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レポゼッション・メン

2010年07月04日 19時47分36秒 | 映画 ら行
評価:★★★★【4点】


開腹シーンのグロさは、観てる方が痛みで失神しそうな凄さ!(R15+)


ジュード・ロウ映画では『ガタカ』に次ぐ面白さと思う!
これだけ出ずっぱりな演出をされれば、ファンのみなさんは
さぞ、楽しむことが出来たのではないでしょうか。

今回のこの映画って1987年公開の『レポマン』とそっくり。
あちらは自暴自棄になっていたパンク系の若者が
ひょんなことから回収屋の職業をするというサスペンス・コメディ。
ほとんど記憶に残ってませんが、妙に原色系で
当時、旋風を巻き起こしていたオーストラリア映画風な
キラキラしてた印象だけが残っています。

どうなんでしょう!それのリメイク作品なんでしょうか。
この辺りが気になってしまうんですが^^;



人工臓器の進歩で延命が可能となった近未来。
しかし、人工臓器は高額なため、人々は製造元のユニオン社が用意する
高利のローンを組まなければならなかった。

そしてひとたび滞納すれば、
ユニオン社が送り込む回収人“レポメン”によって、
否応なしに人工臓器を回収される非情な現実が待っていた。

レミーとその相棒ジェイクは、そんなユニオン社の中でも指折りのレポメン。
しかしレミーは、この仕事に批判的な妻の希望を聞き入れ、足を洗うことに。

ところが最後の仕事に向かった彼は、回収の最中にアクシデントに見舞われ
気絶してしまう。
そして、ベッドの上で意識を取り戻した彼の身体には、
ユニオン社の高額な人工心臓が埋め込まれてしまっていた。
やがて返済も滞り、ついにはレポメンから追われる身となるレミーだったが…。
<allcinema>



なかなか面白かったです!
これは現代医学に一石を投じる映画となるのではないか!とか^^
今の臓器移植には、かならずドナーがいなければ成立しませんし
それにより、患者の方はただひたすら待つことしかできないのです。
ところが、本作ではそんな患者のために開発された夢の商品が!
“人工臓器”これさえあれば、ドナーを待つこともなく
だれにも気兼ねなく、以降の人生を謳歌できるという優れもの。

製造元のユニオン社のCMが、数年後には実際にテレビで流れるのではないかと
そんな妙な現実感が冒頭の映像から伺えてしまいます。

また、その人工臓器の値段が破格すぎて、ローンでなければ支払えない。
しかもそのローンの年率がどこぞのヤミ金なみなんだもの^^;
それでも、甘い勧誘に乗ってしまい、客は“回収”のことは
いっさい知らされずにローンを組んでしまうんです。

レミー(ジュード・ロウ)の回収屋ってアウトローでなく意外と家庭的なお父さん。
不安視された傭兵のような“人殺し”にマヒしてる人間でないところが好印象でした。
レミーの妻はレポマンとして働く夫へ、何度も職変えを迫りますが
レミーは相棒のジェイクと上司のフランクに切り出せない。
この優柔不断なレミーが、SFアクション映画には嘗てないキャラ像になっている。
意外と人間ドラマがしっかりしていることと、臓器回収シーンが
理に適って(ワタシ的に)いるのですべてのシーンに説得力があると感じた。

回収屋としての最後の仕事となるはずだったレミーは、そこでミスをする。
それがもとで自分にも人工心臓が埋め込まれてしまうところから
ストーリーはどんどん加速していきます。
ここから街で拾った女性ベスといっしょに追ってくるユニオン社からの
逃避行が始まって行きます。
この逃避ロード・ムービーが緊張感に包まれていてまさにサスペンス。

ということで、緊張感アリの痛さアリので終始ハラハラしっぱなし(笑)
若干の粗はあっても、概ね脚本がよく出来ているので満足できました。


予告編で煽っているラスト10分の衝撃!これはまさに衝撃でしたね。
これ以上はネタバレになるので、この辺で・・・。


追記)
・ピンクのドアから出てきたユニオン社の社員らの行動が未だに理解できない。

・すべての臓器が単体で数千万円ですが、これってオペ込みでしょうか。

・回収屋が携帯する臓器取り出し用ガジェットが、どことなく諜報アイテムに見える。

・ユニオン社の幹部を演じたリーヴ・シュレイバーが、いつ四足でレミーらに
 飛びかかって行くのかと気になってしかたなかった。
 それにしてもキャラのイメージっていつまでも続くものですね(笑)

・レミーの妻を演じたカリス・ファン・ハウテンって『ワルキューレ』で
 トムの妻を演じてた方なんですね。どうりで上手いわけだ。

・ユニオン社の回収人から逃避するレミーらが滞納者の潜伏するスラム街で
 匿われるくだりは『第9地区』のエビとヴィカスくんと同じパターン。
 また、幾多の映画で取り上げられている「ホロコースト」にも通じるものが
 本作の構図に見受けられた。

・生身の人間で麻酔もせず、あれだけのことに耐えられるものなのか?
 『ソウ』にも負けず劣らずのグロは、近年ではピカイチだと思う。

・9歳の外科医少女は未来のブラック・ジャックか(爆)
 いずれ彼女がジョン・コナー的な役回りになって行くのかが興味津々。
---------------------------------------------------------------------
監督:ミゲル・サポチニク
脚本:エリック・ガルシア/ギャレット・ラーナー
撮影:エンリケ・シャディアック
音楽:マルコ・ベルトラミ


出演:ジュード・ロウ/フォレスト・ウィッテカー/リーヴ・シュレイバー/
    アリシー・ブラガ/カリス・ファン・ハウテン/


『レポゼッション・メン』

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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんばんは! (アイマック)
2010-07-04 23:30:05
開腹シーンはイタタ!な映像でしたね。
『レポマン』という映画があったのですね。
将来は何でもありな世界になってしまうんでしょうか。
うすら寒くも皮肉がきいてました。
9歳の外科医少女はびっくりです。
話のネタになりそうな題材ですね。笑
返信する
☆『ガタカ』は言うに及ばず!☆ (TiM3)
2010-07-05 00:45:54
『イグジステンス』『スターリングラード』むろん『リプリー』
・・とジュード・ロゥ作品に外れなし!!

