ヒストリカルロマンスアワー

Historical Romance Hour

The Accidental Mistress

2007年12月18日 | W-X-Y-Z
Tracy Anne Warren. 2007. The Accidental Mistress. Ballantine Books.

Mistressトリロジーの2作目。

Book1: "My Fair Mistress"

Story:        
Dialogue:   
Hero:         
Heroine:     
Sensuality:  


Lily Bainbridgeの金銭欲の深い義父は、彼女を地元のこれまた金銭欲が深くヘンタイ郷士と結婚させようとします。Lilyはそんな結婚と義父から逃れるため、ある嵐の夜、自殺を装いロンドンへ逃亡します。
義父は知らないけど、Lilyの祖父が残した財産を相続してロンドンで生活するためです。
男の子の格好をして旅をする途中、ある宿屋でVessey侯爵と出会います。

Ethan Andarton(Vessey)は、ちょうど、独身生活に終止符を打つために、昔からAndarton家と係わり合いが深い伯爵家の娘と「結婚を考えている」と口約束をして、ロンドンへ帰る途中でした。
宿屋で飲んでいると、ふと、ある少年に目が留まりますが、数秒で女性だと見破ります。
男の子に扮したLilyが酔っ払いの大男にからまれているところを助けてあげた後、Vesseyは彼女の変装に気づかないフリをしながら、夕食をおごってあげます。

結局、変装を見破られたあともLilyはVesseyには全て話さず、ロンドンで別れます。

ほんの短期間ちょっとおしゃべりをしただけだけど、Lilyのように一緒にいて楽しい女性とは会ったことがないなと実感するVessey。ロンドンに着いたらもうこれっきり会えなくなるなんて嫌だと、なんとかして本名を聞き出そうとしたり、身元を知るヒントを得ようとしますが、Lilyは絶対に教えてくれません。
別れ間際、もうこれで二度と会えないなら二人の出会いを絶対に忘れられないものにしてやるんだと、Vesseyは情熱的にLilyにキスし、Lilyはロンドンの霧の中に…。

Lilyと別れた翌日、召使がつきとめた彼女の滞在先のホテルを朝一番にVesseyは訪れますが、彼女はもう去った後でした。
これで彼女に関する手がかりは何もなくなってしまいます。


そして数週間後、二人の驚いたことに、友人のパーティーで再会。
Lilyは祖父の財産を相続し、お金持ちの未亡人Mrs.Smytheとなっていました。もちろん、Vesseyのことは忘れたくても忘れられずにいたので、びっくり。
そしてVesseyは今度こそ絶対に彼女をどこへもやらないと硬く決心します。


                    

T.A.Warrenは読んでいて楽しいです。
今回の作品では、特に二人が出会ってロンドンで別れるまでのやりとりの部分。
それから身分が違う二人が再会するまでがもどかしく感じたけど、「どこでどうやって?」と次の展開が気になるからだったのかも。

口約束だけ(とVesseyは気楽に構えていた)の婚約者の存在が、常にVesseyと読者の頭の隅でチクチクと気になりますが、やはり最後の最後でこのVesseyのいい加減さでみんな痛い目に…。

全体的に予測可能なストーリーで目新しさに欠けます。そのせいか、お話の進み方も遅いですが、でも、十分楽しめます。
私は本が置けずにほとんど一気に読んでしまいました。

次はトリロジー最後の"My Favorite Mistress"で、1月出版予定だったと思います。
一生独身を誓ったTony Black(Wyvern公爵)と、陽気なGabriella St.Georgeとのロマンス。


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