悠遊自適

団塊世代でいち早く世捨て人に・・・!
ゆったり遊び、何事にも心煩うことなく過ごす術の開発と
記録を綴る。

源氏物語を歩く・・・宇治十帖

2006年08月30日 18時46分29秒 | 京都散策
爽やかな曇り空(んっ!)、久しぶりに宇治を散策しようと思い立った。
宇治って、皆さんは修学旅行(小、中、高)辺りで来たっきりの方が多いと思います。
最近は、”平等院”って言っても”それがどやさっ!”ってなもんで、学校の旅行にも
コースに入ってないんやろなぁー・・・で、ご隠居ツアーで楽しんで! ねっ ねっ・・・

お出掛けの頃はあまり暑くもなく、”こりゃーいいわ”と地下鉄東西線の端っこ駅の
六地蔵へ向かう。

4駅目で10分程度、京阪電車宇治線に乗り換え、終点宇治駅に着いたのが10時過ぎ。
駅を出るとすぐに、ど~んと宇治橋が見える。
宇治川の流れの勢いは、何時来ても滔々と流れ気持ちが良い。多分?平安の昔も
こんなんやったんやろなぁー・・・こんな川に・・・あとで!

この橋は、1300年以上も昔(646年)にはもう架けられていたとも伝わる
我が国最古の橋と謂われているとのことで、永い歴史の中でいろいろ架け直されて
現在の橋は、長さ155.4m、幅25m、平成8年に架けられたものとか・・・

橋の中ほどに張り出している三の間と呼ばれる場所は、あの豊臣秀吉が茶の湯用に
川水を汲むためにつけたものとかで、今も毎年10月に行われる宇治茶祭りの水が
ここで汲まれるそうです。(解説版による) へぇー

橋の袂にある”通園”という茶店、今のご主人が23代目とか・・・ふるぅー
歴史上有名人とされる方々が立ち寄ったとっ!で、ご隠居横目で見ながら橋を渡る。
でも・・・あとで・・・

(どしっと、宇治橋!)                       (三の間から上流を・・・)


橋を渡ってすぐにあの10円玉の図柄”平等院”への参道があり、茶所宇治らしく
お茶屋さんが軒を並べて、客を待っている。
その参道を200メートル程度進み、突き当たりに平等院がある。

平日でもボチボチ参拝者があり、ご隠居も久しぶりに中に入った(600円!)
でも、これは庭と資料館への入場料で、肝心の鳳凰堂(阿弥陀仏安置場所)に入るには
別途300円!  昔(数年前)は確か鳳凰堂も込みの値段だったがなぁー・・・
門を入ってすぐ左に”扇の芝”といわれる場所がある。
これは、1180年、源頼政が高倉宮以仁王を奉じて平家打倒を画策し宇治川の合戦で
平知盛に破れ自刃した場所とか・・・(解説による) ふ~ん!

(お茶屋さんが並ぶ、平等院参道)               (扇の芝) 


更に庭に進んで行くと大きな藤棚があり、時季には見事な花見が出来ます。
それを過ぎると、おぉ~!横からではあるが、あの平等院が目の前にドンと見える。
この建物と庭の広さがマッチせず、おまけに木々が邪魔で馬鹿チョンカメラでは
全容が写しこめない・・・ で、若干欠けたものですがUPで!

(大きな藤棚・・・)                          (横からの平等院と前池)


この後、資料館を見てから平等院を後にして、今日の宇治散策メインテーマである源氏物語の
世界に向かう・・・宇治川の中洲”塔の島”に渡り、更に向かい側に橋を伝って渡る。
塔の島への橋下には、夜の出番を待つ鵜飼船が係留されていた。

鵜飼は名古屋勤務時代、長良川鵜飼は見ましたが、ここ京都では嵐山保津川も宇治も見たことがありません。
でも、鵜飼よりは鮎料理の方がご隠居大好きです!特にアユ雑炊なんか、若かったけど8杯も食ったどっ!

(宇治川中洲の塔の島に渡る橋と十三重の塔)          (係留中の鵜飼船)


さて、川の反対側に着いた所の橋下に源氏物語モニュメントがある。
そしてそこから宇治神社、世界遺産 宇治上神社へと足を延ばし、源氏物語ゆかりのさわらびの道を
辿っていく。

(源氏物語モニュメント)                      (早蕨の古蹟の碑)


世界遺産 宇治上神社は興味ない人にとっては、”なぁ~んだぁーこんなもんっ”て、つまんないやろねぇー! 
でも、凄いんですよ!この建てもん!
なんせ、この本殿、平安後期のもので神社本殿では日本最古の物ってさっ!
また、拝殿も鎌倉時代初期のもので最古の物だそうです。(解説版)
そういやぁー屋根の苔のつき具合が半端じゃーねーぞ!関係ねぇーか・・・

