楽園づくり ~わが家のチェンマイ移住日記~

日本とタイで別々に生活してきた私たち家族は、チェンマイに家を建てて一緒に暮らし始めました。日常の出来事を綴っていきます。

戒厳令の朝、ピッカピカの新校舎に登校した息子

2014-05-20 14:52:01 | タイの暮らし

突然でしたが、今日未明、タイ全土に戒厳令が布告されました。朝食を食べているときに、「タイは戒厳令だってさ。今どき珍しいね。」と言ったら、妻も子供もキョトンとしました。それもそのはず、「カイゲンレイ」なんていう日本語は知ってるわけないです。妻は「パティワットのこと?」と言いました。遠からずでしょうかね。

日本の新聞やテレビでは簡単にしか取り上げていないと思います。私が知ったのも、ほんの数行の記事を見たからで、内容はさっぱりわかりません。そんなときはタイのテレビニュースではなく、ネットでニューヨークタイムズの記事を見るのが私の習性となっています。やっぱりNYタイムズの記事は詳しいです。全文翻訳したいところですが、面倒くさいのでやめておきます。

戒厳令を宣言したのはご存じのタイ陸軍司令官・プラユット将軍です。戒厳令の根拠になっているのは、何と1914年に成立した法律です。絶対君主政の時代なのです。100年後の今、その法律でもって軍は戒厳令を布告するなんて、なんていう国なんでしょうね、タイは。ただ、ニューヨークタイムズによると、今回将軍が事前に国王の了解を得たのかどうか、はっきりしないそうです。

プラユット将軍によると、これはクーデターではないそうです。クーデターは、タイ語では妻が今朝口にした「パティワット」と言います。う~ん、どうかな。タイではこれまで何回も軍部がクーデターをやっていますし、記憶に新しいところでは、たしか2006年のクーデターでタクシン首相が権力の座から引きずり下ろされました。

軍部は今のところ、流血の事態を招いた執拗な集会・デモののち、憲法裁判所の判決によってインラック首相を解任に追い込んだ反政府側にも、政府を支援してきたタクシン派のどちらにも与しない立場を取っているようにも見えます。双方に活動を停止するよう命じました。しかし、軍がどちらを支援しているのか、すぐに明白になると私は思います。タイ全土で10もあるタクシン系のメディアは今朝、ニュース放送が禁止されたようです。

そういえば、古い話で恐縮ですが、戦前の日本の2.26事件の時も、陸軍は放送局を抑えたんでしたよね。やることはどこの国でも、昔も今も変わりません。

ちっと横道に逸れそうになりましたが、プラユット将軍は市民の自由を弾圧しないと言っています。夜間の外出禁止令も出ていません。戒厳令は、反政府デモによって選挙が妨害されたり、政府支持側の何者かによって反政府側に死者が出たりする混乱状態を収拾し、タイに平和と秩序をもたらす近道だというのです。そんな気がしないでもないくらい、タイの政治はずっと異常な状態が続いてきたんでしたよね。軍による次の一手を見るよりほかないんでしょうか?タイの軍部はそんなに良識的なグループなんでしたっけ?

 

さてさて、そんな中、こんど中学2年になった息子は昨日から元気に登校しています。息子の通うバイリンガル・スクールは、実は5月14日が新年度の始まりの予定でした。ところが新校舎の建設工事が遅れたので、昨日19日が初日となりました。昨日は妻がバイクで送ったのですが、今朝は私が運転する車で、3人+1匹(大きいラッキーはお留守番)で行きました。

実は息子が通うバイリンガルスクールは、これまで幼稚園から中学までしかなく、高校はこの5月からスタートしました。向こうに見えている新校舎で中学生と高校生が学ぶことになりました。

入口でばったり出会ったパーン先生です。こんど息子のクラスの担任になりました。どこか忘れましたが海外で勉強した先生で、英語と理科を教えてくれます。熱心に教えてくれて、なおかつ、とっても優しい先生なので文句なし。息子も妻も大喜びです。

廊下も壁もピカピカ。出来たての校舎ですから気持ちいいです。

机も椅子も全部が全部、新品でした。

息子と同じ日本人のY君と隣同士の席になりました。お友達が読んでいたのは漫画ではなく、中身は文庫本でした。息子に「お前も読める?」と私が訊いたら、即座に「無理」と言ったので、がっかりしました。そういえば、息子は日本語の漫画は今も大切に読んで(見て)いるのですが、普通の本は1冊もありません。それどころか、タイ語の本もなかったような気がします。私の中学生、高校生の時とまったく一緒です。私も普通の本は1冊も読みませんでした。(念のために言っておきますと、大学生になってから、堰を切ったように読み出しました。)

戒厳令の朝、学校生活は新しい校庭に国歌が流れるなか、いつものように国旗の掲揚から始まりました。

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