映画1ヵ月フリーパスポートもらうぞ~

映画でシミュレーションしておけば何処かで役立つはず

レッド・バロン

2011年05月25日 21時23分47秒 | 映画 ら行
評価:★★★★【4点】


素晴らしい空中戦!複葉機のドッグファイトにアドレナリン全開だ!
欲を言えば、もっと空中バトルシーンを見せてもらいたかった。

第一次世界大戦で活躍した複葉戦闘機の空中バトル映画は
ワタクシ、ほとんど鑑賞経験がないこともあって
予告編を観たときから、本作の公開を心待ちにしていました。
愛知でも上映してくれるし、しかも自宅から近めのシネコンなので行くしかない。
ということで日曜日の午後7時40分の回を観るために
ワーナー・マイカル大高まで行って来ました。



第一次世界大戦中、敵機を次々と撃ち落とし、連合国軍から
“レッド・バロン(赤い男爵)”と呼ばれて恐れられた
若きドイツ人パイロット、マンフレート・フォン・リヒトホーフェンの
伝説的活躍を描く航空機アクション大作。
戦争が泥沼化していく中にあっても、
伝統的な騎士道精神を貫いたリヒトホーフェンの誇り高き闘いを、
仲間たちとの友情や切ない恋模様を織り交ぜつつ、
複葉機による迫力の空中バトル満載で描き出す。

1916年、第一次世界大戦下のフランス北部。
連合国軍が執り行う葬儀の会場に、突如現われたドイツ軍飛行隊。
それは、隊を率いる若きパイロット、リヒトホーフェン男爵が、
自分と勇敢に闘い命を落としたパイロットへの敬意と哀悼を示して
行ったデモンストレーションだった。
その帰路、連合国軍の飛行隊と一戦を交え、一機を撃墜した彼は、
自ら墜落現場に駆けつけ、負傷したカナダ人パイロットを救出するのだった。
次々と武勲をあげるリヒトホーフェンは、次第に英雄と崇められる一方、
軍のプロパガンダにも利用されていく。
そんな中、カナダ人パイロットを救出したときに出会った
従軍看護師ケイトに心惹かれていくリヒトホーフェンだったが…。
<allcinema>



実在したドイツの若きヒーローを史実に基づき正確に描かれているらしい。
ドイツ空軍エース・パイロットが成し遂げた、前人未到の敵機80機を撃墜という
とんでもない記録が今も伝説として語り継がれているそうです。

己の愛機を真っ赤にペイントし、敵機に対する威圧感は半端ではなかった。
当初、この色を巡って仲間からは「目立ちすぎて敵への不意討ちができない!」
などというチームの声にも、まったく聞く耳を持たない。その自信が凄いわ。

敵側の連合国軍からは“レッドバロン”として恐れられる存在となっていった。
でも、これは単なるバトル好きの目立ちたがり屋DQNボーイではなく
そこには、しっかりとした騎士道精神が根底にあり、敵でありながらも
相手のエースパイロットには、同じ空の戦士として敬意を払っている。
彼にとって戦争とは、あくまでもルールを持った空のスポーツであったのだ。

そう、敵機を撃っても、操縦士は撃たない。
墜落していくものにとどめは刺さないという彼ならではの決め事があった。
この頃は、自分が戦争プロパガンダに利用されている事など気付くはずもなかった。

しかし、やがて出会う従軍看護師ケイトの案内で連れてこられた野戦病院で
地獄の惨状を目の当たりにし、空のバトルゲームしか知らない彼は
初めて戦争の悲惨さを思い知り、その場に茫然と立ち尽くすしかなかった。

この辺りから戦争の無慈悲を痛感させられたリヒトホーフェンは
自分の置かれている立場に疑問を抱くようになっていき
上部との意見の食い違いから次第に自身の戦争スタイルまで変わっていってしまう。。。


