隊員NO.1いぶで~す
わたしたちは、因乗寺ご住職・家山勉先生と小松市矢田野町の
「グループホームやたの」にご一緒させていただき、いまに受け継がれている
浄土真宗の教えについて勉強させていただきました。
家山先生は、今回の法要の最後に、「グループホームやたの」の入所者の方々、
スタッフや地元矢田野町の皆さんを前に、つぎのようなお話をされました。
「みなさん、覚えていらっしゃいますか?あの東日本大震災から12月4日で、
1000日が経ちました。1000日も経つと、わたしたちはとっても大事なことでも
忘れがちになってしまいます。今でも福島県の15万人の方は、自分の生まれ育った
場所に帰ることも許されないまま、厳しい避難生活をされています。そういう中で、
昨日12月9日、国は浪江町や大熊町などを高濃度放射性廃棄物を土中に埋める
候補地として発表しました。『ここはもう人が住めん所やから、もっとも危険な物を
埋めてしまえ!』という悲しみを持った人にムチを打つような考え方のように
思えてなりません。国は国の都合を優先させます。でも、人は自分の都合を
優先していくと、他人の苦しみが見えなくなってしまうのです。
人間誰だって、自分が一番かわいいのです。しかし、自分の都合を100%優先して
しまえば、人間はエゴイズムの固まりになってしまいます。ですから、99パーセントを
自分の都合に使ったとしても、最後の1パーセントだけは、誰かのために使う事って、
大切なことなんです。そして最後の1パーセントを誰のために使うかということで、
人間の生き方は決まっていくのではないでしょうか?
わたしたちは3人の亡くなられた方の人生について確認しました。今、わたしたちが
行ったことは、その1パーセントにあたります。」
社会から排除される側に寄り添い続けることが真宗の教えだと先生は
おっしゃっていました。そして福島で被害に遭われ、避難生活を余儀なくされている方の
多くが、北陸出身の真宗門徒のご子孫なのだというお話もお聞きしました。
わたしたちは、「100%自分の都合だけを優先する人間にならないよう注意しなければ
ね。」って、みんなで話をしました。
家山先生、今回いろんなお話を教えていただき、本当にありがとうございました。