実高ふれ愛隊日記

-石川県立大聖寺実業高校情報ビジネス科課題研究ブログ-

「坂網鴨」がおいしいのはなぜか?

2013年12月30日 | 日記

隊員NO.2ゆきちで~す

昨日に引き続いて、坂網猟ベテラン猟師・池田豊隆さんに教えていただいことを

もとにご報告します。

片野鴨池の「坂網猟」で獲れたカモを「坂網鴨」といいます。いまや、橋立漁港で

とれる「加能ガニ」とならんで「坂網鴨」は、加賀の二大食材とよばれています。

映画『武士の献立』で話題になっているように、加賀には昔からゆたかな食文化が

あることも坂網鴨」を今に伝える大きな要因なのかもしれません。

わたしたちの顧問の先生は「オレ~、12月3日に大聖寺のばん亭であった『酒楽の会』

っていう集まりに入れてもらって、坂網鴨の串焼きと治部煮食べたんや。

治部煮に出てきた鴨肉には片栗粉がまぶしてあって柔らかくって、わさびつけて

食べたら絶品やったわ。久しぶりに鴨肉食べたんやけど、本当にうまかった。」って

言っていました。わたしは、まだ坂網鴨を食べたことがないので、どんなにうまいのか

知らないのですが、片野鴨池坂網猟ガイドブック』(加賀市片野鴨池坂網猟保存会編)

によると、坂網鴨おいしい理由は、次の3つだそうです。

(1)餌づけをせず、穀類を主食とした完全に天然の鴨であり、肉と脂のバランスが良く、

野生のものだけが持つ独特の旨味がある。

(2)鴨は、昼間はエサを食べない。猟師のほとんどが夕方に鴨を捕獲するため、鴨の

内臓に何も残っていない。これが数日後でも内臓からの腐りがなく、くさみが発生しない

所以だ。

(3)鴨は坂網にかかったあと、ほとんどが周囲の松の枝などに引っかかる。このため

無傷で、血を流さずに捕獲される。また、すぐに首をしめられるのでバタバタして傷つく

こともない。肉に血がまわらないことから、肉の味を損なうことがないので、くさみがない。

今年の2月、池田さんは、東京で開かれた坂網猟天然鴨料理 加賀の晩餐会」という

催しで、坂網猟坂網鴨のおいしさの秘密を説明されたそうです。会場は世界的にも

有名なシェフで、加賀市三谷地区でとれた食材を使われていることでも知られる成澤由浩

さんがやっておいでる東京南青山のフレンチレストラン「レ・クレアシヨン・ド・ナリサワ」

でした。この会では、坂網猟には歴史的文化的なストーリー性がある。坂網鴨の味覚は

素晴らしい。」と賞賛を浴びたそうです。この会には女性の著名人も多数招かれていて、

NHK元アナウンサーの山根基世さんは、池田さんが「坂網猟は"五感"をつかって行う

です」と説明されたところ、「東京では"五感"という言葉はもはや死語になっています

坂網猟って素晴らしいですね」という感想を述べられたそうです。また富山県出身の

『女性の品格』の著者として有名な坂東眞理子さんや笛吹雅子さん(日本テレビアナウンサー

で、親が福井県出身)は、池田さんの話される言葉に「北陸を感じます!」って言われて、

坂網のおいしさに舌鼓を打たれていたそうです。

かつては大聖寺の魚屋さんで当たり前に売られていたという「坂網鴨」も、今では

年間200羽くらいしか獲れない幻の食材になっています。

加賀ブランドとして坂網鴨」のおいしさを多くの人びとに広めていきたいものですね!!

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