宮城県に続き、福島・岩手・栃木県でも、禁止されていた牛の移動・出荷停止措置が総て解除されたようである。畜産農家の方々の気持ちを察しホッとした次第である。
人間も勝手といえば勝手である。『牛は人間に食べられてこそ幸せである』と解釈しているようであるが、食べもせず廃棄処分にしたのでは牛も浮かばれないであろう。目的通りの一生を終えられそうでよかった。
現在は、これ等の牛の移動にはトラックが用いられているが、私が子供の頃は違っていた。繋がれた100頭近い牛の長い行列が、町中の大通りを通るのによく出会ったものだ。もちろん町外れの場まで誘導される集団であった。牛は間もなく訪れる自分の運命を感じ取るのであろうか? 猛烈に抵抗して動こうとしない牛を見受けたことも度々あった。
また、間もなく命が終わるというのに何を考えるのであろうか? それとも、最後と悟るからこそそうするのであろうか? 雌牛にのしかかる雄牛を見た記憶もある。先日のブログにも記したが、現在の肉牛は総て去勢されているという。当時の雄牛はそうした処置を受けていなかったのであろう。