってプレイしたビデオテープにはジュリエット自身が映っていた。

画面上のジュリエットはメッセージが書かれたボードを持ち、紙芝居のように次々と替えていく。最初のボードには「あたしが言う事は一切無視して」と書いてある。TV画面は保安カメラからは見えない角度にある。

ジャックの目の前にいるジュリエットは「ベンの腫瘍を取り除いてやってほしい」と頼んでいるのだが、画面上のジュリエットが持つボードには「ベンは嘘つきだ」とか「事故に見せかけて殺してほしい」とか書いてある。

やがて、ひと通り話が終わると、画面上のボードに「映画を止めるようにあたしに言って」と書いてあるので、ジャックは「映画を止めてくれ」と言う。ジュリエットはわざと、「仕方ない」という顔をして停止ボタンを押し、ビデオテープを抜き出す。そして、「あたしが言った事、考えておいてね」と言って出て行く。


ジュリエットは本当にベンを亡き者にしようとしてるのか?それとも、ジャックを騙そうとしてるのか?ベンが「ジュリエットが妙にサラに似てる事に気付かなかったかい?」と言うのだが、どういう事なんだろうか?「最初はサンドイッチに爪楊枝を刺しただけだったジュリエットがスープを作り、その次にはチーズバーガーまで作る」という流れから、ジュリエットがジャックに惹かれている…もしくはその気を惹こうとしてるというのは想像できるのだが…?

ミスター・エコーの死がエコー役のAdewale Akinnuoye-Agbajeが道交法違反を犯した事と関係あるかどうかは不明。ちなみに、ミスター・エコーが死んでしまった事により、テイリーズ(テイル組)の生き残り(アザーズに拉致された者を除く)はバーナード(ローズの夫)だけになった。

今回はソーヤー、ケイト、ジン、サン、クレアの出番なし。


★名言・迷言集

【その1】
John Locke: I think I know how to find Jack, Kate, and Sawyer.
Sayid Jarrah: Can I ask why he (Desmond) is being included in the conversation?
Desmond David Hume: Is that supposed to hurt my feelings?
(イギリス出身者同士で、舞台裏では気が合うというNaveen AndrewsとHenry Ian Cusickがいがみ合うシーンを見るのは楽しい?)

【その2】
Sayid Jarrah: What happened to him (Eko)?
Charlie Pace: Before or after we saved him from the polar bear cave?

【その3】
Hugo "Hurley" Reyes: (エコーに) Stay alive, dude, okay?

【その4】
Hugo "Hurley" Reyes: No luck, dudes. We've looked everywhere. Eko's gone.
Charlie Pace: There's no trail.
Hugo "Hurley" Reyes: Not like we know what a trail looks like.

【その5】
John Locke: Don't mistake coincidence for fate.
(第2シーズンの『What Kate Did』でエコーがロックに言ったセリフ。)

【その6】
Nikki: "Projects." Maybe some of these TVs are connected to the other hatches.
John Locke: Well, suddenly I feel very stupid.

【その7】
John Locke: I guess he'll be expecting us.
(モニターに映った男の事)

【その8】
Nun: You have sinned, Eko. Ask God for forgiveness. Confess!

【その9】
Mr. Eko: I ask for no forgiveness, father, for I have not sinned. I only did what I had to do to survive. A small boy asked me once if I was a bad man. If I could answer him now, I would tell him that when I was his age, I killed a man to save my brother. I am not sorry for this. I am proud of this. I was not asked for the life that I was given, bit it was given nonetheless... and with it, I did my best.

【その10】
Yemi: (エコーに) You talk to me like I'm your brother.
(黒煙のモンスターがイェミに化けてたらしい)

【その11】
John Locke: I saw a very bright light. It was beautiful.
Mr. Eko: That is not what I saw.

【その12】
Sayid Jarrah: What did he (Eko) say?
John Locke: He said we're next.
(エコーが仮に「You're next.」と言ったとして、「You」が単数形か複数形かはわからない?)

【その13】
Jack Shephard: You people have cheeseburgers?
Juliette: You have no idea what I went thorough to make this for you. I killed the cow, processed the meat, baked the bun, and the fries... try rendering animal fat.
Jack Shephard: No ketchup?

【その14】
Benjamin Linus: Good evening, Jack.
Jack Shephard: What do you need, Ben?
Benjamin Linus: I was hoping you wouldn't mind joining me for a walk.
Jack Shephard: (苦笑いする)
Benjamin Linus: What?
Jack Shephard: Well, you say that like you're not just gonna throw a bag over my head and drag me out of here if I say, "No."
Benjamin Linus: (ニヤリとして) Then, don't say, "No."