(宇治上神社鳥居から拝殿、本殿を望む)            (国宝 世界遺産 宇治上神社本殿)


世界遺産第2弾を堪能して、”さわらびの道”を通って源氏ミュージアムへと進む。
ここは前にも来ましたが、久しぶりに館で上映している宇治十帖20分物が丁度始まる時に入館した。
”浮舟”の物語・・・今で言うと三角関係かな? 昔も今と変わらぬ急流であったろう
宇治川に身を投げた”浮舟”・・・そして助かり身を隠す生活。

本当に紫式部の時代の感性から今もちっとも変わらない恋愛物語!凄いですねぇー
環境は凄い差があるけど、男と女の心情は平安時代も平成の時代も変わってないんやなぁー

で、ミュージアムでは瀬戸内寂聴さんのコーナーが開設されており、彼女が源氏物語を
現代語訳して、若い子達に世界に誇る文学”源氏物語”を是非読んで欲しいとの熱意が
伝わった

ご隠居、源氏物語はある女性のお嬢さんに誘発され、その女性と少しかじっただけですが
日本人として内容を理解しておきたいと思ってます。 

(平日でもあり散策する人も少ないさわらびの道)          (源氏ミュージアムへの入り口)


3度目になりますか?・・・端折りました! でも、初めての方はゆっくりしてね!
ですから中の様子は省きます・・・・

(光源氏六条院模型・・・春夏秋冬の屋敷とそれに住まわす女!男の夢!) (瀬戸内寂聴さんの現代語訳原稿=4000枚)


今日は源氏物語もかくやと言うぐらい大作になって、写真もいっぱい使って申し訳ありませんが、
やはり落ちこぼれも出ましたので、ここで使わせてぇー・・・

さわらびの道の途中にある、与謝野晶子の歌碑です。
歌は現代文と当時の文体での歌碑が併せて表示されていますので、気にしないで訪ねて下さい。

(与謝野晶子の歌碑・・・源氏物語に関する)            (帰りの京阪宇治駅で見た、故郷牛窓の文言・・・どうだ!)


ほんまに疲れた散策でしたが、帰り道で昼食をと茶ソバののぼりがあった店に入る。
えっ! 宇治橋の袂にある茶店の支店、親戚店、そうなんです!同じ看板を掲げた
お店に入ってまった!(名古屋弁)。

京阪宇治駅に帰ってホームの椅子に座ろうと目もうつろに広告版を見たら、
ぬぁんと!ご隠居とカミさんの故郷、”牛窓”の文字がぁ~・・!
”日本のエーゲ海 牛窓!”と、う~む! 辛いもんもあるなぁー・・・           

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4 コメント

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Unknown (しゅん吉)
2006-08-31 02:44:17
大作、お疲れ様。
返信する
ありがとうございます (しゅん吉さんへ)
2006-08-31 17:37:20
ホント!

書いて、校正して・・・結構かかりました。



返信する
お見事でした! (二条城の怪人)
2006-09-01 02:32:38
御苦労様でした。ご隠居のリュックの上で同行しているような、すばらしいリポートでした。



宇治は雰囲気のある好い処ですよねー。25年前ほど前、宇治茶製造元の奥様(今、茶道の先生)と同じ茶道家元の教授の教室で、茶懐石の勉強をしていた頃、教授より詳しくお茶の話をされて、究極のお茶を学び感心しました。(作法は上達しませんが・・・。理屈より実際ですもんね。教授も本当は博学なのですよ・・・)



歴史への散策・・・ええなあ、ご隠居。



先人の思い・生活・社会・習慣・智恵・文化・芸術・学問等々...。歴史をたどれば辿るほど、現代の混迷社会に、大いに生かしたい事があるのに気付かされます。(小生、自分の失敗は生かせませーんッ、ザ、残念!!)



奥さんが、「毎日毎日カワセミ見てるよって、コメントに書いとってね」と言うので、一回、自分からコメントしたらどーや言うたら「怪人の愛人でコメントしょうかな」やて。そうゆうたら最近夫婦してへんもんなあ・・・。



見ましたよー、ぽすたあ。日本のエーゲ海”牛窓”。溺れかけた海。ご隠居のふるさと。懐かしい故郷、おーーい、ぉ--ぃ、ぉーーい、クーッ、ツ、たまには泣きなはれ!本当に好い所なんでしょうね。







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奥さ~ん! (二条城の怪人さんへ)
2006-09-01 22:06:48
待ってますよ!コメント・・・



じっくり書ければいいんですが、BLOGも

あんまり長文やと読まれる方がシンドイでしょう?



で、端折りながら主旨を書いていくテクニックも

結構シンドイです・・・



故郷へはなかなか帰れませんが、良いもんですねぇー・・・

胸、キュンとなります・・・
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