ドイツ製の複葉機アルバトロス D.IIから三葉機フォッカーDr.Iまで
伝説のヒーロー、リヒトホーフェンの乗る真っ赤な愛機が空のフェラーリに見える^^
敵機のすき間をかいくぐり華麗に舞う姿は“蝶のように舞い、蜂のように刺す”
あのモハメッド・アリの戦術スタイルそのものではなかったでしょうか。

その当時の複葉機の勇士にノスタルジックな心地良さが支配しまくりでした。

空中ドッグファイトは、ドイツ映画にもかかわらず(おっと、失礼)
映画の都・ハリウッド映画にもなんら遜色ない出来じゃないですか!
このデジタル映像のクオリティは本当に素晴らしかった。

ただ、本作は史実に対しメインとなって描かれていたものは
リヒトホーフェン自身の人間ドラマがメインであったがために
期待していた数々の空中バトルシーンが全体の2割程度しかなかったのが残念。

この映画の唯一の敗因は“撃墜80機”という作品最大の見せ場であるはずのものが
バトルシーンの縮小に伴い、映像としてまったく伝わってこないのが痛い!
シーンが変わるたびに、いつのまにか撃墜数が増えてしまってることに
おいおい!そこが見たいのに頼むわ~!とココロで何度も叫んでました(笑)

これも、ドッグファイトのシーンが良かっただけにね~!ほんと惜しい。

映画『レッド・バロン』予告編


おまけ)
・いつも思っていたことが、本作で解決できた。
 フロントプロペラ機でコクピット機銃から発車された弾丸がなぜプロペラに当らないのか。
 当初は当たってしまうこともあったそうで、プロペラの一部を補強してたとか。
 また、その後の改善でプロペラ同調装置というものをドイツ軍が開発したそうです。

・本作と同名映画の『レッド・バロン』(1971)ロジャー・コーマン監督があり
 そちらの方は、戦闘シーンが作品全体の約半分も占めているとか。うう観たい!
 けど、40年前の作品なので映像的にどうなんでしょうか。
 
・従軍看護師ケイト役の女優さんって『300』のヒロインだったのね。

・冒頭の連合国軍の葬儀の最中に空からドイツ軍戦闘機4機がみるみる迫って来たところは
 迫力ありましたね。直後の意外な展開に「そっちかよ!」^^

・ドイツの若手スターだか知らないが、リヒトホーフェン役の俳優を始め、その友人らも
 冒頭から15分間は誰が誰なのかさっぱり判らなかった(爆)
 顔を覚える作業に最初手間取りましたね^^;
 
・もしも、この映画がもう一度ハリウッドで作られるなら、リヒトホーフェンの
 ライバルにもう少し焦点を当てて看護師の取り合いに発展させる脚本にすればいい。
 マイケル・ベイ監督どうでしょうか。看護師にはケイト・ベッキンセールで(おい)

--------------------------------------------------
監督:ニコライ・ミュラーション
脚本:ニコライ・ミュラーション
撮影:クラウス・メルケル
音楽:ディルク・ライヒャルト/シュテファン・ハンゼン/


出演:マティアス・シュヴァイクホファー/ティル・シュヴァイガー/
    レナ・ヘディ/ジョセフ・ファインズ/ 



『レッド・バロン』

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« キラー・インサイド・ミー | トップ | アジャストメント »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
☆良さげですね!☆ (TiM3)
2011-05-28 23:36:55
ティル・シュヴァイガー、ジョセフ・ファインズの
キャスティングに、
妙に期待値が高まってしまいますわ。

ミニシアターでこそ、観たいなァ。
返信する
ドイツ映画・・・ (ituka)
2011-05-29 08:28:33
TiM3さん、お早うございます。

たぶん、ティル、ジョセフ両氏が出てなかったら集客力はなかった気もします^^;
これ、最初に予告編の気球爆破を観た時点で『エンジェル・ウォーズ』を思い出しました。

ドイツ映画なのに、なんで英語なんだ?ってことは無視しましょう^^;

返信する

コメントを投稿

映画 ら行」カテゴリの最新記事