ぐらいの暴れっぷりだったんですが・・(遠い眼)

近年は『ホームズ』『パルナサス』と「何やってんだいっ!」
的なダメダメさを感じておました。

そうですか、良いですか・・(=^_^=)
返信する
胸から抜いた2本のチューブで・・ (ituka)
2010-07-05 20:58:52
アイマックさん こんばんは。

愛知で2館しか上映されてないのでニアミス起してるかもしれませんね^^
チューブを引っこ抜いた後のジュードの虚ろな目は上手かったな~
あれって下手すれば薬漬けっぽい演技とも取れますしね(笑)

ワタシとしては、人工臓器は賛成派です。
そういう意味から、本作は割合に好きな世界観でしたよd(’-’*) グッ!

>9歳の外科医少女はびっくりです。

そっちかよ!てな感じでしたよね(爆)
返信する
外れなし!ほんとに~? (ituka)
2010-07-05 21:11:51
TiM3さん こんばんは。

ワタクシ、『ガタカ』以外はどうにも~な感じでしたよ。

>『イグジステンス』『スターリングラード』むろん『リプリー』

『リプリー』以外は観てません^^;
それと『ホームズ』も『バルナサス』さえスルーしましたし^^;

本作も実は、ジュードが主演と知った時点で「ヤバい」予感がしてたんで
かなりハードルを下げてしまっていたのかもしれません(笑)

ジュードのアクションって初めて見ましたよ。
『ガタカ』では車いすだったし^^;
できれば、もう少し腕を太くして今後のアクション映画に備えた方がいいのかな^^;


返信する
はい!! (オリーブリー)
2010-07-06 13:45:09
楽しんじゃった~ジュード♪
開腹シーンの“ぬちょ、、、”とした音もきつかったですが、目にハートが浮かんでました(笑)
こんなに素敵なジュードの妻はアレで、好きになった女はコレかい?!ぐらい女優に華がなかったですね。

itukaさん!
「スターリングラード」観てください。
到底ロシア人には見えませんが(爆)めちゃ素敵です。
あの目の美しさと言ったらもう♪
エド・ハリスも相変わらずの怖さだし、レイチェル・ワイズ綺麗なお尻も拝めますから(爆)
返信する
顔も綺麗なら禿げっぷりも綺麗ね (ituka)
2010-07-06 22:16:53
オリーブリーさん こんばんは。

目にハートマークでしたか^^
ジュードは男のワタシから見ても綺麗な俳優さんだと思います。
そうそう!なんで、妻や彼女があんなに地味なのばっかりなんだよ~!って感じですよね(笑)

『スターリングラード』はTiM3さんも言ってますがお薦めなんですね。
レイチェル・ワイズの生ヒップに興味津々です(爆)
レンタルビデオでチェックしようかな。
まずはYoutubeで動画チェックしてみますね^^
返信する
イマイチ (笛吹働爺)
2010-07-09 22:27:01
見る気がしないですね。

ところで、きいちゃんに初スキャンダル、フライデーされちゃいましたねぇ。おじさんとしては若いんだから別にいいじゃん、と思うのだが・・・。これが綾瀬はるかだったら大ショックだったりして。
返信する
それは残念^^; (ituka)
2010-07-09 23:13:07
笛吹働爺さん こんばんは。

ジュード見たさか、この世界感見たさかのどちらかでしょうね。
ワタシも『ホームズ』は完全スルーしましたし~^^

>きいちゃんに初スキャンダル、フライデーされちゃいましたねぇ。

されましたね!
19歳でお初!しかも相手の子も21歳だとか^^
路上での抱擁もスキだらけってところがいいのかも(←なんでだ)
まずはおめでとう!って感じです。

綾瀬さんがあんな風に撮られたら「なにやってんだ!」と言ってしまうかも。
もっと上手くやりなさい!みたいな^^;
返信する
グロかったです、たしかに。 (mariyon)
2010-07-25 19:36:57
はじめまして(だと思いますが・・)
久々のスプラッターに途中、えぇ~~と思いながら見ましたが、ジュードやっぱうまい。
うまい分、なんか、痛さが伝わってきて、
B級(C級?)になりそうな映画をかろうじて救っている気がしました。

最後のシーンは夢の中と思えば、あれだけばっさばっさと人を殺すのもまあわかるとしても、一番の疑問は、町で出会った女性を、なぜあそこまで「自分たちより価値がある」と言うのかがわかりませんでした。
返信する
痛くて体が硬直しました。 (ituka)
2010-07-25 21:21:57
mariyonさん こんばんは。

ども!はじめまして。
ジュードの演技は、ほんと!リアリティありましたよね。
ワタクシ、最後のバーコードチェックしまくるシーンで失神しそうになりました(爆)
一緒になって歯をくいしばるみたいな^^;

>町で出会った女性を、なぜあそこまで

たぶんですけど、生きることへの価値観が似ていることで、
死を恐れなかった彼女に、自分を投影していたのかもしれませんね。
まさか、サラ・コナーを守るカイル・リースを真似たとかじゃないと思います(←おい)
返信する

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