アメリカに暮らす

アメリカのTV番組や日常生活等について綴ります。ニュースのネタバレ度は弱~中、エピガイのネタバレ度は強です。

Lost 2-3 "Orientation"

2005年11月10日 | TV: Lost
【アメリカ合衆国での初回放送 = 2005年10月5日】今回はまた少し時間が逆戻りして、序盤はケイトの視点が描かれる。

ケイトはハッチの下の縦坑に落ちた後、ロックと再開し、デズモンドに囚われて食料貯蔵室に閉じ込められ、そして脱出してデズモンドを取り押さえる。しかし、その時に使用した拳銃(地下施設内の兵器庫にあった)の弾がコンピュータに当たってしまう。

ジャックがデズモンドを尋問する。

デズモンドは帆走レースで世界中を回っていたが、ある時、暗礁に乗り上げてしまった。そして、ケルヴィンという名の男にこの地下施設に連れて来られ、「世界を救うために」108分毎に一連の番号をコンピュータに入力するよう指図された。

また、デズモンドは逆にジャックらにも質問をする。「誰か病気になった者はいないか?」というのだ。まるで施設の外側には致命的な病原菌があふれてるはずだといわんばかりの様子である。だが、815便の生存者の中にはそれらしい病気に罹った者は今のところ皆無だ。やっぱり、ハッチの内側に「QUARANTINE(隔離)」と書いてあったのはこのためだったのね。

この話を聞き、ロックは好奇心をかき立てられるがジャックは懐疑的だ。このあたり、2人の性格の対比がよく描かれていて面白い。

詳しい事は『Orientation』というタイトルのフィルムを見ればわかるという。そのフィルムは1970年代に起動した『The Dharma Initiative』というリサーチ・プロジェクトに関するオリエンテーションだった。白衣を着た案内役の男性(東洋系)がいかにも胡散臭い感じである。北極熊(!)の映像も含まれている。

フィルムでは「第3ステーション」(この地下施設のこと)に設置されたコンピュータの操作法も説明されている。ある時に「不幸な事件」が起こったため、このプロトコル(108分毎に特定の数字列を入力する)を実行に移さざるを得なかったのだという。

もし数字の定期的な入力を怠ると世界が滅んでしまうので、デズモンドは交替要員が現れるまでそれを続けなければならないというわけである。だから、ロックに「Are you him?」と訊いてたわけね。

厳密には「残り4分」になった時点で警報が鳴り出すので、それがゼロになる前に数字列を入力しなければならないから、実際には約105分毎に入力することになる。

ちなみに、このフィルムで名前が出たTHE HANSO FOUNDATIONという組織の公式サイト(という設定)はここ。韓国語っぽい名前だけど、サンかジンと関係があるんだろうか?

ジャックはフィルムを一笑に付し、「こんなのはただのマインド・ゲームだ。心理学の実験に違いない」と決め付ける。しかし、デズモンドはコンピュータの修理に必死に取り掛かる。

【フラッシュバック】

ジョン・ロックは自分を利用して捨てた父親の屋敷の外に車を停め、毎日のように眺めていた。

ジョンは孤児として育ったが、大人になってからようやく実父と出会うことができた。だが、父がジョンに近づいたのはその腎臓を手に入れるためだったのだ。ジョンが「父のためなら」と思って腎臓を提供し、移植手術が無事終了すると、父はジョンとの連絡を一切絶ち、屋敷に現れても中に入れようとしなくなった。

父の非情な行為に怒りと悲しみと悔しさを抱くジョンだったが、一体、何をどうしたら良いのかわからなかった。だから、父の屋敷をボーっと眺めてるのだ。

そんなある日、ヘレンという女性と出会う。ヘレンはジョンをとても愛してくれ、ジョンもヘレンを愛していたが、ジョンは決してヘレンの家に泊まろうとはしなかった。どんなに夜遅くなってもジョンは自宅に帰って行くのである。

実はジョンはヘレンと恋に落ちてからも父の屋敷を外から眺めるという行為を続けており、ヘレンの家から父の屋敷に直行していた。だが、ある日、尾行してきたヘレンに問い詰められ、ジョンは事情を打ち明ける。

ジョンは父の仕打ちが原因でどうしても人を信用できなくなっていたのだが、ヘレンの「信じて」という言葉に説得され、ヘレンの家にも泊まるようになり、父の屋敷も訪れなくなる。


正体不明の男女たちに捕らわれたソーヤーとジンとマイケルは地面に掘られた穴に放り込まれる。3人がどうやって逃げようかと思ってるところに1人の女が放り込まれる。彼女も捕らわれたらしい。それは(第1シーズンのフィナーレで)シドニー空港のバーでジャックと話していたアナ・ルシアである…つまり、彼女もオーシャニック航空815便の乗客だったのだが、ソーヤーたちはそんな事は知らない。

ソーヤーたちはアナ・ルシアにこれまでの経緯をかいつまんで話す。「あたしたちも815便に乗ってたのよ」と明かすアナ・ルシアだが、ソーヤーたちの隙を突いて拳銃を奪うのだった。そして、アナ・ルシアが穴の外に引き上げられる。そう、彼女は謎の男女たちの仲間…いや、リーダーだったのである。でも、拳銃は穴に放り込む前に奪っとけば良いのにね。身体検査はしなかったのかな?

コンピュータを修理するのをあきらめたデズモンドは施設を去って行く。あとはジャックとロックに任せるというわけだ。だが、タイムリミットまであと数分しかない。

ケイトはキャンプに戻り、サイードを連れて帰って来る。サイードはタイムリミットぎりぎりのところでコンピュータを再起動させることに成功する。

あとは数字列を入力して「Execute」ボタンを押すだけだ。依然として懐疑的なジャックにロックは「信じるんだ」と言う。

ジャックは迷った末、ギリギリになってボタンを押す。これはジャックが「信じる側」に転じるのを表す象徴的なシーンだった。

ところで、次回予告編でジンが流暢な英語を喋っている。「Everything is going to change.」って…え?一体、何がどうなってるの!?


【今日の一言】
John Locke: We're going to need to watch that again.
(オリエンテーションのフィルムを見た後で)

これは『Lost』のファンたちが毎週言ってるセリフなので、かなりウケた。

【参考: 第1シーズン半ばまでの情報を整理】
番組紹介
キャラクター紹介

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2 コメント

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ナマステ (モリー)
2006-08-06 00:37:53
オリエンテーションのフィルムの最後は「ナマステ」というインドの挨拶で終わっていますが、韓国系の組織なんですかね?THE HANSO FOUNDATIONって。

なんだか、いろいろな国が出てくるし、幅広く伏線があって、わからないことだらけです。これがLOSTの面白さですけどね。

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伏線 (ジョウ)
2006-08-08 01:13:41
モリーさん、そう、「ナマステ」がロスティーたちの合言葉みたいになってます(笑)。



伏線といえば、第2シーズンを見終わってから、この(自分で書いた)エピガイを読み返して改めて気付いたことがいくつかあります。まさに「We're going to need to watch that again.」という感じです(笑)。
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