【その15】
Jack Shephard: I'm fine with her (Juliette) being here.
Benjamin Linus: And I'm thrilled that you're fine, Jack, but it's private. Doctor-patient confidentiality.

【その16】
Benjamin Linus: Do you believe in God, Jack?
Jack Shephard: Do you?
Benjamin Linus: Two days after I find out I have a tumor on my spine that will kill me, a spinal surgeon falls out of the sky. If that's not proof of God, I don't know what is.

【その17】
Benjamin Linus: (ジャックに) Has it not occured to you that juliet has a striking resemblence to your ex-wife?


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8 コメント

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信心か背神か (kenn)
2006-11-07 10:56:47
Jackが"no ketchup?"って言ったところと、Lockeが"suddenly I feel very stupid."って真顔で言ったのが面白かった。先週のSaywerといい、冷静なつもりでも結構ものが見えてないのかな、Jack以外は。

なんとなくですが、BenはJackと繰り返し接触するJulietが何かするのではと疑っているから、Julietをけん制する線と、JackをSarahと関連付けてけん制する線の、2つで止めようとしているのかな、と思ってます。Julietは意外に本気な気もしますが...

最近は本やら聖書やらの引用があって、読書をあまりしてこなかった僕には若干辛いものがあります。はい。
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聖書 (ジョウ)
2006-11-08 03:41:53
kennさん、さすがにトマト畑はないんでしょうか?

ロックは第2シーズン・フィナーレでハッチが内破しちゃった時にも自分の間違いを認めてましたし、今回はエコーのセリフ「偶然と運命を取り違えるな」も借りてますから、「他人の意見に耳を傾けよう」という心構えができたのかも?

聖書といえば、(私はよく知らないので本文中には書きませんでしたが)セスナの「墓」からイェミの遺体が消えていたというのも聖書と関係あるらしいですね。
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そういえば (tinker)
2006-11-08 15:05:59
シーズン3が始まる前のJJのインタビューで「次シーズンはロマンスがテーマになる」っていってましたよね(ちがたけ?)。ジャックとジュリエットがくっつくんですよねたぶん。んで、たぶんソイヤーが「おれらがシンドイ思いしてる間におまえはチーズバーガー食ってたたんか~」とかいってケンカになるのかな。次回のあとで小休止に入るから、いろいろ明かされるのはだいぶ先になりそうですネ。
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TV Guide (ジョウ)
2006-11-09 07:47:04
tinkerさん、そう、今シーズンはロマンスが多くなるって言ってましたよね。今週はソーヤーとケイトの熱いシーンがあるようですし…。

チーズバーガーというとトウィーナー(『Prison Break』)を思い出しますねー。あいつは可哀相な奴でした。

あ、そうそう、今週発売の『TV Guide』誌(我が家は購読なので、もう届いてます)にデイモン・リンデロフとカールトン・キューズのインタビュー記事(+JJのオマケ・コメント)が掲載されています。それによると、今シーズンはジャックが刺青を入れることになった経緯、ロックが車椅子生活を強いられることになった経緯、アザーズがいつからどういう目的で島にいるのかという種明かし等が描かれる予定だそうです。あと、エコーに関する記事(「道交法違反とストーリー展開は関係ないよ」という話)も載ってます。
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お久しぶりです (モリー)
2007-07-02 18:03:31
今シーズンはロマンスなんですか。
今までのアザーズを見ているとジャックとジュリエットのロマンスなんて想像できないですね。
前回のジャックを見ていると、ベンという治すものをみつけたジャックという感じがしました。
エコーは懺悔をしていたら運命は変わっていたのでしょうかね?
あの黒い煙と初対面したときのエコーは恐れていなかったのに、今回は恐れていたのは自分の身になにかあるのを予感したのでしょうか。
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贖罪 (ジョウ)
2007-07-03 01:24:52
モリーさん、ロマンスの件はお楽しみに。

「贖罪」がこの番組の大きなテーマだそうですが、エコーの場合、懺悔を頑固に拒んだために贖罪が叶わなかったということなんでしょうか?あるいは死こそ究極の贖罪なのかも?

ただ、島の精(?)の「意思」、「意識」のようなものもかなり自分勝手なような気もします。
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Unknown (モリー)
2007-09-09 23:45:30
映画『ライブラリアン:キング・ソロモンの呪文』にエメカ役の方が出演していたので、私のそちらの記事にジョウさんの「LOST」の記事をリンクさせていただいたのでお知らせにきました。
ジョウさんのエピガイはとても分かりやすいので参考にさせて頂きました。
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Unknown (ジョウ)
2007-09-11 02:06:53
モリーさん、それは恐縮です。ありがとうございます。
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