ヒストリカルロマンスアワー

Historical Romance Hour

His Wicked Kiss

2006年08月31日 | F-G

Gaelen Foley.(1996) His Wicked Kiss.
Ballantine Books.

The Knight Miscellanyシリーズの最終回です。あまりにファンからの「終わらせないで欲しい」という要望が多いため、Foleyはあとがきの中でスピンオフを出す約束をしています。

Story:    
Dialogue: 
Hero:     
Heroine:  
Sensuality:

1818年
病気で妻を亡くし世捨て人になってしまったDr.Victor Farradyとその娘でありこのお話のヒロインEdenと、助手のConnerの3人は、Dr.Farradyのリサーチのためベネズエラのジャングルで生活をしていました。
12年間ジャングルで過ごしたEdenですが、本当はロンドンに帰りたくて帰りたくて仕方ありません。いとこが送ってきてくれるLa Belle Assembleを眺めてはイギリスを思うばかりの生活にある日突然、Lord Jack Knightが現れます。

南アメリカ周辺の航路を牛耳かねない程の大手船会社の経営者であり、カリスマ性を持ち備えたちょっとワル(死語?)な船乗りでもあるJack。実は極秘任務も背負っていました。

彼の生い立ちはロンドンではいわゆる「公の秘密」。どんなに表向きはハンサムでカリスマ性があってRogueで船員達から慕われていても、幼少時代のつらい経験のせいでJackの心は堅く閉ざされています。

Jackがロンドンへ向かうと聞いたEdenは自分も連れて行って欲しいと頼みますが、Jackは極秘任務のため拒否。
ジャングル育ちのEden、サバイバルには自身アリ。ということで、ここでイギリスに帰るチャンスを逃すまいかとこっそりとJackの船に忍び込みます。

出航してから2週間後、Jackは必死にたのむEdenを港に置き去りにしてきた罪悪感に苛まれていましたが、船内でEdenを見つけびっくりするやら、怒るやら。でも彼女とまた会えてうれしかったりも・・・。
        
それにしても密航した罰だと言ってJackがEdenにしたことはちょっと許せませんでした。

    

前半は、二人のロマンスはすぐに燃え上がるし、会話や心理描写がいいので、Jackが徐々にEdenの純粋さにとろけていく様子が見ものでした。
でも前半の勢いの良さに反して、後半ロンドンへ渡ってからは勢いがなくなります。前半で見た二人の魅力的な面や二人の関係のロマンチックな様子が希薄になってしまっています。

Edenの美しくて魅力的で純粋な面と、一人で簡単に大蛇を退治できて肉食動物が接近しているかどうかを察知できて、ターザンのように木のツルにぶらさがったり、なたを正確に使いこなせる面とのギャップに、すんごいことやっておいて「ホヨヨ」と純真なアラレちゃんを思い浮かべずにはいられませんでした。Edenのサバイバルスキルはクロコダイルハンターも真っ青だし。
だから、コテコテリージェンシーファンの私は、最初に読み始めた時にすぐに他の本に移ってしまい、今回他の本が届くのを待っている間にやっと読み終わりました。
あと、オーストラリア人助手のConnerですが、アメリカ人からみたオーストラリア人男性のステレオタイプが少し出ていておもしろかったです。ジャングル(アウトバック)、サバイバルスキル、野性的、無口・・・。
ふと、うちのGを見ると「この短パンもう一回はけるかな」って匂いかぎテストやってました。洗濯機があるんだからSniff Testは禁止って何度も言ってあるんだけどね。
ちなみに、Connerのほうはちょっと頭がおかしくなっちゃいます。

船乗りのお話は好きですが、このお話はリージェンシーとはあまり関係がなかったし、後半でスローダウンしてしまったのでハートマークは4つにとどきませんでした。



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