ヒストリカルロマンスアワー

Historical Romance Hour

Bluestocking Bride

2006年04月24日 | T-U-V
Bluestocking Bride By Elizabeth Thornton (1987, 2003)

Story:   
Dialogue:
Hero:    
Heroine:  
Sensuality: 6/10

まだロマンスノベルに濃厚なラブシーンが定着していなかった頃に書かれた作品です。最近のソーントンの作品はサスペンスは欠かせないので、こんな純愛も書いていたんだとちょっとびっくりしました。文体もかなりおとなしめです。

お話は、題名と裏表紙のあらすじとはあまり関係のない方向へ展開します。

ラザトン侯爵は30歳の誕生日をちょうど迎え、5年前に母と約束したように独身の生活にとうとう終止符を打つのかと渋々の思いでしたが、キャサリンと出会いそんな気持ちは吹き飛んでしまいます。かよわくておとなしい淑女のモデルのような女の子たちとは違い、キャサリンは快活で頭も良く、彼の得意なギリシャ古典に夢中です。そんな彼女に惹かれるのに時間はかかりませんでした。

キャサリンは、男性というのは彼女の知性をブルーストッキングの一言で一蹴してしまうだけなので、最初はラザトンのこともそうだと思っていました。ですが、彼女の好きなギリシャ古典に詳しいばかりでなく、ハンサムで甘い言葉で誘惑してくるラザトンを避けられなくなってきます。

最近のロマンスノベルお約束の濃厚なラブシーンはありませんが、書斎でラザトンがキャサリンを誘惑するシーンはナカナカです。

二人が結婚してからは、ちょっとした誤解から二人はすれ違い、どんどん溝が深まっていきます。お互いに愛人はいないのにいると信じ込んでしまうというありふれた筋書きですが、主人公二人の気持ちがよく分かるし、次はどうなるのかとページをめくらずにはいられない展開になっています。
           
このお話の後にもう一つ「Sheer Sorcery」という短編小説がついています。
ロジャーを兄のように慕い家族として受け入れてほしい(と思い込んでいる)ジェシカと、ジェシカに対し兄妹関係以上の気持ちをずっと抱いてきたロジャーのお話です。
これもハート4つです。


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