ヒストリカルロマンスアワー

Historical Romance Hour

The Husband Trap

2006年08月22日 | W-X-Y-Z
Tracy Anne Warren (2006) The Husband Trap
Ballantine Books

Story:   
Dialogue:
Hero:     
Heroine: 
Sensuality:

オススメです。2作目の
The Wife Trapより良かったです。

双子の姉妹Jeannetteと入れ替わり、Lady Violet BrandfordはAdrian Winter、Raeburn公爵と結婚するシーンから始まります。

わがままなJeannetteは公爵と結婚したくなくて結婚式当日、土壇場で冗談半分で入れ替われたらな、と思ったが最後。JeannetteはVioletを説得してしまいます。
頭が良いブルーストッキングのViolet、普通だったらこんなことしないはず。でもじつは社交界デビューしたころから密かに公爵に片思いをしていたVioletは、秘密がばれて村八分にされるまで、ほんのひと時だけでもAdrianの側にいれるならという切ない思いも手伝ってこの愚かな入れ替わり劇に同意してしまいます。

わがままで身勝手だとばっかり思っていた花嫁が、いざ結婚生活を始めてみると意外な面を見せ始め、思っていたよりもいい花嫁をもらったのかもと思い始めるAdrian。ただ、その以外な面に触れる度に"Jeannette"の魅力に気付き、惹かれていきます。

     
欠点を言うと、お話はオリジナリティーに欠けるし、くどいのを承知で言わせてもらえば、Wallpaper Historicalです。
それに、ヒロインが最初からヒーローのことを好きなのですが、ヒロインが恋に落ちた課程の描写は全くありません。その分おもしろみが減っているかな。
でもでも、全体的なロマンスの流れは良かったです。
Adrianは優しくよく気がきく紳士。別にこれといってもったいぶったような「危険な男」とか「秘密・影のある男」とかではなく、すっきりしていて私は好きです。もちろん、入れ替わりがばれた時はメチャメチャ怒りますが、仕返ししたりしてドツボにはまったりしない、さわやか系です。聡明なVioletとお似合い

最後のシーンは中途半端に感じる方もいるかもしれません。2冊目を読めば不服は拭い去れるかもしれませんが、やっぱり一話一話、"Happily Ever After"をマッタリ堪能できるような終わり方にするのがロマンスノベルの基本かと。



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