Ugly Betty 1-1 "Pilot"

【アメリカ合衆国での初回放送 = 2006年9月28日】※スペイン語放送の「Telenovela」（日本で言う「テレビ小説」のようなもの？）形式の番組が原作。独特のノリなので、慣れるまで少し戸惑うが、慣れると案外楽しめるかも？

ちなみに、劇中のTVに映るTelenovela番組の主役は『Ugly Betty』のプロデューサー、サルマ・ハユェック。サルマ自身、実はTelenovelaで育った俳優だ。

私は録画で見たのだが、前半は戸惑い＆退屈のため、「早送りして次の番組（『グレイズ・アナトミー』）を見ようかな？」とずっと思い続けていた。それでも、「第1話だけはしっかり見てみよう」ということで最後まで見た。これはいわゆる「Feel Good」タイプのコメディ映画にも似ているが、シットコムっぽい舞台設定でもあり、ドラマのつもりで見ると肩透かしを食らう。（パイロットは「Feel Good」タイプのミニ映画っぽく、一応、話が完結している。）

ベティ・スアレス（アメリカ・フェレラ）はファッション業界で働く事を子どもの頃から夢見ており、ファッション雑誌通。だが、雑誌社の面接では外見が醜いというだけでオフィスにも通されずに追い返されてしまう。ところが、その夜、『Mode』誌から電話があり、ダニエル・ミード編集長の秘書として雇われることになった。

実はベティが門前払いを食らった時、彼女の熱心な様子をブラッドフォード・ミード社長（『The O.C.』のアラン・デイル）が見ていたのだ。彼の息子のダニエルは女好きで、秘書や受付嬢らにもすぐに手を出す。今夜もオフィス内でエッチしているところを父親に見つかり、秘書は即刻クビ。新しい秘書は父のブラッドフォードが選ぶことになったというわけ。

ダニエルは父に押し付けられたベティをクビにすることはできない。そこで、彼女に難題を押し付け、自分から辞めるように仕向けようとする。ベティは新広告のアイデアを思いつくのだが、ダニエルはその企画書を見ようともしない。やがて、ベティは同僚から「あなたなら、ダニエルも手を出さないだろうっていう理由で雇ったんだって」という噂を聞き、傷付く。

そんな折、ダニエルはカメラマンと共謀して、「モデルが急に一人来れなくなったから、君、代わりにやってくれ」とベティに頼む。ダニエルは「まさか、本当にやらないだろう。これであきらめて辞めるはずだ」と目論んでいたのだが、ベティは「会社のため」、「上司のため」に恥ずかしい思いをこらえて、モデルの衣裳に着替える。でも、やっぱり、ベティは浮いてしまい、周りのモデルやスタッフに笑われてしまう。ベティは涙声で「私に恥をかかせて辞めさせるのが目的だったんですね？」と言い、その場を去って行く。

ダニエルの広告のアイデアは顧客（ファビオならぬファビアという名のカリスマ女性モデル）に気に入ってもらえないどころか、逆に怒りを買ってしまう。ファビアは『Mode』誌だけでなく、同社で扱っている全雑誌から撤退すると脅す。そうなれば、ダニエルも、いかに社長の息子とはいえ、クビになってしまうだろう。ダニエルは新しい広告の案を練ろうとするが、ファビアが機嫌を直してくれそうなものは何も思いつかない。その時、（ベティの同僚がこっそり置いといてくれた）ベティの企画書が目に入る。

ダニエルはベティの自宅に足を運び、「ぜひ、戻って来てくれ。君の企画書を使いたい」と懇願する。ベティは渋々、承知する。結局、この企画がファビアに気に入ってもらえる。やはり、ブラッドフォード・ミード社長の目に狂いはなかった？


ダニエルを演じるのはEric Mabius（『The L Word』、『The O.C.』）。『Eyes』（第1シーズン途中で打ち切り）での憎まれ役が印象的だったが、『Ugly Betty』では髪も短く、『Bachelor』っぽいイメージのキャラを演じる。

ダニエルを蹴落として会社を乗っ取ろうとするWilhelmina Slaterというキャラを演じるのはヴァネッサ・ウィリアムズ。『101 Dalmatians』の悪役っぽいイメージで、ボトックス注射を日課としているところが楽しい。


パイロットを見終わった感想は「まあまあ楽しめたけど、毎回見なくても良いかも？」というところだ。私の妻（血が出る番組が苦手）は結構楽しんで見てたので、好みが大きく分かれる番組かもしれない。


【今日の一言】
Marc: It's a bizarre version of Sex and the City.
(ルックスが良い社員が多い『Mode』誌編集部の中で、ベティを含む「それほど美しくない」女性たちが寄り集まってるのを見て→ファッション業界って、ホントにこんなに意地悪なんだろうか？)