須藤甚一郎ウィークリーニュース!

目黒区議会議員・ジャーナリスト須藤甚一郎のウィークリーニュースです。

558号 プルトニウム撤去の陳情の審査経過を報告する!

2009-09-24 | 記 事
★陳情審査の結果を詳しく報告!まず、プルトニウム撤去の陳情!

いま目黒区議会は、定例区議会の開催中で20年度の決算を特別委員会で審議している最中だ。遅くなったが、本定例区議会に提出された猛毒プルトニウム撤去を求める陳情と洗足学園跡地に関する陳情の審査結果を報告しておく。この2件の陳情は、ぼくが所属する常任委員会の企画総務委員会で審査した。
陳情の詳細については、このウィークリーニュース9月3日更新の554号をご覧いただきたい。

陳情審査の結果は、ぼくらの会派「無所属・目黒独歩の会」は採択を主張したが、2件とも残念ながら継続審査になってしまった。継続審査とは、区議会の閉会中も継続して調査・研究し、継続して審査するというのが建前だ。しかし、実際は閉会中に調査・研究なんかせずに、反対はしないが何もしないで、先送りするというズルイやり方なのだ。

まず、「中目黒防衛研究所にあるプルトニウム239号撤去を求める陳情」に関してお伝えする。
この危険物質は、長崎原爆の原料になったほどだ。防衛省技術研究本部にそのプルトニウムが長年保管されており、いざ直下型大地震などが発生し、プルトニウムが破壊されれば、何千万人いや億単位の死者がでるかもしれぬ。無用の長物どころか、“無用の毒物”なのだ。

★区長・青木は、所管省庁が安全というから安全だ!

しかし、目黒区は、そんな危険物質が区内にあるのに、国の所管省庁である防衛省、文部科学省に撤去を求める働きかけをまったくしてこなかった。また、区長・青木英二は、本定例区議会の一般質問の答弁でも、再三再四、「所管省庁が安全に保管しているといっているのだから安全だ。法令上、目黒区には権限はなく、これからも撤去を求めて何かをするつもりはまったくない」旨の答弁を繰り返すだけの無責任ぶりだ。ホントなんのための区長なんだ!

区民の有志の陳情者たちが求めた陳情事項は、
「貴議会から国に対し、中目黒防衛技術研究所にあるプルトニウム239を一刻も早く撤去することを求める意見書を提出してください」というもので、目黒区議会として、プルトニウム保管の所管省庁である防衛省と文部科学省に撤去を求める意見書を提出すればいいだけのことだ。簡単そのもの。
区長・青木が率いる目黒区行政が、何もしないのだから、区民が目黒区議会に何とかして欲しいと陳情したわけだ。
9月10日、陳情を審査したときには、30名ほどの傍聴者がいた。委員会の傍聴者としては、とても多い人数だ。それだけ無用の毒物・プルトニウムに区民の関心があるいうことである。

★ただ何もせず、安全、安全とオウム返しするだけだ!

ぼくは、陳情審査の行政側への質疑で、区長・青木に対して「この陳情がでてきた背景は、目黒区の行政が何もしないからだ。区長は、一般質問の答弁でも、安全に保管されていて、問題ない旨の答弁を繰り返しているが、今日は傍聴者も大勢いるので、改めて区長の見解を聞かせてほしい」。区長・青木は、所管官庁が安全に保管しているというのだから安全である、という無責任な答弁をオウム返し。傍聴者はみんな、あきれた表情だったのは当然だ。

伊藤総務部長は、ぼくや他の委員の質疑に対して「(撤去を求める)具体的なアクションを起こす材料がない」「防衛省も現状を是としているわけではない。未来永劫、目黒区内に保管するのであれば、区を挙げて反対する」「現状を見極める必要がある」などと答弁し、区長・青木と同様に行政として何もしない言い訳をただいっているだけの無責任さ。

では、「この陳情を採択したら、具体的なアクションを起こす材料になるのか?」と質問したら、明言せず、意見書を提出しても実効性がない趣旨の答弁をノラリクラリ。
ぼくは、ちょうど政権交代して防衛大臣も変わることだし、民主政権になれば防衛政策も当然変わるはずだ、意見書を提出するいいチャンスではないのか、などといったが反応なし。

★区長・青木が「防衛大臣に文書を送った」と大間違いの阿呆答弁!

ぼくが質疑して、30分の持ち時間近くになったとき、区長・青木のとんでもない答弁が飛び出したのだ。ぼくも傍聴者たちもビックリ仰天だった。
それはこんな答弁だった。
プルトニウム撤去に関しては、目黒区の行政は何もしていない、何もするつもりはない、と繰り返していた区長・青木だった。ところが、ぼくが「区長は、住民がプルトニウムに関して過剰反応しているとでも思っているのか?」と質疑したのをキッカケに、何もしていないわけではないとして、突然、
「浜田防衛大臣に文書を送った」と答弁したのだ。どういうことなんだ。

ぼくは即座に、「それは、どういう内容だったのか」と質問。区長・青木は「住民の不安を払拭してくれ、という内容だ」と答弁。すると、すぐ横に座っている副区長、部長らが大慌てで、青木の耳元でしゃべったり、メモを渡して大騒ぎ。区長・青木は「文書を送ったのは、国際平和協力センターに関してだ」と訂正した。バカにもほどがある。

★プルトニウム撤去の陳情を、審査しているのさえわからず!

陳情を審査しているのは、プルトニウム撤去についてだよ。国際平和協力センターとは、プルトニウムのある防衛省研究所と同じ敷地内に建設する自衛隊の海外派遣などの研修をする施設のことで、この施設についても住民の不安がある。が、プルトニウム保管とは関係はない。
ぼくは「区長は、いったいどういう了見なんだ!いまはプルトニウムに関する陳情を審査しているのさえ、わからないのか!」って、大声で机を叩いて怒鳴った。しかし、区長・青木には通じたのかどうか。

陳情者たちは、区長・青木のあまりのバカバカしさを嘲笑していたのは当然だ。自民党の二の宮区議らは「意見書を提出しても実効性がない」として、区長・青木のチョウチン持ちをして、継続を主張。陳情者の手前、不採択ともいえず、継続だと。継続、採択が同数だったが、自民の委員長の栗山区議が継続に賛成して継続に。どこまでもダメ区長・青木にヨイショしているのだから、どうしょうもないよ。(午前9:20)

*洗足学園跡地の陳情は次回に報告する。

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